2023年9月に帝国劇場で開幕する『DREAM BOYS』。主演の渡辺翔太さん(Snow Man)、チャンプ役の森本慎太郎さん(SixTONES)による製作会見が行われました。本作に対する熱い思いと、2人の仲の良さが随所から伺えた製作発表の様子をお届けします。
渡辺翔太×森本慎太郎、新生『DREAM BOYS』始動
2004年1月、滝沢秀明さん主演で幕を開けた『DREAM BOYS』は、亀梨和也さん(2004~2012年主演)、玉森裕太さん(2013~2018年主演)、岸優太さん(2019~2021年1月主演)、菊池風磨さん(2021年~2022年主演)と、ジャニーズで長きに渡り受け継がれてきた作品。
2019年の公演からは演出に堂本光一さんが関わり、進化を遂げてきました。そして2023年、『DREAM BOYS』20年目を迎え、主演にSnow Man渡辺翔太さん、チャンプ役にSixTONES森本慎太郎さんが決定。本作の製作会見が行われました。
緊張の面持ちで登場した渡辺翔太さんでしたが、森本慎太郎さんと目が合うと笑顔に。フォトセッションではカメラマンからの様々なポーズの要求にも笑顔で応えながら、時折2人で言葉を交わすなど、フォトセッション中も仲の良さが伝わってきます。
渡辺翔太さんは「慎太郎と一緒に帝国劇場で『DREAM BOYS』を全力で盛り上げていきたいと思いますので、皆さん応援のほど、よろしくお願いします」と挨拶。一方、森本慎太郎さんは「私事ではございますが、先ほど天気が良かったので、外を散歩してました。なのでね、気分が晴れ渡っていると言いますか、私の心は晴れ模様ということで。本日は楽しみだなと思っております」と会場を一気に和ませます。
質疑応答ではまず、演出・堂本光一さんから具体的にどのようなオファーがあったのかという質問が。渡辺さんは以前からお話しされているように、一度お断りをされたそう。「『DREAM BOYS』はジャニーズの歴史ある舞台でもありますし、帝国劇場という凄く歴史のある、みんなが憧れるステージなので、そこに僕で良いのかな?という不安感があり。僕じゃないんじゃないかな?なにわ男子とかどうですか?とかお話ししていたんですけど、後日また光一さんから“やっぱり渡辺が良いんだ”と言ってくださり、もう一回アプローチしてくださったことに心を打たれました。(Snow Manの)メンバーの目黒蓮にも相談したところ、背中を押してくれたこともあって」と出演までの経緯を語りました。
森本さんも同様に一度お断りをされており、「僕が帝国劇場の舞台に立つには経験不足だという思いがありました。僕も“なにわ男子の藤原丈一郎が良いんじゃないでしょうか”と言っていて、お互いになにわ男子を推奨していたんですけど(笑)。光一さんから“森本と渡辺が良いんだよね”ともう一度アプローチしてくださって、SixTONESのメンバーに話したところ、“しょっぴー(渡辺さん)と慎太郎のドリボ見たいな”という言葉をかけてくれて。見たいって言ってくれる人がいるのであれば、ステージに立っても良いのかもしれないと思えるようになりました」と出演の経緯を明かしました。
渡辺翔太は「頼りになる兄貴的な存在」
デビュー前から共にジャニーズJr.として切磋琢磨され、プライベートでも仲の良いお二人。互いの印象は?という質問に渡辺さんからは、「表ではおふざけ、やんちゃな陽気な人柄なのかなと思うんですけど、バラエティもお芝居もやってマルチに色々やっていて、ふざけている人ほど根は真面目なのかなと。僕は慎太郎のことを、ギャップがある人だと思います」と回答。
森本さんは「この場に出てくる5分前くらい、袖でスタンバイしている時に、しょっぴーが“めちゃめちゃ緊張する。こういうのやっぱり緊張するよね”と言っていたんですけど、いざステージに出るとドシっと構えて主演らしくいます。裏では小心者な感じを見せますけど、男らしい一面もあります。テレビではイジられたり抜けている部分が見えているけど、2人でご飯を食べに行ったりお出かけする時には頼りになる兄貴的な存在なので、僕は凄く好きな人で、尊敬する人として接しています」と渡辺さんに対する深いリスペクトが語られました。
森本さんと言えば直近ではドラマ『だが、情熱はある』での南海キャンディーズ・山里亮太役の熱演が話題となりましたが、本作の役作りに対する質問には、「山里さん役を演じた時は、増量をしたんです。まずそれを落とさなきゃいけなくて、『DREAM BOYS』本番までに落としきれないかもしれないと思って、光一さんに“体づくりがちゃんとできないかもしれない”ということもお伝えしていて。でも、できる限り落として、絞ろうかなと思っています」と役に対する真摯な姿勢が伺えました。またチャンプ役を演じることに対しては、「昨年まで演じていたのが田中樹なので、樹とは体型も違うので、違うチャンプの色が出るのかなと思っていて。ある程度絞りすぎずに、違う印象を作っていけたら」とコメント。
『DREAM BOYS』は今年で20年目を迎える伝統的な作品。お2人とも過去に出演経験もあることから、「新しい風を吹かすというより、昔ながらのザ・ジャニーズの演出と、新しい光一さんの演出の融合が出来たら良いなとは思っていて。“昔を遡る”という提案を今後光一さんにしてみようかなと思っています」(渡辺さん)、「SixTONESとSnow Manは同じ日にデビューしたので、対なイメージはあると思うけれど、それだけじゃなく、仲の良さも描けたら」(森本さん)と作品への展望も。
Snow Man・SixTONESは同時デビューを果たしたことで、ライバル関係として見られることも多いグループですが、強いライバル意識は「ない」と語る2人。「ライバルという部分よりも仲の良さが勝ってしまっているので。他のグループより意識はいってしまいますけどね…“今回こういうミュージックビデオなんだ”“今回こういうシングルなんだ”とか思うことはありますけど、バチバチにやってやるぜ!というよりは、仲良く帝国劇場楽しもうね、という空気感ではありますね」と渡辺さん。森本さんも「お互いの楽曲を見たりするのも、ライブを見に行った時にシンプルに楽しみたいからというのが凄く強くて。でも“VS感”は舞台には活きるとは思います」と語りました。
「皆さん、期待しててください」
過去の『DREAM BOYS』出演で覚えていることは?という質問には、渡辺さんは「本番中って着替えや移動でエレベーターを使うタイミングがあるんですけど、先輩や主役の人が帝劇のエレベーターを使っていて、暗黙のルールで僕たちは1階から8階まで階段で往復していた苦い思い出があって。今年はエレベーターを使いまくってやろうかなと思います(笑)」と裏での苦労話を。森本さんが「僕は体づくりのためにエレベーター使わないです!」と言ったものの、記者が“言いましたね?”と念を押すと、「やっぱりカットで!(笑)」と撤回。
森本さんは『DREAM BOYS』出演当時、主役の亀梨さんの楽屋にいたそうで、「その時に好きだった女の子の話をずっとしてたんですよ。小学校4年生頃だったので、“小学校の友達の○○ちゃんが〜”という話に対して、亀梨くんは“そうかそうか。じゃあこうした方がいいんじゃねえか?”と優しくアドバイスしてくれた、甘い思い出があります(笑)」という貴重なエピソードを明かしてくれました。
先日解禁したティザービジュアルではこれまでの『DREAM BOYS』のイメージとは異なる爽やかなビジュアルが話題となりましたが、切磋琢磨しあった過去の2人をテーマに撮影されたとのこと。
渡辺さんは「今までは力強い印象のポスターが多かったんですけど、作品の中には友情物語の部分もあるので、そちらを今回は全面に出しているのかなと。作品の中にある友情の部分と、渡辺・森本の2人の関係性、Snow Man・SixTONESが同時デビューした部分がリンクしたことで、いつもと違った“エモい”感じになったのかもしれない」と考察。森本さんは「デビューしてから一緒に仕事をする機会は減っていたので、久しぶりに1ヶ月間仕事をするということ、一緒にリハーサルをするということへの嬉しい気持ちが溢れ出ているんじゃないか」と語りました。
製作発表と共に解禁されたポスターでは、作中の“すれ違ってしまった現在の2人”をテーマに撮影され、また違った印象での2人を見ることができます。
最後にファンの皆さんに向けて、渡辺さんから「今までやられてきた人の『DREAM BOYS』の印象があるので、変わっちゃって悲しいなと思う方もいっぱいいらっしゃる状況だとは思うんですけど、ジャニーズ舞台はどんどん進化していくんだということを僕と慎太郎で見せたいですし、作品も進化していくんだということを見せたい。観にくる方には、後悔させないような舞台作りを2人でしていきたいと思っているので、“皆さん、期待しててください”と言いたい」と力強い言葉が。
森本さんも「僕と渡辺翔太だから出せる空気感と、出来るお芝居があると思います。それによって『DREAM BOYS』にどういう変化を出せるかが1番大事だと思うので、稽古を積んでいって、自分たちらしい『DREAM BOYS』に出来たらと思います。僕の勝手な思いなんですけど、今回が最初で最後という気持ちでステージに臨もうと思っています。『DREAM BOYS』にかける思いが届くように、受け取っていただけるように、精一杯努めていけたらと思います」と熱い言葉が紡がれました。
『DREAM BOYS』は9月9日(土)から28日(木)まで、帝国劇場で上演されます。詳細は公式HPをご確認ください。
主役を演じるにあたって、「今はまだプレッシャー」と語りつつも、「Jr.時代が長かったので、人生って何があるか分からないなというワクワク感もあって。過去の自分に、『DREAM BOYS』の主役をやるよと言ってあげたいくらい、自分の中ではエモい展開だなとは思っています」と語った渡辺さん。謙虚な言葉の中に、本作にかける静かな決意が伝わってくる会見でした。