2021年にはダブルチームで同時期に別の劇場で上演し、大好評を博したミュージカル『ダブル・トラブル』。早くも、2022年夏新キャストを迎えての上演が決まりました。

ハチャメチャコメディに実力派の布陣で挑む

ミュージカル『ダブル・トラブル』は、脚本・作詞・作曲をボブ&ジムのウォルトン兄弟が手掛けた2人芝居。言葉遊びやコントのような軽妙な掛け合いが魅力的な作品です。ウォルトン兄弟は、なんと自身も舞台に立つ、ブロードウェイのミュージカル俳優。ボブ・ウォルトンは今年のトニー賞ノミネート作品『ガール・フロム・ザ・ノース・カントリー』に出演しています。『ダブル・トラブル』は俳優としても活躍する2人が、ハリウッドでも夢を掴むべく奮闘する2人の兄弟を描いた作品となっています。

本作は2021年に日本初上陸。福田悠太さん(ふぉ〜ゆ〜)と辰巳雄大さん(ふぉ〜ゆ〜)のハリウッドチームと原田優一さんと太田基裕さんのブロードウェイチームのダブルチームでの公演で、紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAとよみうり大手町ホールの2劇場で同時期に上演されました。

2劇場同時上演という異例の前回上演を成功させたウォーリー木下さんが、2022年版も演出を務めます。ウォーリー木下さんは演劇作品にとどまらず、ライブ演出、東京2020パラリンピック開会式なども手掛け、役者の身体性を重視した演出が特徴。今年3月にはPARCO劇場で上演された『粛々と運針』の演出も務めた人物です。

昨年上演時から「色々なキャストの組み合わせで見てみたい」と感じていたというウォーリー木下さん。その願いが早くも実現し、多彩な新キャストで2022年に上演が決定しました。今回は兄弟をWキャストで上演。兄のジミーを相葉祐樹さんと日野真一郎さん、弟のボビーを浜中文一さんと横山賀三さんが務めます。

演技力に定評がありストレートプレイからミュージカル作品まで引っ張りだこの浜中文一さん、高い歌唱力でミュージカルを中心に活動している相葉裕樹さん、ヴォーカルグループ「LE VELVETS」のメンバーで、テノールから女性の音域のハイトーンボイスまで自在に操る日野真一郎さん、『サウンドオブミュージック』でクルト役で舞台デビュー、劇団四季『ライオンキング』のヤングシンバを3年演じた経歴を持つ横山賀三さん。実力派のメンバーが揃いました。

2人芝居なのに、登場人物は10人!?

ミュージカル『ダブル・トラブル』は、作詞家ボビーと作曲家ジミーの兄弟の物語。2人はミュージカルの曲を書くビッグチャンスを手にして、夢のハリウッドへとやってきます。しかし、社長から与えられたのは、なんとわずか数時間!更に楽曲を気に入ってもらえなかった場合は即クビという条件もついていたのです。

そんな二人のもとに、社長秘書、お年寄りの音響技師、インターン生、司会者、スター女優などの個性豊かな人物たちが代わる代わる訪れます。2人は無事に曲を書き上げ、成功をおさめられるのでしょうか。

本作の最大の特徴は、出演者2名で、社長や秘書、司会者、スター女優と、個性も特徴も全く違う10役を演じ分けるということ!そして、演奏はピアノのみ。ピアノと共に繰り広げられる、キャストの様々な演技が作品の魅力の1つです。1人何役も演じ、多くの見せ場がある本作のスタイルを「いつの時代も楽しんでもらえる、エンターテイメントの強さがある」と演出のウォーリー木下さんは話します。

今回ジミーを演じる日野さんは前回公演を観劇した際に、「冒頭からノンストップで続いていく役者2人の掛け合い、歌、踊りに魅了され、観劇後に放心状態になるぐらい圧倒された」そうです。また、本作の中にはタップダンスのシーンも!浜中さんは「久しぶりにタップダンスという壁に立ち向かう日々が始まりそう」とコメントしています。

ミュージカル『ダブル・トラブル』は2022年7月28日(木)〜8月14日(日)、有楽町のオルタナティブ・シアターで上演されます。キャストの組み合わせが回によって変わるので、ご注意下さい。公式ホームページはこちら

ミワ

昨年の公演では、「人生の中で面白かった作品で、5本指のなかに入る」「こんなに最高に楽しいミュージカルは観たことがない!」と大絶賛の声が続出したミュージカル『ダブル・トラブル』。夏の公演に期待が高まります!