コロナ禍であっても客足が戻り、劇場が賑わいを取り戻しつつあった2022年。昨年はコロナ禍初期よりも観劇がしやすくなった半面、客席でのマナー違反がたびたびネットでも話題になっていました。2023年も魅力的な演劇作品・ミュージカル作品の公演が予定されていますが、改めて観劇する際に客席で気を付けておきたいマナーを意識してみましょう。

スマホ・電子機器の電源はオフに

「上演中にアラームが繰り返し鳴って集中力がそがれた」、「隣の人のスマートウォッチが突然光ってまぶしかった」など、スマホや電子機器をめぐるマナー違反は後を絶ちません。

演劇ファンだけではなく、俳優など関係者からも指摘されている迷惑行為ですので、上演中のスマホ・電子機器の電源はオフにして、アラームや通知機能を起動させないのが基本のマナーです。

昨年まではコロナ禍に活用されていた接触確認アプリ「COCOA」を使用している場合は気スマートフォンの電源を入れたまま「機内モード」に設定することも可能でしたが、現在ではアプリの機能停止に伴い劇場アナウンスにおいても電源オフが推奨されています。(参考記事:「客席のお客さんも含めて「舞台」!観客が守りたい、上演中のスマホ・携帯電話マナー」

前のめりなど、他の人の視界を妨げる行為は厳禁

2022年に博多座が公開した動画により、客席の背もたれに背中を付けない「前のめり観劇」が後ろの視界を妨げると話題になりました。自分は気を付けているつもりでも、長い間座って舞台を観続けていたりオペラグラスを除くのに夢中になったりすると無意識に姿勢が崩れてしまうこともあります。

2階席・3階席は特に前のめりになりやすく、席によっては劇場スタッフも注意できない場合もあるため観客1人1人が周りへの配慮を心がけなくてはなりません。前のめりの他にも、帽子やボリュームのあるマフラーなど他の視界を妨げるものを観劇前に脱いでおくのも忘れないようにしましょう。(参考記事URL:「観劇中の前のめりはなぜNGなの?博多座の検証動画でわかる見え方の違い」

客席での会話・撮影は劇場ルールに従う

音楽フェスやコンサートでは一部の席で声出しが解禁となりましたが、屋内に人が密集する劇場では引き続き観客に対して客席で声を出すのは控えるようにという注意喚起が継続されるかと思います。

客席での会話や舞台への声かけはほとんどの劇場において「お控えください」と案内しており、上演中はもちろん上演前や幕間も隣の人との会話は控えるのがベターです。

舞台の感想は終演後に場所を映して語り合ったり、幕間中に劇場を一時退場して密にならない場所で会話をしたり、劇場内で声や会話が迷惑にならない工夫をしましょう。

また、最近では舞台の上演前やカーテンコールにスマートフォンで舞台の写真撮影が許可される演目も多くなりましたね。

撮影OKな時間帯であっても自分の頭より上の位置で撮影して後ろの人の視界をさえぎることや、席を移動しての撮影は禁止されていますので、劇場スタッフの案内にしたがって楽しむようにしましょう。(参考記事URL:「近年増えている舞台の写真OKタイムとは?注意点も詳しく解説!」

さきこ

コロナ禍も4年目に突入し、劇場では空席を作らずに人と隣同士で観劇することが当たり前の状態に戻りつつあります。 そのため周りの人の迷惑にならないように客席マナーを改めて見直すことは重要です。 2023年も、客席マナーを守って自分も周りの人も楽しめる観劇ライフを送りましょう。