セクシャルハラスメントとセカンドレイプを描いた『バウワウ』、多様性を題材にした『IBUKI』など、現代の社会問題をミュージカルに昇華する劇団 東のボルゾイ。10月に上演される新作では、「結婚とは何なのか」を追求します。
結婚は、「自然生殖可能性があることだけ」?
2017年に結婚情報誌ゼクシィのCMにて「結婚しなくても幸せになれるこの時代に、 私は、あなたと結婚したいのです」というコピーが話題を呼びました。多様性が尊重される中で、結婚を選ぶ意味とは何なのか。新しい家族の形や結婚の意味を、東のボルゾイ流に問いかけます。
本作は東のボルゾイ初のストレートプレイ公演。楽器生演奏のある、“音楽介在会話劇”となっています。
婚約者と共に憧れていた式場を訪れたざくろは、鬼気迫るウエディングプランナーから「結婚が認められない人々がいるこの社会で、 貴方達の結婚が認められる理由は、自然生殖可能性があることだけ」と告げられたことをきっかけに、無意識に目指してきた「家族」とは何なのか、考えさせられることに。
愛とか絆とか、美しく正しいものとして刷り込まれてきたあれこれは、現実においてはただの言葉でしかないのでしょうか。
「私よ、疑い出したらきりがない、いいから全部イエスと言え」
ざくろを演じるのは、春日希(かすがまれ)さん。東のボルゾイ『彼方が原』やNEM KiT『雨漏りのするキャバレー』『考える葦』など、若手ミュージカル劇団の作品にて活躍しています。
東のボルゾイ『イエスと言え』は10月5日(木)から10月11日(水)までウッディシアター中目黒にて上演。18歳以下は3500円で見られるU18チケットも販売されます。詳細はこちら
東のボルゾイで脚本を務める島川柊さんの連載記事はCreators with Audienceにて公開中!演劇との出会いについて、観客について、劇場について。様々な観点から島川さんの視点と言葉を楽しむことができます。こちらもあわせてお楽しみください。
結婚とは果たして何なのか。30代の筆者も本作でもう一度考えてみたいと思います。