2022年にミュージカル『ミス・サイゴン』でキム役を熱演し、舞台女優としての活躍が目覚ましい高畑充希さん。そんな高畑さんが主演を務める舞台『宝飾時計』が、2023年1月9日から東京芸術劇場プレイハウスにて上演されます。椎名林檎さんが高畑さんのために書き下ろした劇中歌や成田凌さんとの初共演など、見どころ満載の作品です。今回は舞台『宝飾時計』について紹介します。
高畑充希からの依頼で実現したオリジナル脚本!根本宗子が描く人生の葛藤
舞台『宝飾時計』は、劇作家の根本宗子さんが高畑充希さんのために書き下ろしたオリジナルの新作舞台。根本さんの作品のファンだった高畑さんが、根本さんに直接「私に芝居を書いて欲しい。」とお願いしたことがきっかけで制作されました。根本さんは高畑さんにどんな役を渡すか悩み、依頼から数年の構想を経てベストなタイミングで実現に至ったと話しています。
高畑さんが演じるのは、女優として活躍する30歳の主人公ゆりか。子役時代から役者を続けているものの、同級生たちの結婚や出産に自分の人生や存在の意味を考え始めます。そんな中、成田凌さん演じるマネージャーの大小路から依頼された仕事。それは21年前に出演したミュージカル作品の記念公演のカーテンコールで、テーマ曲を歌って欲しいというものでした。ゆりかの原点となったこの作品で、当時トリプルキャストを演じた小池栄子さん演じる真理恵、伊藤万理華さん演じる杏香と再会します。
女性にとってひとつの節目を感じる30歳という年齢。孤独や無気力を感じながらも人生を肯定しようともがく、登場人物それぞれの人生を描いた作品です。また高畑さんは成田さんと今作で初共演となります。舞台の出演は今回で2回目の成田さん。クズ男やサイコパスな役から切ない役までハマる成田さんが、『宝飾時計』ではどんなキャラクターを演じるのかも注目ポイントです。
椎名林檎の世界観を高畑充希が歌う!劇中歌「青春の続き」
『宝飾時計』で一番の見どころとも言えるのが、椎名林檎さんが高畑充希さんのために書き下ろした劇中歌「青春の続き」。高畑さんと椎名さんのコラボレーションということで話題性も高く、舞台で高畑さんが歌う姿を楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。
高畑さんは以前から、椎名さんに主演舞台作品の楽曲を書き下ろしてもらうことを望んでおり、椎名さんも高畑さんに曲を書きたいと事務所やご主人にアピールしていたそう。その後2016年に高畑さん出演のかんぽ生命のCMで椎名さんが楽曲を提供。今回2度目にして初めて舞台の楽曲を書き下ろすことになり、高畑さんと椎名さんご自身はもちろんのこと、お二人の望みを実現するきっかけを作った根本さんも喜びと幸せな気持ちで溢れています。
「青春の続き」は、2022年12月7日放送のFNS歌謡祭で高畑さんによって初披露。お芝居しているかのような歌い方と表情、舞台の空気感のある楽曲が心に染みるステージでした。舞台で高畑さんが歌う姿が浮かんでくるようでしたが、『宝飾時計』の中では「青春の続き」がどのような意味を持ちストーリーと重なるのか期待が膨らみます。
ケイスケカンダのデザイナー神田恵介が初の演劇衣裳を担当
舞台『宝飾時計』では、衣裳をケイスケカンダのデザイナー神田恵介さんが担当。根本さんが大好きで憧れだったことから神田さんに声をかけ、初めて演劇の衣裳を担当することになりました。
ケイスケカンダは2005年に神田恵介さんが立ち上げたブランドで、“みんなから後ろ指さされちゃうみたいな服を作りたい”というのがコンセプト。主に手縫いで、古着をフリルやリボンでリメイクしたファッションが印象的です。人気のジャージや、さまざまな生地を集めてつぎはぎされたアイテム、下着メーカーワコールとのコラボレーションでも注目を集めています。
『宝飾時計』のメインヴィジュアルで高畑さんが着ている衣裳でもベビー服や学生服などが集められており、主人公のゆりかの人生を詰め込み制作したとのこと。女性としての可愛さ・かっこよさと、少年のような幼さも持つ高畑さん。舞台で神田さんの衣裳を身につけた時にどのような印象を感じられるのかも、この作品の見どころではないでしょうか。
舞台『宝飾時計』は、2023年1月9日~29日まで東京芸術劇場プレイハウスにて上演。2月には、大阪・鳥栖・愛知・長野で上演されます。詳細は公式HPをご確認ください。
キャスト、脚本、音楽、衣裳とそれぞれの大好きな人・憧れの人が集結して完成した『宝飾時計』。豪華なコラボレーションで、2023年の観劇ライフをスタートさせてみませんか?