東宝ミュージカルの最新作『ケイン&アベル』が2025年1月から上演決定。イギリスの国民的作家ジェフリー・アーチャーさんのベストセラー小説を原作に、『ジキル&ハイド』『四月は君の嘘』のフランク・ワイルドホーンさんが音楽を手がけ、2023年の『ザ・ミュージック・マン』日本版演出も担当したダニエル・ゴールドスタインさんが脚本・演出を務めます。ウィリアム・ケイン役は、東宝ミュージカル初主演となる松下洸平さん、アベル・ロスノフスキ役は、松下優也さんです。

世界有数のクリエイターが集結したオリジナルミュージカル

2025年1・2月に渋谷・東急シアターオーブ、2・3月大阪・新歌舞伎座にて上演が決定した世界初演ミュージカル『ケイン&アベル』。イギリスの国民的作家であるジェフリー・アーチャーさんのベストセラー小説を原作に、東宝/キューブ製作による世界初演のオリジナルミュージカルです。

クリエイティブには、世界有数のクリエイターが集結。音楽は、2001年日本初演『ジキル&ハイド』から始まり、『ルドルフ ~ザ・ラスト・キス~』、今夏にハロルド・ピンター劇場で英国カンパニーが12週間上演を行う最新作『四月は君の嘘』まで数多くのミュージカルを手掛けるフランク・ワイルドホーンさん。

脚本・演出は、『ニュー・ブレイン』(2009年シアタークリエ)、『ザ・ミュージック・マン』(2023年日生劇場)の日本版演出が高く評価されるダニエル・ゴールドスタインさんが務めます。

さらに、歌詞をネイサン・タイセンさん、編曲をジェイソン・ハウランドさん(『リトル・ウィメン ~若草物語~』2009年シアタークリエ)、振付はトニー賞 2022-2023 に『&Juliet』『KPOP』の2作品でノミネートされたジェニファー・ウェーバーさんが手掛けます。

ボストンの名家に生まれたウィリアム・ケインと、孤児からホテル王へとのし上がるアベル・ロスノフスキ、同じ日に生まれた宿命の2人が戦い、失い、再起し、また衝突し、彼ら自身の世界を変えていく物語です。

フランク・ワイルドホーンさんは本作について「アメリカ史を背景に、世代と時代を超えていくつもの家族を描いたドラマであり、多彩な人物造形、波乱の展開、そして優れた演劇性を備えています。『ケイン&アベル』はまさにミュージカルにうってつけの作品なのです。アメリカンドリームを追い求める移民の物語であり、その夢をつかむために支払う代償が描かれています」とコメントしています。

松下洸平×松下優也、初共演で世界初演に挑む

ウィリアム・ケイン役は、東宝ミュージカル初主演となる松下洸平さん。アベル・ロスノフスキ役は、松下洸平さんと初共演となる松下優也さんです。

松下洸平さんは「6年振りのミュージカル出演でこのような大役を頂き、嬉しい気持ちと不安が入り混じっています。登場人物それぞれに大切な物語があるので、独りよがりにならず、楽しみながら素晴らしいキャストの皆さんと一緒に作っていけたらと思っています」と意気込みます。

また松下優也さんについては「とても上品で、美しい歌声をお持ちの方という印象を持っています。音楽活動もされていますし、好きな音楽カルチャーは芝居にも反映されると思っていて、色気と強さ、リッチな雰囲気の中にある寂しさを持ち合わせたアベルを演じる松下優也さんと、稽古や本番で向き合える事が今からとても楽しみです」と語りました。

一方松下優也さんは松下洸平さんについて、「ものすごく細かくて丁寧で繊細なお芝居をされる印象を持っています。一緒にお芝居を作り上げていけることが、今からすごく楽しみです。今まで誰も演じたことのない新作のミュージカルなので、たくさん洸平さんともディスカッションをしながら、稽古場で楽しく一緒に新しいものを作っていけたらいいなって思います」とコメント。

また海外のクリエイティブスタッフとの創作については「過去には自分も、ミュージカル『太平洋序曲』という作品でも海外のクリエイターの皆さんと様々な点においてディスカッションさせて頂いたことがあります。意見交換しながら作品を作り上げていくことはどちらかというと大得意な方だと思っています。(笑)『ケイン&アベル』は新作なので、0から作り上げていくのは難しい作業だと思いますが、今回もみなさんと意見交換をしつつ、いち演者として緊張感を持って作品と向き合っていければと思います」と意気込みました。

そして出演者には、咲妃みゆさん(フロレンティナ)、知念里奈さん(ザフィア)、愛加あゆさん(ケイト・ブルックス)、上川一哉さん(ジョージ・ノヴァク)、植原卓也さん(マシュー・レスター)、竹内將人さん(リチャード・ケイン)、今拓哉さん(ヘンリー・オズボーン)、益岡徹さん(アラン・ロイド)ら豪華キャストが集結。

宿命のライバル同士にとって最大の衝突を生むきっかけとなる、デイヴィス・リロイ役を山口祐一郎さんが演じます。

【あらすじ】
20世紀初頭、ボストンで銀行家の一族ケイン家の長男として生まれたウィリアム・ケイン。彼は将来、父の後を継ぐ銀行家として素晴らしい一生を約束された子としてこの世に生を受ける。ウィリアムが生まれた同じ日に、ポーランドの山奥で私生児として貧困と劣悪な環境に生まれたのがヴワデク、後のアベルである。

ウィリアムは名門校に通い生涯の友マシューと出会い、12 歳で父がタイタニック号に乗り合わせていた為に年若くしてケイン家の家長となる。母は後に再婚相手のオズボーンの子供を出産する時に命を落し、オズボーンのウィリアムの資産の使い込みも発覚し、ウィリアムの憎しみの対象としてその後の彼の人生に常に黒い影として登場することになる。ハーバードを卒業後は父の銀行で働きだし、ウィリアムは自分の足で人生を歩み出すようになる。

一方、アベルはロシア軍のポーランド侵攻とドイツによる統治で苦労を重ね、新しい人生を切り開くためアメリカに渡る。ホテルのウェイターとして働きながら、彼の持前の頭の良さと忍耐力で周囲の人々に認められ、遂にホテルグループの支配人までに出世しアメリカンドリームを手にした時、アベルにチャンスをくれた恩人が株式市場の暴落で破産・自殺をし、ホテルへの融資を拒否した銀行の担当者ウィリアム・ケインに一生かかってでも復讐を遂げることを固く心に誓い、祖国ポーランドの救済とウィリアムへ復讐だけを目的に 2 人の熾烈な戦いが始まる。

ミュージカル『ケイン&アベル』は2025 年1・2月に東急シアターオーブ、2025 年2・3 月に新歌舞伎座にて上演が行われます。