2025年9月は、15日に敬老の日、23日に秋分の日と祝日が控え、3連休・4連休の人も多いのではないでしょうか。猛暑が落ち着いてくるこの時期に、観光地へ旅行に出かける人も多いかもしれません。日本の有名な観光地では、観光名所はもちろんのこと、素晴らしい劇場や優れた公演を楽しむことができます。旅行先で観劇を取り入れれば、いつもと違った旅の時間を楽しめるはずです。本記事では、観劇旅行のメリットと、ふたつの連休に上演中の公演についてご紹介します。
旅行に観劇を取り入れる魅力とは?
旅先の観劇には、いくつかのメリットがあります。まずは、その地域でしか上演されない作品を観られることです。また、観劇を旅行に組み込めば、『芸術の秋』を存分に味わうことができます。
そして、残暑がまだ厳しい9月だからこそ、涼しい劇場で過ごす観劇の時間が、上質な旅の時間となるでしょう。旅先での観劇は、より豊かな体験へと繋がるのです。
観光地で上演される演劇・ミュージカルと各地の観光名所
ここからは、9月のふたつの連休に日本全国の観光地で上演される演劇・ミュージカル作品を紹介します。あわせて各地域の観光名所も記載しますので、ぜひ旅行の参考にしてください。
敬老の日を含む三連休(9月13日~15日)の旅
福岡:劇団四季『オペラ座の怪人』
福岡県にあるキャナルシティ劇場では、2025年9月15日(月・祝)から2026年4月5日(日)まで、劇団四季による『オペラ座の怪人』が上演されます。
本作は世界で最も成功したミュージカルのひとつとして知られており、1996年のキャナルシティ劇場(当時は福岡シティ劇場)のこけら落とし公演として上演された作品でもあります。
『オペラ座の怪人』の舞台は、ベル・エポック(19世紀から20世紀の初め、パリで大衆文化が繁栄した時代)真っ只中のオペラ座です。アンドリュー・ロイド・ウェバーによる名曲や切ない恋模様に心奪われる本作は、旅先という非日常での観劇によって、より一層深い感動を与えてくれるでしょう。
上演時間やチケット料金など、詳しくは劇団四季公式ホームページをご覧ください。
福岡のおすすめ観光スポット
福岡県にはいくつもの有名な観光スポットがあり、文化や歴史的体験から自然とのふれあいまで、さまざまなアクティビティを楽しめる場所です。
たとえば、“学問の神様”として知られる菅原道真(すがわらのみちざね)公をお祀りする太宰府天満宮では、荘厳な本殿や美しい庭園を鑑賞できます。
また、福岡の中心街から車でアクセスできる糸島市では、美しい海や豊かな自然を楽しめます。さらにマリンワールド 海の中道では九州の海で暮らすさまざまな生物を観察でき、お子様連れやカップルにも人気があります。
太宰府天満宮: https://www.dazaifutenmangu.or.jp/
糸島市:https://kanko-itoshima.jp/about-itoshima/
マリンワールド 海の中道:https://marine-world.jp/
横浜:KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『最後のドン・キホーテ THE LAST REMAKE of Don Quixote』
東京都内からアクセスがよく、多くの観光スポットがある神奈川県横浜市。
KAAT神奈川芸術劇場では、2025年9月14日(日)から10月4日(土)にかけて『最後のドン・キホーテ THE LAST REMAKE of Don Quixote』が上演されます。本作は、現実と妄想の区別がつかなくなり、奇想天外な行動を繰り広げる男を描いたスペインの小説『ドン・キホーテ』をもとに、新たな冒険譚を描いた作品です。
作・演出を務めるのは、劇作家や演出家、そして映画監督や音楽家としても活躍を続けるケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)さん。出演には大倉孝二さんをはじめとした、豪華キャストが揃っています。
上演時間やチケット料金については、KAAT神奈川芸術劇場公式ホームページをご覧ください。
横浜のおすすめ観光スポット
横浜には、異国情緒に溢れたさまざまな観光スポットがあります。本格的な中華料理が楽しめる横浜中華街や、歴史的な建造物やショップが立ち並ぶ横浜赤レンガ倉庫では、食事や散策を楽しめます。
また、横浜赤レンガ倉庫のすぐそばにある山下公園は、港の景色を一望でき、美しい夜景も格別です。
横浜中華街:https://www.chinatown.or.jp/
横浜赤レンガ倉庫: https://www.yokohama-akarenga.jp/
山下公園:https://www.welcome.city.yokohama.jp/spot/details.php?bbid=190
秋分の日を含む連休(9月20日~23日)の旅
大阪:松竹新喜劇『松竹創業130周年 秋だ!笑いだ!松竹新喜劇 九月公演』
2025年は、松竹創業130周年の節目にあたります。
9月20日(土)から9月28日(日)の期間に上演される「松竹創業130周年 秋だ!笑いだ!松竹新喜劇 九月公演」では、松竹新喜劇が持ち味とする人情味あふれるストーリーを楽しむことができるでしょう。
また、上演会場である松竹座は、老朽化のために2026年に閉館することが決定しています。ネオルネサンス様式を用いた劇場正面玄関は、「道頓堀の凱旋門」と呼ばれ、多くの人に愛されてきました。
閉館までのこの期間に、ぜひお立ち寄りいただきたい劇場です。
上演時間やチケット料金については、松竹新喜劇公式ホームページをご覧ください。
大阪のおすすめ観光スポット
大阪の注目スポットといえば、2025EXPO 大阪関西万博です。2025年10月13日に閉幕が決定しているため、9月の連休を利用して訪れてみてはいかがでしょうか。
また、お笑いの殿堂として知られるなんばグランド花月では、連日漫才や落語が上演されており、大阪のお笑い文化を気軽に楽しめます。歴史に興味のある方には、豊臣秀吉が建てた大阪城もおすすめです。天守閣からの壮観な眺めは、大阪の歴史に思いを馳せるにはぴったりです。
2025EXPO 大阪関西万博: https://www.expo2025.or.jp/
なんばグランド花月:https://ngk.yoshimoto.co.jp/
大阪城: https://www.osakacastle.net/?lang=ja
広島:劇団四季『ミュージカル 赤毛のアン』
劇団四季が全国公演を行う『ミュージカル 赤毛のアン』が、9月18日(木)から23日(火・祝)の期間で上野学園ホール(広島県立文化芸術ホール)へやってきます。
『ミュージカル 赤毛のアン』は、ルーシー・M・モンゴメリによる少女小説を原作としています。20世紀初頭のカナダを舞台に、孤児院からやってきた女の子アン・シャーリーと、彼女が住む小さな村の人々の暮らしを描いた美しい物語です。
本作は、本場カナダのスタッフからも絶賛されるほどの名作であり、繊細で美しい音楽とドラマチックな演出が、観客の心を掴むでしょう。
上演時間やチケット料金については、劇団四季公式ホームページをご覧ください。
広島のおすすめ観光スポット
広島には、ユネスコの世界文化遺産に登録された原爆ドーム・平和記念公園や、日本三景のひとつに選出されている宮島・厳島神社など、日本の歴史や文化に思いを馳せるスポットがたくさんあります。平和記念公園では今ある平和の尊さに思いを馳せ、宮島では瀬戸内海ならではの美しい景色を楽しめるでしょう。
また、広島駅にあるお好み村では、広島名物のお好み焼きを堪能できます。さまざまなお店の味を食べ比べるのも旅の醍醐味ですね。
原爆ドーム・平和記念公園:https://dive-hiroshima.com/explore/2621/
宮島・厳島神社:https://oniwa.garden/itsukushima-shrine-%e5%8e%b3%e5%b3%b6%e7%a5%9e%e7%a4%be/
お好み村:http://www.okonomimura.jp/

観光地巡りに観劇体験をプラスすることで、旅行の思い出をワンランクアップさせられるのではないでしょうか。ぜひ、芸術の秋を楽しんでくださいね。