今回は、ミュージカル好きにもファンが多い海外ドラマシリーズ『glee/グリー』を紹介します。あらすじからどこの配信サービスで見られるのか、おすすめの曲まで解説していますので、ドラマ未見の方はぜひご参考ください!
社会現象を巻き起こしたドラマ『glee/グリー』とは?
『glee/グリー』は、2009年から2015年にかけて20世紀フォックスが制作したアメリカの人気ドラマシリーズ。高校のグリークラブを舞台に、負け犬のレッテルを貼られた生徒達の青春を描いた学園ドラマです。
グリークラブとは歌と踊りを披露する合唱部のことで、劇中でもマドンナやバックストリート・ボーイズ、レディー・ガガなどのポップス音楽や、『WICKED(ウィキッド)』『RENT』『ロッキー・ホラー・ショー』などのミュージカルナンバーをカバーしたパフォーマンスが各話に登場します。
放送前には「ミュージカルドラマは流行らない」と言われていましたが、本作は大ヒット!エミー賞を6回受賞、サウンドトラックがグラミー賞に2回ノミネートされるなど、様々な称賛を浴びて社会現象を巻き起こしました。
世界中にいる『glee/グリー』ファンのことをgeek(オタクの意)と掛けて「gleeks(グリークス)」と呼び、ドラマが完結した今でも多くのgleeksに愛されています。ザ・アメリカンなコメディ満載の展開の中に、障がいや人種、LGBTなどのテーマが含まれており、多様な人々が不器用にぶつかり合いながらも互いを理解しあっていく姿は時代を超えて人々の心を掴むのでしょう。
また、本作にはクリスティン・チェノウェスとイディナ・メンゼルの『WICKED』コンビなど数々のスターがゲスト出演したことでも話題に。『glee/グリー』でレイチェルを演じたリア・ミシェルは、ドラマ内でレイチェルが憧れていたミュージカル『ファニー・ガール』に2022年から出演。彼女の出演によりチケットは完売の日が続き、1年で20億円の資金を回収したのだとか…!トニー賞でも圧巻のパフォーマンスを披露しました。
『glee/グリー』のあらすじと各シーズンの内容
オハイオ州北西部にあるマッキンリー高校。かつては人気だったグリークラブは、今や落ちぶれて廃部の危機に直面していました。元グリー部員の教師ウィルは、かつての栄光を取り戻すべく新生グリークラブの「ニュー・ ディレクションズ!」を立ち上げます。
顧問となったウィルは歌の上手い生徒をスカウトし、レイチェル、カート、メルセデス、ティナ、アーティの5人が集まります。落ちこぼれのグリーとは正反対の存在である人気者のアメフト部からも、フィンが兼部という形で入部することに。
人気者グループとの対立や、メンバー同士の確執、そしてウィルの熱心なレッスンを重ね、グリークラブはメキメキと成長し、全国大会での優勝を目指します。
『glee/グリー』は全6シーズンあり、その話数は121話。シーズン3までは、ニュー・ ディレクションズ!の初期メンバーの話が中心となります。シーズン4になると初期メンバーの卒業によってクラブの顔ぶれが一新しますが、卒業生達のその後と後輩メンバーの活動の様子が平行して展開される構成です。
シーズン5では数々の大会に出場し力をつけたニュー・ ディレクションズ!が全国大会へ。しかしドラマの制作中に卒業生メンバーの主要人物であるフィン役のコーリー・ モンテースが薬物の過剰摂取で亡くなり、フィンの不在によってシナリオが書き換えられました。フィンの追悼回「大好きだったフィンへ」では様々なナンバーが歌われ、ニュー・ディレクションズ!が歌うミュージカル『RENT』の「Seasons of Love」は印象的です。
最後のシーズン6では、シーズン5で退廃したニュー・ ディレクションズ!がかつての勢いを取り戻し、驚きの展開を踏まえたハッピーエンドで幕を閉じます。
『glee/グリー』が見られる配信サービス(2023年11月現在)
『glee/グリー』の本編全6シーズンとキャストによる全米コンサートツアーの様子を収めたドキュメンタリー映画『glee ザ・コンサート・ムービー』は、現在、下記の配信サービスから見られます。
【会員であれば無料で視聴可能】Disney+(ディズニープラス)
【会員であれば有料レンタルで視聴可能】
Amazonプライム:1話150円から
Lemino:1話165円から
DMM TV:1話165円から
ビデオマーケット:1話165ポイントから
シーズン1から全て見るなら、会員料金のみ・追加料金なしで見られるDisney+(ディズニープラス)がお得です。※各配信サービスの配信作品は、時期によって変更される可能性があります。
『glee/グリー』の魅力がよくわかるおすすめの3曲
ここまで『glee/グリー』について紹介しましたが、やはり本作には欠かせない音楽を紹介しないことには記事を終わらせられません!ということで、数ある名曲の中からおすすめの3曲を選んでみました。
1曲目は、ロックバンド・ジャーニーの名曲をカバーした「Don’t Stop Believin’」。1話目に登場し、その後も作中の重要なシーンで歌われる『glee/グリー』の代表曲です。ドラマの影響でジャーニーのオリジナル曲がヒットし、他のアーティストからも「自分の曲を歌ってほしい!」とリクエストが殺到したといいます。「Don’t Stop Believin’」は1話以降も、ストーリーの重要な局面で歌われるナンバーとなっています。
2曲目は、シーズン2で校内カースト最下層にいるレイチェルとカースト上位のクインが歌う「I feel pretty / Unpretty」です。glee/グリー』といえば、人気曲をかけ合わせたマッシュアップが有名。こちらはミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』の「I feel pretty 」とガールズグループのTLCのヒット曲「Unprett」をミックスしています。正反対のように見えるレイチェルとクインが、同じように外見へのコンプレックスを抱えていたことがわかる印象的なナンバーです。
3曲目は「Looser Like Me」(シーズン2)。こちらはドラマのオリジナルソングで、州大会のために部員たちが作った曲として披露されます。『glee/グリー』はカバー曲だけではなくオリジナル曲も名曲揃いで、この曲を製作した音楽プロデューサーのアダム・アンダースは、『ハイ・スクール・ミュージカル』や『ディセンダント』の楽曲も手がけました。
「今はいじめられていても、いつか見返してやる!」というニュー・ ディレクションズ!らしいハングリー精神に溢れ、作中で何度も登場するいじめっ子にジュースをかけられるシーンを模したパフォーマンスも見ごたえのある1曲です。
筆者もドラマ放送当時は熱心なgleeksだったのですが、フィン役のコーリーが亡くなったのがショックで結末を見られずにいました。 今回記事を書くにあたって久しぶりに視聴しましたが、やはり『glee/グリー』は面白い! 作品としてもフィンの追悼回があり、物語も良い方向へと完結していたので見終えて良かったです。 本作を知らない方も同じように時が止まっている方も、改めて見てはいかがでしょうか?