異世界ファンタジー小説のシリーズ第1作として、幅広い世代が愛読している『精霊の守り人』。これまで、ドラマやアニメ、漫画などさまざまなメディアで映像化されてきました。そしてついに、2023年7月より初の舞台公演が始まります。原作ファンはもちろん、家族でも観に行きたくなる作品です!
壮大なスケールで描かれる異世界ファンタジー!『精霊の守り人』
『精霊の守り人(もりびと)』は、異世界ファンタジー小説『守り人シリーズ』の第1作目にあたります。原作者は、数々のファンタジー小説を生み出してきた児童文学作家の上橋菜穂子さん。人の世と精霊の世が混在する不思議な世界で、大切なものを守るために戦う人々の生きざまが描かれています。
物語に登場する国や文化は、現実には存在しません。しかし、作者が細部までイメージを膨らませた設定によって、読者を『守り人シリーズ』の世界へ連れて行ってくれます。また、“30歳代の女性が主人公”という児童文学としては型破りなキャラクター像も、作品の大きな魅力です。もう1人の主人公である皇子と共に繰り広げられる冒険活劇に、大人も子どもも夢中になるのではないでしょうか。
女用心棒が皇子を守るべく大活躍!『精霊の守り人』のあらすじ
人間の住む世界と、精霊の存在する異界。両者が交錯する世界で生きる女性・バルサは、腕の立つ用心棒として知られていました。あるとき、バルサはひょんなことから新ヨゴ皇国の第二皇子・チャグムを助けます。実は、チャグムには水の精霊の卵が宿っており、そのせいで実の父親である帝や異界の魔物から命を狙われていたのです。精霊の卵を孵化するまで守り切れなければ、国に干ばつが起こってしまう…チャグムは国を救うために、そしてバルサはチャグムを助けるために、2人の壮大な旅が始まります。
Wキャストにも注目!音楽劇『精霊の守り人』で旅に出よう
日生劇場の開場60周年を記念した本作では、主人公のバルサとチャグムがWキャストとなっています。バルサを演じるのは、元宝塚歌劇団のトップスターである明日海りおさんと、AKB48・NMB48に所属していた梅田彩佳さん。明日海さんは5月よりミュージカル『エリザベス・アーデン vs. ヘレナ・ルビンスタイン WAR PAINT』の主演も務めており、2作品連続で日生劇場の舞台に立ちます。
また、梅田さんは『Endless SHOCK』『スワンキング』などさまざまなミュージカルに出演し、今後の活躍が期待される若手俳優です。バルサの凛とした強さ、そして心のやさしさをどう表現するのか…バルサとちょうど同じ世代の2人が舞台上で見せる、生き生きとしたバルサの姿に注目です。
そしてチャグム役には、黒川想矢さんと込江大牙さんが決定。バルサの幼馴染・タンダ役は今井翼さんと山崎樹範さんがWキャストで務めます。
このほか、雛形あきこさんや唐橋充さん、渡部秀さん、水石亜飛夢さん、小野塚勇人さん(劇団EXILE)、健人さんといった俳優陣が、個性溢れるキャラクターとして登場しますよ。声の出演で舞台を支えるのは、宝塚歌劇団出身でミュージカル経験も豊富な麻実れいさんです。
さらに、ドラマ版の『精霊の守り人』第3部で演出を手がけた一色隆司さんが、演出家として舞台化に臨みます。今までにない、生の舞台ならではの『精霊の守り人』を創り上げる。そんな意気込みを強く感じられるキャスティングに、期待が高まりますね。
音楽劇『精霊の守り人』は、2023年7月29日から8月9日まで、東京の日生劇場にて上演されます。その後は大阪、新潟、千葉、山口の各劇場を巡回。また、学校単位で小学生を無料招待する「ニッセイ名作シリーズ公演」も、5道県で実施されるとのこと。東京公演のチケット一般発売は5月25日11時から。公演に関する最新情報は、公式HPをご確認ください。
女用心棒と皇子の絆を描いた『精霊の守り人』は、ハラハラドキドキしながら見入ってしまう物語。観劇好きの方や原作ファンはもちろん、初めて舞台を観る子どもたちにとっても、楽しい観劇の時間を過ごしてほしいと思います。