20年目を迎える『DREAM BOYS』が9月9日に帝国劇場にて幕を開け、主演・渡辺翔太さん(Snow Man)・チャンプ 森本慎太郎さん(SixTONES)らキャストがゲネプロと囲み取材に臨みました。ロープパフォーマンス、壁フライングや新曲、そして4年ぶりに客席フライングも復活!華やかなパフォーマンスの中で、少年たちの葛藤や夢に向かって生きる姿を描く作品です。
少年たちが思い描く、それぞれの夢
ボクシングで頂点を極めたチャンプことシンタロウ(森本慎太郎さん)と、共に夢を追いかけたショウタ(渡辺翔太さん)、2人を中心とした少年たちのすれ違いと深い繋がりを描いた『DREAM BOYS』。オープニング楽曲「Opening Next Dream」から4年ぶりの客席フライングでシンタロウが魅せ、一気に本作の世界へと誘います。
ショウタがシンタロウとの試合を途中で放棄したことをきっかけに、別の道を歩んでいくことになったシンタロウとショウタ。ショウタは弟のように想うコウキ(川﨑皇輝さん)に対して優しい笑顔を見せながら、誰にも心の内を打ち明けず、全てを自分一人で背負おうとする切なさや葛藤を窺わせます。ショウタとコウキの素の姿にも見える仲睦まじいやりとりは、本当の兄弟のよう。
一方、ボクシングジムで少年たちと腕を磨き続けるチャンプの様子が、アクロバットやダンスを交えながら表現されていきます。森本さん演じるチャンプからは自然体ながら優しさと余裕、懐の深さが感じられ、少年たちに慕われている姿が頷けます。
2人の緊迫感溢れるボクシングシーンや、ロープパフォーマンス、壁フライング、客席にまで突き出てくる橋、回転する盆を利用した登場人物たちの心情の対比など、息をつく間も無く様々な演出で圧倒していく『DREAM BOYS』。唯一無二のエンターテイメントが結集されたステージです。
ショウタのアドリブシーンでは、「アドリブが苦手だから変えられないかと光一くんに直談判したのに、秒で断られました。苦手なやつほどもっともっとやらせたくなるって言われました。千秋楽までこのシーンが憂鬱です。全部コウイチのせいだ!ステージの上だとコウイチって呼べるんだ(笑)」と、渡辺さんらしいアドリブトークで客席を沸かせました。
また本作ではシンタロウが練習生を従えてボクシングジムに登場する際の新曲『CHAMPION』と、ショウタが切ない心のうちを歌ったミディアムバラードの新曲『光』も見どころの1つ。ストーリーに沿うようにと、それぞれが演出の堂本光一さんとコミュニケーションを取りながら作り上げた新曲です。
エンディングの『Next Dream』ではショウタが帝国劇場の客席をフライングで舞い、受け止めたシンタロウと目を合わせて笑顔に。劇中では対立しているシーンが多い2人ですが、心の中の深い繋がりを感じさせられるのは、ジャニーズJr.時代を共に切磋琢磨しながら過ごしてきた関係性があってこそでしょう。
カーテンコールでは森本さんが喋り続ける中、幕が強制的に降り始め、渡辺さんが「ありがとうございました!」と挨拶するという2人ならではの連携プレーも。和やかさもありながら、『DREAM BOYS』というタイトルを背負い、真っ直ぐに前を見つめて立つ2人の姿には強い覚悟が感じられました。
“頼む!コウイチ、飛ばせてくれ!”と光一くんにおねだりしました(笑)
ゲネプロ終了直後に行われた囲み取材では、過去に出演経験があり主演として戻ってきたことに関して「自分の人生の過程を感じられる瞬間で、胸がいっぱい」と語った渡辺さん。「帝国劇場の0番に立つということに関してかなり重圧を感じます。昨日はなかなか寝付けることができなくて、久しぶりに味わった緊張感でした」と大きなプレッシャーがあったことを明かしました。
森本さんは「僕が(過去に)出演していた当時に主演していた亀梨くんは、僕にとって憧れの存在だったので、Jr. の子たちにもそう思ってもらえるようにしていかなきゃなと思っています」と出演経験があるからこその想いを語ります。本作でチャンプを演じるため、ドラマ『だが、情熱はある』のために増量した体重を5キロほど落として臨んでいるのだとか。
また4年ぶりに復活した客席フライングに関しては、「“頼む!コウイチ、飛ばせてくれ!”と光一くんにおねだりしました(笑)」と渡辺さん。ジャニーズJr.として帝国劇場のステージに何度も立ちながら、これまではフライングのワイヤーをつける側にいたという2人は、稽古中には堂本光一さん自らフライングしてもらい、目線の配り方や体の使い方をアドバイスしてもらったのだそう。「稽古中なのに光一くんかっこいい!って思っちゃった」(森本)、「見惚れちゃったよね」(渡辺)と興奮気味に語りました。
さらにゲネプロには過去に本作で主演を務めた亀梨和也さんが訪れており、「壁フライングのシーン、もっと気合い入れろ」という喝をもらったと明かした渡辺さん。壁フライングは映像とのリンクもあるため、「思った以上にめちゃくちゃ大変」だと言います。
森本さんはSixTONESのメンバー髙地優吾さんから「初日おめでとう。頑張ってね」というメッセージが届いたそう。他のメンバーからも番組の収録中に「ドリボ楽しみだな」という言葉をかけられたといい、「(田中)樹のチャンプとは何もかもが違うからこそ、新しくなった『DREAM BOYS』の良さを見てほしい」と想いを語ります。渡辺さんはSnow Manの佐久間大介さんから朝メッセージが届いていたため、激励かと思ったところ「昨日Mステで思ったんだけど、髪伸ばせば?」という内容で「ちょっとイラッとしました(笑)」と言います。その後、メンバーの皆さんから「かましてこい」という激励のメッセージをもらったそう。
「後ろから翔太が帝劇0番に堂々と立っている姿を見ていると、0番似合うなと思うし、かっこいいなと思う」という森本さんの言葉に、「本当に嬉しいです」と喜びを噛み締めた渡辺さん。2人の深い絆を糧に、伝統を受け継ぎながらも新たな『DREAM BOYS』の物語を紡ぎます。『DREAM BOYS』は9月9日から28日まで、帝国劇場にて上演。公式HPはこちら(関連記事:渡辺翔太と森本慎太郎だから「出せる空気感と、出来るお芝居がある」。『DREAM BOYS』製作会見リポートはこちら)
本作で苦労したことは「光一くんとのコミュニケーション」だったと語った2人。堂本さんがシャイで、なかなか目を合わせてくれなかったのだとか。しかしミュージカルの演じ方・魅せ方から1つ1つ丁寧に教わったと言い、フライングも含め『Endless SHOCK』で帝国劇場のステージに立ち続ける“帝劇の住人”堂本光一さんならではの演出が行われたようです。