帝国劇場の一時閉館前最後の公演としても話題のミュージカル『レ・ミゼラブル』。今年の6月にキャストが発表され、新たな布陣に注目が集まっています。お馴染みの顔ぶれや初参加の8名に加えて、今回ご紹介するのは役替わりで出演の皆さん。数多の公演を駆け抜けた精鋭たちが、姿を変えて帝国劇場に帰ってきます。

期待の6名!あの役者さんがあの役を!?

役替わりが定番になりつつある本作ですが、2024〜2025年はこちらの方々が新しい役に挑戦します。

小野田龍之介さん(ジャベール)
石井一彰さん(ジャベール)
昆夏美さん(ファンテーヌ)
生田絵梨花さん(ファンテーヌ)
染谷洸太さん(テナルディエ)
岩橋大さん(アンジョルラス)

実力派が勢揃い。岩橋さんは2021年にアンサンブルとして出演していましたが、今回はアンジョルラス役とアンサンブルを兼任するそうです。また、テナルディエ役の染谷さんも2017年〜19年公演にてアンサンブルを担当しました。これまで愛を持って本作を支えてきた彼らが、違う立ち位置となってどのような化学反応を起こすのか、今からワクワクが止まりませんね。

そして言わずもがな、役柄続投のキャスト陣・今回から参加のニューフェイスたちもとっても魅力的。どのキャストの組み合わせで観るか、究極の選択になりそうです。

納得と驚きの抜擢、ジャベールとファンテーヌ

ジャベール2名・ファンテーヌ2名が役替わり出演という異例の配役となった今回。過去に別の役で作品と向き合ってきたからこそ出せる味や魅力に期待が高まるばかりです。

まずは我らが小野田龍之介さん。Audienceで『小野田龍之介と春夏秋冬さんぽ。』を連載中の彼ですが、熱き青年アンジョルラスから厳格な警察官ジャベールへの役替わりと、大きな振り幅にドキドキ。2019年から2021年まで演じていた20代後半あたりの役から、一気に30〜40代のダンディな大人へと変身するわけです。

オーディションではジャベールのナンバーである「自殺」を、今までの日本版ではやっていない歌い方で披露したとか。新しいカンパニーで新鮮なジャベールを演じたいと意気込んでいらっしゃいます。(『レ・ミゼラブル』ジャベール役に挑む心境についていち早く語った『小野田龍之介と春夏秋冬さんぽ。』はこちら

そして同じくジャベール役に石井一彰さん。2009年までアンサンブルを務めた彼が、満を持して帝国劇場に帰ってきます。2007年、本作への出演がミュージカルデビューだった石井さん。主要キャストとして戻ってくるというのは、ファンの方にとっても感慨深いことなのではないでしょうか。様々なミュージカル作品で培った厚みのある表現力に釘付けになること間違いなしです。

ファンテーヌ役には昆夏美さんと生田絵梨花さんが就任。

昆さんはエポニーヌの印象が強い方も多いはず。圧倒的な歌唱力で観客を惹きつける「オン・マイ・オウン」は記憶に新しいです。2013年〜2019年まで力強く悲恋を歌い続けてきた彼女ですが、今回は薄幸な女性、ファンテーヌに挑戦します。エポニーヌとは違う角度で物語の鍵となるこの役。長くレミゼの世界に関わってきた昆さんはどのように演じるのか、目が離せませんね。

生田さんはなんと二度目の役替わり。2017年〜2019年は美しいヒロインのコゼットを演じ、2021年にはエポニーヌ役を務めました。今回はコゼットの母親にあたるファンテーヌに変身です。

歳を重ねるごとに役者として着実にパワーアップしている生田さん。ふたりの女性像を追求した彼女だからこそ表現できるファンテーヌの芯の強さや「夢やぶれて」の重みを、ぜひ劇場で体感してみてください。

そんな豪華なキャストで上演されるミュージカル『レ・ミゼラブル』。作品ファンの皆さんもまだ観たことがない方も、足を運んでみてはいかがでしょうか。

ミュージカル『レ・ミゼラブル』は2024年12月16日(月)〜12月19日(木)のプレビュー公演を皮切りに、2024年12月20日(金)〜2025年2月7日(金)東京・帝国劇場にて上演。さらに全国ツアーとして2025年3月2日(日)〜3月28日(金)大阪・梅田芸術劇場メインホール、4月6日(日)〜4月30日(水)福岡・博多座、5月9日(金)〜5月15日(木)長野・まつもと市民芸術館、5月25日(日)〜6月2日(月)北海道・札幌文化芸術劇場 hitaru、 6月12日(木)〜6月16日(月)群馬・高崎芸術劇場を巡ります。詳しくは公式サイトをご覧ください。

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かとうまゆ

キャストスケジュールを見ながら、どの組み合わせの日に観にいくか悩むのも楽しい時間ですよね。魅力的な方が多すぎて何回悩んでも決めきれないのが関の山ですが……。