「イヤミスの女王」と言われる湊かなえさんが初めて挑んだ学園青春小説『ブロードキャスト』が初の舞台化。2.5次元ミュージカルから本格派ストレートプレイでも幅広く活躍する若手実力派俳優陣が集結し、2024年8月に恵比寿・エコー劇場にて上演されます。

陸上の夢を諦め、放送部へ入部。新たな夢、居場所を作ることはできるのか…?

『ブロードキャスト』は、松たか子さん主演で映画化された『告白』や、戸田恵梨香さんと永野芽郁さんが親子を演じた映画『母性』など、数多くの傑作を残してきた湊かなえさんが初めて手掛けた青春小説で、コミカライズも刊行されています。

原作者の湊かなえさんは上演にあたり以下のようにコメントしています。
「舞台の良さは、客席との距離が近く、観客が物語の熱量をダイレクトに受け取ることができるところだと思います。私の初となる青春小説『ブロードキャスト』は、中学時代に陸上部で駅伝に打ち込んだ主人公・町田圭祐が、高校では放送部に入り、放送コンテストの全国大会を目指して、テレビやラジオのドラマ制作をしながら成長していく物語です。挫折を乗り越えるとは。仲間との絆とは。作品を通じて伝えたいこととは。伝えるためにはどうすればよいのか。フィクションに現実の思いを重ねることができるのか。奮闘する放送部員たちの熱い思いが劇場にあふれ、観客が明日への元気を抱くことができる。そんな舞台になることを期待しています」

中学時代、陸上部に所属していた町田圭祐は、駅伝で全国大会を目指していましたが、3年生最後の大会ではわずかの差で2位となり、大会への出場は逃してしまいました。

その後、スポーツ強豪校の青海学院高校に合格するも、とある理由で陸上を諦めることになります。

そんなときに圭祐は、同じ中学校出身の同級生で、放送部志望の宮本正也に熱心に誘われ、なりゆきで放送部へと入部することに。

圭祐は陸上への未練は感じながらも、正也や同級生の咲楽、さらに先輩たちの熱意に触れ、徐々に放送部への想いを高めていき、高校放送コンテストのラジオドラマ部門で改めて全国を目指します。陸上を続けようと入学したはずの高校で、圭祐は新たな夢や居場所を作ることができるのでしょうか…。

「どこか懐かしい記憶が蘇り、あの時の匂いを感じることができる作品に」

今回、脚本・演出を務めるのは、元吉庸泰さん。『僕のヒーローアカデミア The “Ultra” Stage 』『EDGES』『裸足で散歩』などで演出を務めています。

元吉さんは、「何に燃やすか、何に燃えるのか。限られた時間の中で僕らはいつも迷います。そして結局選ばないなんてことばかり。でも、何かに気付けたら、誰かが気付かせてくれたら。そんなお芝居を立ち上げていきたいと思います。オーディションを経て素敵な俳優たちと出会えました。この夏に、このカンパニーが燃やせる何かを、お客様の目の前に出現させられたら幸せです」とコメントしました。

元吉さんと共に脚本を務めるのは、三浦 香さん。
「この度、元吉さんと脚本を担当いたします三浦香です。 湊かなえ先生が書く青春作品、とても新鮮で、しかしどこか懐かしく胸が締め付けられる想いでした。 運動部、文化部、帰宅部、どの青春を過ごしていても、どこか懐かしい記憶が蘇り、あの時の匂いを感じることができる作品になっていると思います。フレッシュな若手たちと演出の元吉さんが紡ぐ物語、ぜひ劇場でご覧いただければ嬉しいです」と語っています。


本作では、音楽を桑原あいさん、演奏を能勢朝也音さんが務めます。朗読劇『はじめての』でもタッグを組んでいたお二人にも注目です。

桑原さんは、ジャズピアニスト・作曲家として活躍されており、CDショップ大賞2019ジャズ賞を受賞した『To The End Of This World』や、Walt Disney Recordsから全編ディズニー楽曲のカバーアルバムを出すなど、全10枚のアルバムがリリースされています。俳優・クリエイターの西川大貴さんと制作されたソングサイクル・ミュージカル『雨が止まない世界なら』は現在サブスクリプションで配信中です。

そして、主人公の町田圭祐役には、16歳で舞台デビューを果たし、『A3!』や『フルーツバスケット 2nd season』など主に2.5次元舞台を中心に活躍している新正俊さん。

圭祐とは中学時代からの友人で、圭祐が放送部に入部することになるきっかけを作る脚本家志望の宮本正也役に、ジュニア期待の新星で、かねてより舞台出演を待望していた木村来士さん。

内向的な性格だったものの、正也に“声”の良さを見初められて放送部に入部することになる久米咲楽役に、映画『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』で主人公「白銀御行」の妹・白銀圭役を演じた深尾あむさんです。

共演には、奥村等士さん、山本咲希さん、富樫萌々香さん、庄司ゆらのさん、新條月渚さん、星波さん、坂本けこ美さん、稲垣成弥さん、スウィングには風間涼香さん、茶谷優太さんと2.5次元ミュージカルから本格派ストレートプレイでも幅広く活躍する若手実力派俳優陣が集結しました。

舞台『ブロードキャスト』は、8月10日(土)〜25日(日)にて恵比寿・エコー劇場にて上演です。詳細は公式HPをご確認ください。

ミワ

若手俳優陣が集まったからこそ生み出されるエネルギーが、本作のシチュエーションとマッチしてどのような化学反応を起こすのか、とても楽しみですね。