ディズニーのクラシックアニメーション映画の傑作、『ピーター・パン』。今年で公開70周年を迎え、ディズニー社が描く新たなピーター・パンの物語として、実写映画『ピーター・パン&ウェンディ』がディズニープラスで独占配信されています!空飛ぶ少年ピーター・パンと、ロンドンの夜空を飛んでネバーランドへ出発!本作ではアニメ映画では観られなかった実写版ならではの魅力が加わり、ピーター・パンの世界をより深く楽しめます。

ウェンディらガールズキャラクターの描き方に注目

実写版映画のタイトルは、『ピーター・パン』ではなく『ピーター・パン&ウェンディ』。1911年に出版されたジェームズ・マシュー・バリの長編小説『ピーター・パンとウェンディ』と同じタイトルが名づけられ、本作ではピーターだけではなくウェンディも主人公の一人として描かれています。

© 2023 Disney Enterprises, Inc.

ダーリング家の長女ウェンディは、もうすぐ寄宿学校に入る年頃。母親が歩んできた道をなぞって大人になることに疑問を抱いていましたが、ネバーランドでの冒険を通じて自分らしく生きるための芯の強さを身に付けていきます。

ウェンディを演じるのは、女優ミラ・ジョヴォヴィッチを母に持つエヴァー・アンダーソン。キャラクターの中に宿る少女らしさと2人の弟を守る強さを見事に表現していて、存在感のある演技には目が離せません。

ウェンディだけではなく、ガールズキャラクターの人物描写にアニメ映画との違いを感じさせます。ピーター・パンが大好きな妖精ティンカー・ベルは、アニメ映画ではウェンディに焼きもちを焼いて意地悪をしていましたが、今作では自分の小さな声を聞こうとする優しいウェンディと心を通わせます。

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インディアンの娘タイガー・リリーは、ウェンディよりもやや年上の自立した少女として描かれており、ピーターとウェンディの危機を救う手助けをする姿が印象的です。

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ピーター・パンとフック船長の過去が明らかに

ピーター・パンの永遠のライバルといえば、荒くれ者の海賊を束ねるフック船長です。2人の対決シーンはアニメ映画でもお馴染みですが、本作では2人が宿敵同士になる前の知られざる過去が明かされ、ストーリーに深みを持たせています。

フック船長は『ファンタスティック・ビースト』で若き日のダンブルドア役を務めるジュード・ロウが演じており、冷酷でありながらどこか寂しさを秘めたフックに思わず共感するという方も多いはず。

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そんな名悪役に圧倒されることなく、16歳のロンドン出身の俳優アレクサンダー・モロニーが演じるピーター・パンは、危険を物怖じしない堂々とした振る舞いがアニメ映画のピーターそっくりです。

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ダークファンタジーの名監督が描くネバーランドとは

本作の撮影のほとんどはカナダで行われ、ネバーランドの風景はカナダの東海岸にあるニューファンドランド島で撮影されています。アニメや絵本で見るネバーランドといえばカラフルな世界で、それらに比べると本作に登場するネバーランドは荒々しい岩場や寒々しい海岸にギャップを感じるかもしれません。

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『ピーター・パン&ウェンディ』の監督を務めるデヴィッド・ロウリーは、『ピートと秘密の友達』や『グリーンナイト』などのダークファンタジー映画を作り出した監督です。そんなロウリー監督が描くネバーランドは非日常の中に少し陰鬱さが隠れていて、時にかわいらしく、時に恐ろしく見える子供の無邪気さを体現しているように感じます。

ちなみにニューファンドランド島は島と同じ名前の大型犬の原産国であり、ウェンディ達がネバーランドを冒険している間、ダーリング家で留守番をしている犬のナナの犬種がニューファンドランドであると言われています。

実写映画『ピーター・パン&ウェンディ』ディズニープラスにて独占配信中。公式HPはこちら

さきこ

実写映画『ピーター・パン&ウェンディ』ではウェンディが芯の強い少女として描かれ、クラシカルな物語の中にも共感できる部分がたくさんありました。ディズニープラスではアニメ映画の『ピーター・パン』も配信されているので、新旧2作品を見比べながらお家でネバーランドの冒険に出かけてみてください!