2022年11月〜12月に本多劇場を始めとする全国で上演されたKERA・MAP #010『しびれ雲』。劇作家・演出家ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)さんによる“異色作”で、井上芳雄さんが本多劇場に初出演したことでも話題となりました。DVDには公演本編のほか、井上芳雄さんとKERAさんの対談、新潟大千穐楽のダイジェスト映像などが収録されています。

実力派俳優が本多劇場に集結、島の個性的な人々の日常を描く

劇作家・演出家ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)さんが、主宰劇団「ナイロン100℃」以外の演劇活動の場として2001年にスタートした「KERA•MAP」。第10回公演となる『しびれ雲』は、KERA・MAP『キネマと恋人』(2016、2019年)の舞台となった“梟島(ふくろうじま)”を舞台に新たに描かれた作品です。

撮影:引地信彦

昭和十年(一九三五年)頃、ある地方の小さな島「梟島」を舞台に、記憶を失った男・フジオと、彼を助ける人々との交流を描いていきます。“小津作品”への憧憬のような、KERA作品史上、“異色作”と銘打たれた『しびれ雲』。

『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』『ラグタイム』とミュージカル作品での活躍の続く井上芳雄さんを始め、緒川たまきさん、ともさかりえさん、松尾諭さん、石住昭彦さん、三宅弘城さん、三上市朗さん、萩原聖人さんなど実力派俳優陣が集結。個性溢れるキャラクターたちの日常が、彼らの独特な方言と息づかいと共に伝わる作品です。

撮影:引地信彦

特典には、井上芳雄さんとKERAさんの新録対談、KERAさん念願の『しびれ雲』本編モノクロバージョン全編収録、オリジナル曲「ああ幸せの波はそよいでる」の大合唱となった新潟大千穐楽のダイジェスト映像、犬山イヌコさんとKERAさんによるトークイベント「INU-KERA」の井上芳雄さんゲスト回ダイジェスト映像、萩原聖人さん・松尾諭さん・菅原永二さんが3時間語り尽くす副音声コメンタリーが収録されています。

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Yurika

それぞれの役はKERAさんによる当て書きだという本作。富田望生さんが未亡人の波子(緒川たまきさん)の娘・富子を好演しています。