観劇を趣味にすると、しばしば目にすることになる「こけら落とし」。普段の生活のなかでは、なかなか聞き慣れない言葉ですよね。今回はそんな「こけら落とし」という言葉の、意味や由来についてまとめてみました。

01 開場した劇場で一番初めに行われる公演

2021年1月10日、ついに再オープンとなる劇団四季の専用劇場・JR東日本四季劇場[春] (東京・竹芝)。最初に上演される作品は『劇団四季 The Bridge ~歌の架け橋~』の予定ですが、このような開場後・初となる公演を「こけら落とし」公演と呼びます。劇団四季の作品群から、『アラジン』『ウィキッド』などの海外ミュージカルや、オリジナルミュージカルのナンバーを披露。ダンスやストレートプレイの台詞朗誦も交えた新作ショウとなっています。

こけらとは、木材を削った際に出る木屑のこと。新築・改築工事後に、屋根に残った木屑(こけら)を落とせば劇場が完成となることから、その劇場完成後の最初の上演を「こけら落とし」と呼ぶようになりました。

02 こけら落とし公演を見ると、寿命が延びる!?

歌舞伎の世界では「観ることができれば寿命が延びる」という言い伝えがあるほどに、こけら落とし公演は縁起が良いものとされています。この言い伝えの由来は、残念ながら調べても確認することが出来なかったのですが、、、130年以上の歴史がある歌舞伎座ですら、本当のこけら落とし公演は現在まででたったの5回だけ。その希少性から、寿命が延びると言われるくらいに縁起が良いもの、とされたのかもしれません。

Kei

長い人生の中でも、こけら落とし公演を観劇できる機会は、なかなか得ることができません。もし近くに劇場がオープン・再オープンするというニュースを見つけたら、ぜひこけら落とし公演への申し込みに挑戦してみてください。
『劇団四季 The Bridge ~歌の架け橋~』の公演情報はこちら