演劇集団キャラメルボックスの舞台をミュージカルに仕立てた『無伴奏ソナタ-The Musical-』が、2年ぶりに再演されます。初演のスタッフ・キャストに新しいメンバーも加わり、2026年7月に東京、8月に大阪で上演予定です。

大反響のミュージカルが早くも再演!

演劇集団キャラメルボックスが2012年に初演して以来、何度も上演を重ねてきた舞台作品『無伴奏ソナタ』。そんなキャラメルボックスの代表作が2024年に『無伴奏ソナタ-The Musical-』としてミュージカル化されると、大きな反響を呼びました。あれから2年、多くの観客の心を震わせたミュージカル版が早くも再演されます。

原作は、小説『エンダーのゲーム』でSF二大文学賞のネビュラ賞とヒューゴー賞をダブル受賞したことでも知られるアメリカの作家、オースン・スコット・カードの短編小説です。自分の意思ではなく幼児期のテストによって職業が決められる世界で、音楽の才能を見出されたクリスチャン・ハロルドセンは、新しい音楽を創作する仕事を与えられていました。しかしある男との出会いが、孤独な日々に変化をもたらします。「もしも音楽の天才が、音楽を禁じられたら?」クリスチャンの物語がどのような結末に向かっていくのか、劇場で見届けませんか。

<あらすじ>
すべての人間の職業が、幼児期のテストで決定される時代。クリスチャン・ハロルドセンは生後6ヶ月のテストでリズムと音感に優れた才能を示し、2歳のテストで音楽の神童と認定された。そして、両親と別れて、森の中の一軒家に移り住む。そこで自分の音楽を作り、演奏すること。それが彼に与えられた仕事だった。彼は「メイカー」となったのだ、メイカーは既成の音楽を聞くことも、他人と接することも、禁じられていた。ところが、彼が30歳になったある日、見知らぬ男が森の中から現れた。男はクリスチャンにレコーダーを差し出して、言った。「これを聴いてくれ。バッハの音楽だ……」

初演のクリエイティブスタッフが再集結

『無伴奏ソナタ-The Musical-』で引き続き脚本・演出・作詞を担うのは、1985年にキャラメルボックスを創立した脚本家・演出家の成井 豊さんです。もとは本作の舞台版も手掛け、2024年の初演で初めてミュージカルの制作に取り組みました。キャラメルボックスといえば「家族でも観られるエンターテインメント演劇」を目指し、『銀河旋律』『広くてすてきな宇宙じゃないか』といった名作を生み出してきた劇団。2019年にいったん活動休止しましたが、2021年より再始動し、2025年には創立40周年を迎えました。成井さんはこれまで劇団のみならず外部公演でも脚本・演出を担当したり、TVドラマの脚本や演劇講師を務めたりと多方面で活躍。今回、「もっとたくさんの人に作品を届けたい」という思いから再演を決めたといいます。

また、元ピアノロックバンド「WEAVER」のボーカルで現在はソロプロジェクト「ONCE」として活動する杉本雄治さんが、初演に続き音楽を担当。近年、アーティストへの楽曲提供や編曲・プロデュース、舞台・ドラマの音楽制作などサポート面の仕事にも携わって表現の幅を広げており、楽曲を通じて観客を物語に引き込んでくれるでしょう。ほかにも、才気あふれるクリエイティブスタッフたちが再び集結します。

新旧キャストで創り上げるストーリーに期待

本作の主人公であり音楽の天才でもあるクリスチャンは、数々の舞台やミュージカルにおいて存在感を示している平間壮一さんが引き続き演じます。2020年のミュージカル『RENT』ではマーク役を、2021年のミュージカル『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』ではウスナビ役を務めるなど主演も経験しながら、俳優としての実力を磨いています。2026年3月には音楽劇『コーカサスの白墨の輪』の出演も控えています。

クリスチャンの生活を監視するウォッチャー役には、キャラメルボックスに所属する多田直人さんが続投。劇団公演の舞台『無伴奏ソナタ』ではクリスチャン役だった多田さんが、ミュージカル版で監視“する”側にシフトチェンジして演じるところにも注目です。

熊谷彩春さんもまた、初演と同じウェイトレスのリンダ役で登場。2019年のミュージカル『レ・ミゼラブル』にて最年少のコゼット役でデビューして以来、2022年のミュージカル『笑う男 The Eternal Love -永遠の愛-』のデアや2025年のミュージカル『キンキーブーツ』のニコラなど主要な役を務め、ミュージカル界を担う次世代として躍進しています。

そして、今回からカンパニー入りするメンバーも見逃せません。

ハウスキーパーのオリビア役で初めて参加するのは、真瀬はるかさん。宝塚歌劇団を経て劇団四季に所属し、2024年に退団するまで『ウィキッド』のグリンダ役や『ゴースト&レディ』のフロー役といった話題作のヒロインを演じました。今後の活躍が期待されるなか、2026年4月にはミュージカル『奇跡を呼ぶ男』への出演も決定しています。

ギター弾きの作業員ギレルモ役を演じる⻑江崚行さんは、ミュージカル『ヘタリア』シリーズで2015年より主演を務め、作品を支えてきました。直近では2025年のミュージカル『マタ・ハリ』にピエール役で出演しており、さらなる成長が楽しみな若手のひとりです。

また、バー&グリル店主であるジョー役には、俳優でありながらクリエイターとしても活躍する⻄川大貴さんがキャスティング。近年の出演作に2022年のミュージカル『ミス・サイゴン』トゥイ役や2024年のミュージカル『ビリー・エリオット』トニー役、2025年のこまつ座 第156回公演『泣き虫なまいき石川啄木』のタイトルロールなどがあり、さまざまな人物を多彩に演じ分けています。

さらにクリスチャンの父であるリチャード役で、阿佐ヶ谷スパイダースのメンバーである大久保祥太郎さんが出演。2022年のミュージカル『next to normal』ヘンリー役をはじめ、劇団内外で幅広い役柄に挑み続けています。

このほか、キャラメルボックスからは作業員班長のブライアン役で畑中智行さん、クリスチャンの母・カレン役で原田樹里さんが参加。歌唱指導や音楽監督としても演劇に関わる俳優の西野 誠さんと、ミュージカルを中心に活動する町屋美咲さんは、初演と同じく検査官役での出演となります。

ミュージカル『無伴奏ソナタ-The Musical-』は2026年7月17日(金)から26日(日)まで東京・サンシャイン劇場、8月8日(土)・9日(日)に大阪・クールジャパンパーク大阪 WWホールにて上演されます。詳細は公式HPをご確認ください。

もこ

もしもクリスチャンのように、自分の好きなものや得意なことを自由に楽しめない世界に生まれてきたら、どうするだろうか。そう考えると、今自分が当たり前のように過ごしている日々がとても尊いものだと改めて感じました。