この3年、口を閉じ、家から出ず、身体中が凝り固まっている方も多いのではないでしょうか。そんな私たちを立ち上がらせ、笑わせ、ライブ空間を共有するという楽しみをもう一度見つけさせてくれるのが、ブルーマン。彼らの30周年記念ワールドツアーを体感してきました。(2022年4月・EXシアター六本木)

アートと音楽を、圧倒的かつコミカルに

ドラムを叩くと水性塗料が美しく舞い、水道の排水パイプを繋いだオリジナル楽器で木管のように音楽を奏でるブルーマン。(ブルーマンの紹介記事はこちら)彼らは言葉を発せず、表情や仕草、映像のみでパフォーマンスを行います。地響きのように振動してくる音楽は圧巻。しかしブルーマンは、コメディ。音楽・アートだけでは終わりません。3人はまるで無言コントのように、シュールかつコミカルな動きで観客の笑いを誘います。1人が塗料を注ぎすぎてしまったり、お菓子を食べすぎて顔がお菓子まみれになってしまったり。次は何をやらかすんだろう?と客席の視線がブルーマンの表情に釘付けになっていきます。

超観客一体型!一緒に楽しんでこそ作品が完成する

ブルーマンは様々なものを観客に飛ばしてくるため、前方の席にはポンチョが用意されています。それだけでなく、観客も演目に参加する場面も多数あります。立ち上がり、フェスのように楽しむ場面も。ここはノリノリに参加しなければ損!と言わんばかりにブルーマンファンの皆さんが作品を引っ張ってくれます。後半には撮影OKのシーンも多く、海外のフェスに来た気分で盛り上がります。

小さな子供から、年配の方まで、幅広い年代で楽しめるブルーマン。最近あまり会えていない友人と開放的に楽しみたい方や、お出かけ不足の家族におすすめの作品です。チケット購入は公式HPから。

Yurika

約100分のライブパフォーマンスが終わる頃には、すっかりブルーマンの世界に身体も心も染められています。身体中の力が抜けて、ラフにコミカルに時間を楽しむ。久しぶりに、そんなひとときを過ごすことができました。