約2年ぶりのゲキバカ本公演となる『ララ・バイ』が5月10日(水)〜5月14日(日)まで中野ザ・ポケットにて上演されます。“演劇バカ”の意味で名付けられた劇団名の通り、演劇にひたむきに向き合う俳優陣が集結。ゲキバカは、来春に解散を発表しており、本作を含め解散まで残すところ3作品となっています。

結成25周年を迎えたゲキバカ 惜しまれつつ2024年春の解散を発表

演劇にひたむきに向き合う劇団ゲキバカは、1998年に劇団コーヒー牛乳として旗揚げされ、2009年にゲキバカに改名。“演劇バカ”という意味で名付けられました。

脚本・演出家の柿ノ木タケヲさんの実体験と虚構の間を彷徨う泥臭い人間像を描く物語、そして、ブラックな笑いを主体としたコメディー作品が特徴です。ゲキバカ所属の俳優は男性だけで構成され、ゲキバカメソッドにより鍛え上げられた身体性・演技力に定評があります。

今年、劇団コーヒー牛乳の創立から数えて25周年を迎えたゲキバカですが、2024年の春に解散することを発表しています。主催の柿ノ木タケヲさんは、解散理由について以下のようにコメントを発表しています。

近年では団員の出演スケジュールが合わず、なかなか公演を打てない状況があり、これ以上活動を継続するのは難しいと判断しました。

 しかしながら、この現象はゲキバカの当初の理念「皆、忙しくなって、たまに公演をするような団体になる」を満たしており、大団円な解散とも言えるでしょう。

体制が整うまで一時的な活動休止にすることも考えましたが、俺の中で解散するのがベストという結論になりました。

https://gekibakaweb.wixsite.com/gekibaka/last

それぞれが活躍しているからこその前向きな解散とのこと。5月上演の『ララバイ』、8月上演予定の『0号』、2024年3月の最終公演と、残すところ3作品で劇団の大千穐楽を迎えます。

ゲキバカの解散には、劇団四季の出身で、四季退団後の初舞台をゲキバカで踏み、現在は『PIPPIN』や『メリー・ポピンズ』『マチルダ』と多くのミュージカルの話題作へと出演している石井亜早実さん。また、劇団柿喰う客の七味まゆ味さんなど多くの俳優、そして多くのファンに衝撃が走り、惜しむ声が多く上がっています。

現在、演劇動画配信サービス・観劇三昧では、ゲキバカの作品『0号』(2014年)『男の60分』(2014年)『おぼろ』(2017年)『ごんべい』(2019年)(2016年版・緑組)『ごんべい2』『ごんべい〜大阪の陣〜』 『ローヤの休日』 『FOUR ROSES』『ベンタロー戦記』『NBL大作戦』が視聴可能。ぜひ、ゲキバカの作品をまだ観たことがないという方は、こちらから!

第二次世界大戦下のヨーロッパを生きる、ある家族の物語『ララ・バイ』

2021年3月公演『ローヤの休日』以来のゲキバカ本公演となる『ララ・バイ』。ゲキバカの柿ノ木タケヲさんによる新作が遂に満を持してお披露目となります。「銀河鉄道の夜」、「アンネの日記」をモチーフに、蒸気機関車をテーマとして、第二次世界大戦下のヨーロッパを描きます。

立派な兵士になりたい少年と、絵本作家になりたい少女の幼馴染2人は、ある日夢にまで見た憧れの蒸気機関車に乗ります。機関車に乗っていたのは、売れない絵描きや、詩人、 妄想家など様々な人々。戦乱のヨーロッパを、夢と希望をのせた機関車が駆け抜けていきます。

A/Bの2バージョンでの上演で、バージョンによって出演者が異なりますので、ご注意ください。
★両出演:山咲和也さん、豆鞘俊平さん、来瞳舞夢さん、井上千鶴さん、achaさん

★A-train出演:鈴木ハルニさん、西川康太郎さん、梶川七海さん、海田眞佑さん、メイローさん、韓ユリさん、相沢海心さん、浦谷賢充さん

★B-train出演:土矢兼久さん、服部大成さん、佐倉はなほさん、南大空さん、橋本浩太朗さん、中野亜美さん、作井茉紘さん、大谷海仁さん

ゲキバカ『ララバイ』は、5月10日(水)〜5月14日(日)に中野ザ・ポケットにて上演です。詳細は公式HPでご確認ください。

ミワ

観客からも俳優からも愛され、長く続いてきた劇団が解散というのは寂しい気持ちでいっぱいになります。来春の大千穐楽まで、ゲキバカの旅路を見守っていきましょう。