1990年に大ヒットした映画「Pretty Woman(プリティ・ウーマン)」を原案に、ジェリー・ミッチェルさんが演出・振付、ブライアン・アダムスさんが音楽を手がけた『PRETTY WOMAN The Musical』。2018年にブロードウェイで初演を迎えて以降、世界各国で上演され、2026年1月から初の日本キャスト上演が行われます。開幕を前に、囲み取材と公開ゲネプロが行われました。
「不可能だと思われることが可能に。希望を与えてくれる作品」
囲み取材には本作に出演する星風まどかさん、田村芽実さん、城田優さん、エリアンナさん、石田ニコルさん、spiさん、福井晶一さん、寺西拓人さん、演出・振付のジェリー・ミッチェルさんが登壇しました。

演出・振付を手がけたジェリー・ミッチェルさんは日本キャストを「美しい!素晴らしい才能をお持ちの方々ばかり」と称賛。

作品については「世界中で大人気のラブストーリーだと思います。まさかと思うことが可能になる。不可能なんじゃないかということが、可能になる。エドワードとヴィヴィアンという、一緒にならなそうな2人が一緒になる。観ている人に希望を与えてくれる作品だと思います。だから僕自身も大好きです。素晴らしい作品を皆様にお届けできること、素晴らしい俳優さん、並びにスタッフの方々とご一緒できることに対して喜びを感じています」と語ります。

ヴィヴィアンをWキャストで演じる星風まどかさんは「日本版初演ということで、すごく大きな責任と、でも喜びも同時に感じております。ヴィヴィアンはシンデレラストーリーではあるんですけれども、誰かに選ばれる女性ではなくて、自分自身でその自分自身の価値を決めて、人生をチョイスしていく。そういう強い女性で、彼女が物語で成長していくのと同時に、私自身も稽古場で凄く成長できたと感じています。その気持ちを信じて、皆さんを信じて、とにかくこの作品を愛していただけるよう、精一杯やるのみだと思っています」と意気込みます。

映画「Pretty Woman」がお母様の大好きな作品だと語った田村芽実さんは、「日本中にそういう方がたくさんいると思います。もう一度、映画で感じたときめきを共有できると思ったら本当に楽しみ」と笑顔でコメント。
本作と同じクリエイティブチームが手がけた『キンキーブーツ』への出演を振り返り、「私の世代でガラッとキャストが変わったんですけれども、それでも客席は毎日超満員で、ものすごい歓声でした。そんなステージに毎日立たせていただけたのは、やはり先代(オリジナルキャスト)の皆さんが作品を愛して作ってこられたからだと思います。『PRETTY WOMAN』も、10年後20年後も受け継いでいけるように、私のさらに下の代の方まで繋いでいけるような、そんな作品になったら良いなと思っています」と語ります。

エドワードを演じる城田優さんは「映画の魅力はもちろん言うまでもなくあると思いますが、ミュージカルになったことで、さらにハッピーなバイブスが加わっています。20数年ミュージカルに出演させていただき、僕は『キンキーブーツ』のカーテンコールで初めてミュージカルってこんなに楽しいんだと思えたんです。『PRETTY WOMAN』もカーテンコールの時、それと似た感覚になります。ただ楽しくハッピーに、もちろんメッセージは色々とあるのですが、落ち込んだりへこんだりというより、とにかく前に向かっていく作品なので、お客様に最高の愛と情熱と夢をお届けできるように誠心誠意頑張ります」と意気込みを。
城田さんは出演の他、日本版上演台本・訳詞、演出補を担当。訳詞へのこだわりについて「オリジナルの語感やタイミング、音楽のグルーヴを損なわない、かつ日本語としての意味、意訳をしてでもストーリーの重要な部分を伝えるということをできる限り。今でもこれで良いんだろうかと思うところはありますけれど…でもぜひ見出しは“天才訳詞家、誕生”と書いていただければ!」とチャーミングに自信をのぞかせます。

これにはジェリー・ミッチェルさんも「彼は天才です!日本に来日して11年になりますが、『キンキーブーツ』ですら、シンディ・ローパーさんの韻を踏んでいる歌詞を、アメリカ人の僕の耳で聴くと韻を踏んでいないように感じる日本語の訳詞もありました。でも彼(城田さん)の訳詞はちゃんと韻を踏んでいるんです。どうやってやったのか分からないけれど…美しいです!」と絶賛。これには「助け舟を出していただきありがとうございます」と感謝する城田さんでした。

ヴィヴィアンの友人キットを演じるエリアンナさんは「この作品の素敵なところは、1つのちょっとした出会いから愛が生まれたり、自分自身を見つけたり、夢を見つけたり、何か一歩前に進むという素晴らしいエネルギーがあることだと思います。それは誰にでも起こることだなと思うんです。この作品を観に来てくださった方にとって、素敵な出会いになれたら良いなと思って、心を込めて届けたい」と意気込みます。

Wキャストでキット役を演じる石田ニコルさんは「オープニングから、たくさんのキラキラと、たくさんのハリウッドと、たくさんの夢を浴びてほしいなと思っています。そうできるよう、皆さんで準備してきましたし、3役Wキャストがいるので、色々な組み合わせで楽しめると思います」と魅力をアピール。

謎の存在ハッピーマン役を務めるspiさんは「開始5秒で、観にきて良かったと思わせます、僕と福井さんが!観にきてくださる方の人生が一夜にして変わってしまう、そんな作品になれば良いなと思って、頑張ろうと思います」と気合十分の意気込みを。これには城田さんも「いいね!」と笑顔に。

Wキャストでハッピーマンを演じる福井晶一さんは「厳しいオーディションを経て、初めてのヒップホップダンスのオーディションを経て、ここに立てたことを嬉しく思います。愛に溢れた素敵な作品ですので、お客様にたくさんの愛を受け取っていただけたら」と語ります。

エドワードのビジネスパートナーであるスタッキー役を演じる寺西拓人さんは「今、日本が暗いなと思うことが僕自身もあるので、少しでもこの作品を通して日本が、渋谷が明るくなったら」と意気込み、自身の役柄については「悪徳弁護士ということで、作品の中だけは、皆様に嫌われるくらいの気持ちでお芝居できたらと思っております」と語りました。
「ありのままの私を理解してほしい」

本記事ではヴィヴィアン役を星風まどかさん、キット役をエリアンナさん、ハッピーマン役をspiさんが務めたゲネプロ回をお届けします。

オープニングナンバー「WELCOME TO HOLLYWOOD」から本作のハッピーなエネルギー全開のステージに!spiさん演じるハッピーマンが客席の観客を巻き込み、夢の街ハリウッドへと誘います。

企業買収で成功を収める実業家エドワード(城田優さん)は仕事でロサンゼルスに訪れ、ハリウッド大通りに立つ女性ヴィヴィアン(星風まどかさん)と偶然出会います。ヴィヴィアンの自由奔放で魅力溢れる姿に惹かれていくエドワードは、「期間限定のパートナー」として共に過ごすことを提案。

ヴィヴィアンが新たな世界へと飛び込んでいけるよう、ハッピーマン改め、2人が泊まるホテルの支配人トンプソンらも優しくサポート。ビジネス上の関係のはずの2人は、段々とお互いの心を解いていき、それぞれの人生にも変化が生まれていきます。


ビバリーヒルズのロデオドライブでのショッピングや、ポロ・マッチ、オペラ鑑賞といった、映画での数々の名シーンを描きながら、エネルギッシュな音楽とダンスで魅せていく『PRETTY WOMAN The Musical』。改めて映画の美しいシーンを思い出しながらも、新たな魅力に心躍ります。オペラシーンでヴィオレッタを演じる石井千賀さんの美しい歌唱には、ヴィヴィアンと共に、うっとりと心惹かれるはず。

星風まどかさんはこれまで演じてきた役柄とは違った、自由奔放なヴィヴィアンを熱演。

ポジティブなエネルギーが全身から満ち溢れながらも、「ここではないどこかに行きたい」「ありのままの自分を理解してほしい」という切実な想いは繊細に。歌声も力強く、新境地を切り拓きます。

城田優さんはエドワードをスマートに演じながらも、時折孤独な表情を見せ、ヴィヴィアンとの共通点を描いていきます。「止まらない孤独の連鎖」を抱えるヴィヴィアンとエドワードの姿は、どこか現代の私たちにも重なります。

そして囲み取材でも語られた通り、城田さんがこだわったポエティックで美しい訳詞にもぜひご注目を。

ハッピーマン役のspiさんと、キット役のエリアンナさんのパワフルな歌声は本作の大きな見どころの1つ。2役が担う役割は大きく、キャストの組み合わせによって作品のカラーも違って見えてくるのではないでしょうか。

寺西拓人さんはヴィヴィアンに心無い言葉を投げかけるヒールとなるスタッキーを熱演。スタッキーの存在が、ヴィヴィアンとエドワードを近づけていくとも言えます。

大人になっていくにつれて、現実に追われ、忘れていった夢を思い出させてくれる『PRETTY WOMAN The Musical』。ラストにはお待ちかねのあの曲も!帰り道はヴィヴィアンのように顔を上げて、堂々と歩きたくなるかもしれません。

『PRETTY WOMAN The Musical』は2026年1月22日(木)から2月8日(日)まで東急シアターオーブ、3月1日(日)から3月8日(日)までオリックス劇場にて上演。公式HPはこちら

都内で同時期に『ピグマリオン』も上演されるという運命的なタイミングでの上演。2作品を見比べてみると主人公の2人を繋ぐものが『ピグマリオン』は音声学、『PRETTY WOMAN』はビジネスと、英米らしさがあって興味深いです。


















