1982年に出版された上野瞭さんの児童文学の傑作『ひげよ、さらば』を原作に、蓬莱竜太さんが脚本・演出を手がける、PARCO劇場開場50周年記念シリーズ『ひげよ、さらば』が9月〜10月に上演決定。中島裕翔さん、柄本時生さんが舞台初共演を果たします。
野良犬との権力争いで苦難を味わう猫たちの物語
数多くのドラマや映画で活躍する中島裕翔さん、柄本時生さんが待望の舞台初共演を果たすのは、児童文学の傑作を蓬莱竜太さんが脚本・演出する舞台『ひげよ、さらば』。峠に住む野良猫を主人公に、苦難と喜びに満ちた物語を描きます。
2021年の『ウェンディ&ピーターパン』以来、2年ぶりの舞台出演となる中島裕翔さん。中島さんが演じるのは、記憶を無くした猫「ヨゴロウザ」。峠に住む猫「片目」を『イチケイのカラス』『真犯人フラグ』などで確かな存在感を放ち続ける柄本時生さんが演じます。
勝手気ままに暮らす、峠に住む野良猫たち。しかしその峠は野良犬たちに狙われており、統率力を持って動く犬たちに支配されるのは時間の問題。猫の「片目」は一匹だけそんな状況に危機感を持っていました。
ある時、峠に記憶を無くした猫「ヨゴロウザ」が辿り着きます。片目は野良犬たちと対抗するため、ヨゴロウザを峠のリーダーに担ぎ上げることを思いつき、峠での生き方、戦い方、リーダーに求められることなどを教えていきます。
リーダーシップを発揮していくヨゴロウザと片目が様々な試練を経て、たどり着く道とは…?
「大人になった今の視点で大胆に翻案」
本作の脚本・演出を手がけるのは、劇団モダンスイマーズ全公演の作・演出を務め、『まほろば』(2009年)で第53回岸田國士戯曲賞を受賞した蓬莱竜太さん。NEWS加藤シゲアキさん原作・行定勲さん監督・中島裕翔さん主演の映画『ピンクとグレー』でも脚本を務めています。
蓬莱さんは本作について「これは野良猫たちの物語です。野良犬たちとの争いの中で猫たちは色んな苦難を味わいます。それはまさに人間世界の縮図のようです。幼い頃夢中で読んだ児童文学を、大人になった今の視点で大胆に翻案したいと思います。大人にも子供にも演劇の面白さを伝えられたら嬉しいです」とコメント。
本作の音楽を担当するのは、現在放映中のNHK大河ドラマ『どうする家康』で音楽を担当していることでも話題の稲本響さんです。
中島さんは本作出演に関して、「とても面白い題材だにゃと思いました。まさか自分が猫ににゃるとは…この世界がどう表現されていくのかとても楽しみです。擬人化された猫の社会を覗きに来てほしいにゃと思います」とコメントを発表されています。
柄本さんは蓬莱さんの作品への出演が念願だったそうで、「おそらく蓬莱さんと知り合って10年ぐらいだと思います。その間、ずっとご一緒したいと思っていました。お会いした時に、「いつ呼んでくれるんですか??」って言いました。そうしたら、すごい速さで、この作品の出演が決まりました。嬉しいのと同時に、下手を打てないぞぉというのがすごい頭の中を巡っています。せっかくなのでうんと楽しんでうんと考えてうんと頑張りたいと思います。宜しくお願い致します」と喜びを語りました。
舞台『ひげよ、さらば』は2023年9月PARCO劇場にて上演、10月には大阪公演も予定されています。詳細は後日発表予定。公式サイトはこちら
猫の世界を舞台に、今の世の中にも通ずる“権力争い”がテーマとなった作品。数々の映画・ドラマ・舞台で活躍するお二人が野良犬たちにどう立ち向かっていくのか、楽しみです。