上川隆也さん、林原めぐみさん、山寺宏一さん出演のプレミア音楽朗読劇『VOICARION XVIII Mr.Prisoner』が8月21日よりシアタークリエにて上演されます。藤沢文翁さんのVOICARIONシリーズの中でも人気を博した作品が、2019年以来5年ぶりとなる待望の再演!6月15日の一般発売を前に作品の魅力について迫ります。

2016年に誕生したプレミア音楽劇VOICARION

プレミア音楽朗読劇『VOICARION XVIII ~Mr.Prisoner~』は2016年に初演、2019年に再演された劇作家・演出家の藤沢文翁さんによるVOICARIONシリーズの人気作品。VOICARION(ヴォイサリオン)とは、藤沢さんと東宝株式会社がタッグを組み2016年に誕生した朗読劇スタイルの舞台です。「声によって聴く者の想像力の翼がどこまでも高く羽ばたいていくように」という願いを込め、VOICEとギリシャ神話に登場する天馬ARION(アレイオーン)を組み合わせて作られました。

朗読劇と言えば、小劇場のステージで役者がマイクの前に立ち、台本を朗読するというイメージがあるかもしれません。しかし藤沢さんのVOICARIONはいい意味で想像を裏切ります。会場となるのはミュージカルの上演でも利用されるシアタークリエ。衣装を身にまとった役者がマイクの前に立ち、生演奏と照明によって観客の想像力を掻き立てます。「朗読劇だということを忘れる」「目の前に光景が広がる」という感想も多く見受けられ、藤沢さんの作品のファンのみならず多くの方々を魅了してきた作品です。

絶対に声を聞いてはならない囚人とは?原作・脚本・演出 藤沢文翁×作曲・音楽監督 小杉紗代

プレミア音楽朗読劇『VOICARION XVIII ~Mr.Prisoner~』は2016年の初演時、東京日比谷のシアタークリエにて3日間限定での上演でした。2019年の再演では大阪のサンケイブリーゼでも上演、今回の再々演はシアタークリエのみでの上演ですが11日間の全16公演となっています。

物語の舞台は19世紀の英国。ロンドン塔の地下3階には光を通さない分厚い独居房があった。そこには一人の囚人が幽閉されていて、囚人の周囲には不思議な指示が出されていたという。“牢屋番は耳の不自由な者にせよ”。囚人番号252号。彼は「絶対に声を聞いてはならない囚人」と呼ばれていた・・・。

公式サイトに掲載されたこの短い文面のストーリーだけで心が惹かれてしまうのが、原作・脚本・演出を担当した藤沢文翁さんの作品の魅力。藤沢さんは、5月26日まで上演されていたミュージカル『CROSS ROAD~悪魔のヴァイオリニスト パガニーニ~』の原作・脚本も担当しており、今作で藤沢さんの創り上げる物語のファンになった方も多いのではないでしょうか。作曲・音楽監督を担当するのは、VOICARIONシリーズで藤沢さんと何度もタッグを組んでいる作曲家でピアニストの小杉紗代さん。美しく切ないメロディーで観客の心を牢獄へと誘い込みます。

初演からのレジェンドキャストが集結!上川隆也×林原めぐみ×山寺宏一

プレミア音楽朗読劇『VOICARION XVIII Mr.Prisoner』が再演候補に上がっていながらも5年ぶりの上演となったのは、初演からのレジェンドキャスト陣のスケジュールを押さえるのが難しかったためだと藤沢さんは話しています。

「絶対に声を聞いてはならない囚人」に興味を持ち調査するチャールズ・ディケンズ、囚人の正体を知っており親友の死の原因が彼にあると信じているクライヴ・ヘイスティングス卿の二役を演じるのは上川隆也さん。牢獄番の老人の娘で、「会話してはならない囚人」とうっかり話してしまい事件に巻き込まれるレスを演じるのは林原めぐみさん。教師時代に大切な教え子が事件に巻き込まれたことをきっかけに投獄された囚人252号(エドワード・ホークウッド伯爵)を演じるのは山寺宏一さん。名前を知らない人はいないというほど豪華なキャストが集結しました。この空間でしか味わえない贅沢な時間を是非体感してみてはいかかでしょうか。

プレミア音楽朗読劇『VOICARION  XVIII Mr.Prisoner』は2024年8月21日から9月1日まで東京日比谷のシアタークリエにて上演されます。一般前売発売は6月15日から開始。詳細につきましては公式サイトをご確認ください。

かずちぃ

セリフ、照明、生演奏により想像力が刺激される音楽朗読劇。3人それぞれの声色の魅力にも注目です。