日本一チケットが取れないとも言われるTEAM NACS(チームナックス)。ドラマなどでも活躍される大泉洋さんら北海学園大学演劇研究会出身5名の役者による演劇ユニットです。25周年を記念した第17回公演『マスターピース〜傑作を君に〜』は、千穐楽の札幌公演を映画館でのライブ・ビューイングとストリーミング配信が行われました。(2021年6月)
TEAM NACS圧巻のチームワーク&エンタメ力を体感!
森崎博之さん・安田顕さん・戸次重幸さん・大泉洋さん・音尾琢真さんの5名で結成された演劇ユニットTEAM NACS。本作『マスターピース〜傑作を君に〜』では、昭和27年熱海の温泉宿を舞台に、新作映画の脚本を執筆するシナリオライターたちの姿を描きます。5名でシナリオライター・プロデューサー・旅館の店主を務めると共に、合間に旅館の女中としても登場。その早着替えと役の切り替えのバタバタに、自宅でも思わず声を出して笑ってしまいます。そして何よりも、5人の長年のチームワークが圧巻!全員の演劇力の高さと、間合いの滑らかさ、信頼感の上に築かれた面白さ。さすがとしか言いようのない質の高さに、ストリーミング配信でも惹き込まれて観劇し、次は必ず生で観たい!と思わされました。
映画への想いが散りばめられたセリフたち
傑作映画を作ろうと奮闘する男たちの物語。笑えるストーリーの中に胸に突き刺さる言葉たちが詰め込まれ、何度もそのセリフを聴き直せるのはライブビューイングの良いところ。特に旅館の店主がなかなか筆の進まないシナリオライターたちに叱りつけた次のセリフは、頷きながら聴き入ってしまうシーン。
「いいか、映画には俺たちみたいな労働者が暮らしの中に置きざりにしていく色んな気持ちをさ、大事に大事にフィルムに残してくれる力があるんだよ。忘れちゃなんねぇ気持ちだよ。それをさ、映画見てほんのいっとき思い出して、明日を迎える力にするんだよ」
『マスターピース〜傑作を君に〜』
未曾有のウイルスに苦しむこの時代にも映画や演劇といったエンターテイメントの価値を示してくれたように感じました。
本作は6月13日(日)23:59までアーカイブ配信が実施されています。ストリーミング配信の購入はこちら