日本でもファンの多いアレックス・シアラーさんの人気小説を、脚本・作詞:高橋亜子さん、音楽:オレノグラフィティさん、演出:石丸さち子さんという3人のクリエイターによる、世界初のオリジナルミュージカル化が決定しました。
すべての人に、自由と正義とチョコレートを!『チョコレート・アンダーグラウンド』とは
主に少年少女向けの小説を書くアレックス・シアラーさん。日本でも『青空のむこう』『スノードーム』など何作品も刊行されており、作品を手に取ったことがある方もいるのではないでしょうか。
今回ミュージカル化される『チョコレート・アンダーグラウンド』は、国民が選挙に無関心だったがために、健康増進を掲げる政党が政権をとり、チョコレートが法律で禁止されるところから始まる物語です。
そんな物語を今回は、最前線で活躍するクリエイターたちによりミュージカル化されることになりました。脚本と作詞は、今まで多くの作品を手掛けられ、最近は翻訳や訳詞の世界でも活躍されている高橋亜子さんです。「面白くて、痛快で、ハラハラして、勇気が出るミュージカルが誕生します。どうぞご期待ください!」とコメントしており、期待が高まります。
そして俳優としても活躍しながら、舞台音楽や楽曲提供をされているオレノグラフィティさんがこの作品の音楽を手掛けます。脚本を読んだ時に、今の日本で上演したいと感じたというオレノグラフィティさん。そんな作品をミュージカルとして“調理”できることを楽しみにされており、「観劇後は、大切な人と一緒に甘いものを食べる時間を大切にしたくなるような、皆様の心に響く音を紡いでいきたいと思います」とコメントしています。
ミュージカルはもちろん、ストレートプレイ作品の演出も手掛ける石丸さち子さんが作品の演出を務めます。実力のあるクリエイター陣に加え、魅力・実力を兼ねそろえた出演陣も集まりワクワクしているという石丸さん。「あとは演出のわたしが、全部を鍋にいれて、たっぷりスウィートに、時にはビターに、練り上げて…。レシピは、キャストスタッフ、みんなで作ります!全世代のお客様に。そしてミュージカルを愛する皆様に。中身もパッケージも、心をこめ趣向を凝らして、お届けいたします」とコメント、どんな作品に仕上がるのかとても期待が膨らみます!
<ストーリー>
国民が無関心な隙に、健康推進を掲げる‘健全健康党’が政権を取ってしまった。そして発令された法律が…≪チョコレート禁止法≫
すべての甘味が禁止され、こっそり食べれば逮捕され、個性のない人間に作り変えられる矯正施設へ送られる…。チョコレートの宣伝をしていたモファット(平野綾)をはじめ、国民すべてが途方に暮れる。
そこで立ち上がったのは、チョコレートが大好きなスマッジャー(北川拓実)とハントリー(東島京)。二人は、古本屋のブレイズ(岡田浩暉)、お菓子屋のバビおばさん(土居裕子)の協力を得て、チョコレートの密造に乗り出した。しかし、同級生で‘健全健康党’の青年部リーダーのフランキー(木村来士) に密造が暴かれ、スマッジャーとバビおばさんは逮捕されてしまう。
ハントリーは不安に駆られながら、ブレイズと共に救出作戦を練る。
一方、スマッジャーは厳しい拷問の中、本当に守るべきものは何かに気づき始めていた。
やがてスマッジャーとハントリーは再会を果たし、ブレイズたちと共に、真の革命へと動き出す。
果たして二人は何を武器に戦うのか?そして革命の行方とは——?
ちょっぴりスウィートでビター?!なキャストが大集結!
今作品の主人公、チョコレートが大好きなスマッジャーを演じるのは、近年さまざまなジャンルの舞台での活躍が目覚ましい少年忍者の北川拓実さんです。2度目のミュージカル作品への出演となる北川さん。出演の話を聞いた時に、期待と責任の重さを感じたそう。その上で、「この作品を読んで、子どもたちがチョコレートの未来を変えるために立ち向かう強さや絆に心を打たれ僕も勇気をもらいました。その感動をミュージカル作品としてどう伝えるのか、お客様を巻き込んで勇気づけられるのか僕もすごく楽しみです」とコメントしており、北川さんが作品を読んで感じたものを、役にどう生かされるのかとても楽しみです。
そしてスマッジャーの親友であるハントリーは東島京さんが演じます。念願であった石丸さんの演出作品に出演できること、そして主演の北川さんをはじめとする同世代の俳優陣と共演できることに非常にワクワクしているという東島さん。「今しかできない役と作品に巡り会えたことに感謝しながら存分にお届けできるように頑張ります」とコメントしています。
そして、スマッジャーとハントリーの同級生で“健全健康党”の青年部リーダーのフランキーを木村来士さん、禁止となったチョコレートの宣伝をしていたモファットを平野綾さん、古本屋のブレイズさんを岡田浩暉さん、お菓子屋のバビおばさんを土井裕子さんが演じます。また、約40もの役を、浦嶋りんこさんとまりゑさん、小松季輝さん、佐藤匠さん、中川賢さん、陰山泰さんの6人で演じ分けます。
ミュージカル『チョコレート・アンダーグラウンド』は、6月5日(木)から15日(日)まで東京・よみうり大手町ホール、6月21日(土)に大阪・森ノ宮ピロティホール、6月28日(土)29日(日)に富山・富山県民会館ホールにて上演されます。また、各会場でアフタートークショーが企画されている回もあります。詳しくは公式ホームページをご覧ください。

あらすじの冒頭を読んだ時に、なんだかドキッとさせられました。架空の世界の話なのに、何となく現代にも通じる話なのかなぁと。まさに、今の日本で上演したいと思われたオレノグラフィティさんの思いがわかった気がします。どんなミュージカル作品になるのか楽しみです!