2023年9月、日本で新たなオリジナルミュージカル『アンドレ・デジール 最後の作品』が誕生します。本作を生み出したのは、ミュージカル『マリー・キュリー』でのタッグが記憶に新しい高橋亜子さん・鈴木裕美さんのコンビ。音楽にピアニストであり作曲家の清塚信也さんを迎え、2人の画家の“共鳴”の物語を描きます。
「最後の作品」を巡る、時代を超えた画家たちの物語
舞台は、1960年代のパリ。不慮の死を遂げた大画家アンドレ・デジールを信奉していたエミールとジャンは、運命に導かれるように出会い、2人で一緒に絵を描くようになります。魂で共鳴し合う2人は、その絵の素晴らしさゆえに巧妙な贋作ビジネスに巻き込まれることに。
2人はアンドレ・デジールが死の直前に書いたであろう「最後の作品」を描くように依頼されたのです。「最後の作品」は事故で燃えており、絵画ファンの間で永遠の幻とされている作品。この作品を巡ってデジールとエミールの人生が交差した時、浮かび上がる思いも寄らない愛と真実とは…?
翻訳・訳詞家・脚本家として活躍する高橋亜子さんと、演出家・鈴木裕美さん。これまで『アリス・イン・ワンダーランド』『ブラック メリーポピンズ』『マリー・キュリー』などでタッグを組んできた2人が本作の構想を練り始めたのは約6年前。テーマ探しから始まり、長い時間をかけて本作の上演にこぎ着きました。
そして音楽を手がけるのは、クラシック音楽の魅力を日本中に伝え、鈴木裕美さん演出・吉田鋼太郎さん主演の『シラノ・ド・ベルジュラック』(2018年)では音楽を担当した清塚信也さん。2人はミュージカル『ゴヤ -GOYA-』(2021年)でも演出/作曲・音楽監督としてタッグを組んでおり、鈴木さんは「清塚さんの繊細で自由で詩情溢れる音楽と、物語に対する冷静で正確な視線には全幅の信頼を寄せています」とコメントしています。
高橋亜子さんは本作について、「これは共鳴の物語です。引き寄せられるように出会い、心が共鳴し合うことで、世界と繋がることができた二人の青年の物語。けれど思わぬ運命の中で二人の関係は変質していきます。それでも残るものを、見つめてみたいと思いました。人と人が出会い、一人では見られない景色を見ることは、人生で最も素晴らしいことの一つだと思います。心が響き合うことで生まれる形のない美しいものを、皆様にお見せできればと思っています」と語っています。
ウエンツ瑛士/上川一哉、上山竜治/小柳 友が魅せる“共鳴”に期待
エミール・マルタンを演じるのは、イギリスへの演劇留学後、『ブラッド・ブラザーズ』『太平洋序曲』などミュージカル作品への出演が続くウエンツ瑛士さんと、2021年の劇団四季退団後、『ジキル&ハイド』『ムーラン・ルージュ! ザ・ミュージカル』など話題作への出演が続く上川一哉さん。
ジャン・コルディエを演じるのは、『エリザベート』『マリー・キュリー』などで唯一無二の存在感を放つ上山竜治さんと、音楽劇『ある馬の物語』に出演、ミュージカルには初出演となる小柳友さん。
そのほかの出演は、熊谷彩春さん、綾凰華さん、藤浦功一さん、柴一平さん、戸井勝海さん、水夏希さん。(スウィング中野太一さん/傳法谷みずきさん)振付はストリート・ジャズ・バレエ・コンテンポラリーなどジャンルを超えて創造性の高いダンスを生み出す柴一平さんです。
ミュージカル『アンドレ・デジール 最後の作品』は9月12日(火)から23日(土)まで東京・よみうり大手町ホール、9月29日(金)から10月1日(日)まで大阪・サンケイホールブリーゼにて上演されます。チケットの一般発売は7月29日(土)10:00から。公式HPはこちら
上山竜治さんが「奇跡のようないい曲」だと語り、高橋亜子さんが「ダイレクトに胸に来る」と語っている清塚さんの音楽に期待が高まります!