2025年2月をもって建て替えのための休館に入る帝国劇場。帝劇に縁の深い191名の俳優・スタッフが帝劇の想い出を語る『帝国劇場アニバーサリーブック NEW HISTORY COMING』の販売が決定し、その内容の一部が発表されました。
巻頭座談会 市村正親×堂本光一×井上芳雄
1992年に『ミス・サイゴン』で初舞台を演じ、30年にわたりエンジニア役を演じた市村正親さん、2000年『SHOCK』にて21歳・史上最年少座長として主演し、帝劇で演劇単独主演記録1位を達成した堂本光一さん、2000年に『エリザベート』日本初演でルドルフ役を演じ、その後数々の帝劇初演作で主役を演じてきた井上芳雄さんが帝劇の屋上に集まり、初の座談会を行いました。
市村正親さんは別ページで、『ミス・サイゴン』初演の本田美奈子さんとの思い出も語っています。
堂本光一さんは別ページで、ロンドンを訪ね、ロンドン・コロシアムで上演していた舞台『千と千尋の神隠し』について、ジョン・ケアードさん、上白石萌音さんと対話が実現。また尊敬する森光子さんへの思いも語っています。
松本白鸚が1969年から演じた『ラ・マンチャの男』の軌跡 松たか子、駒田一も証言する白鸚の挑戦
1969年日本初演以来、松本白鸚さんが演じてきたミュージカル『ラ・マンチャの男』。 その唯一無二の魅力、また後年演出も手掛けた白鸚さんの、あるべき姿のために戦いつづけた姿を紹介。そして2023年よこすか芸術劇場でのファイナル公演についても、共演者の松たか子さん、 駒田一さんが貴重な証言を寄せています。
『レ・ミゼラブル』 1987年初演メンバーからの貴重な証言
1987年に、帝劇初の全キャストオーディションにより、フランス語、英語に続く3か国語目の日本語での初演を果たした『レ・ミゼラブル』。その初演はジャン・バルジャン役とジャベール役を、2人の俳優が交互に演じるという、世界でも類を見ない挑戦でした。
その初日にジャン・バルジャン役を演じた滝田栄さんと、ジャベール役を演じた鹿賀丈史さんが登場します。
滝田栄さんは、23年ぶりに帝劇の稽古場を訪れ、初演のファンテーヌ役:岩崎宏美さん、エポニーヌ役:島田歌穂さん、初演から現在まで音楽監督を務める山口琇也さんと23年ぶりに再会を果たし、初演の苦闘を語りあい、2024-2025年カンパニーへのエールを送ります。
鹿賀丈史さんは2024-2025公演のジャン・バルジャン役の吉原光夫さん、佐藤隆紀さん、 飯田洋輔さんと対面し、ジャン・バルジャンを演じる者同士だから理解しあえる対話を行いました。
オリジナル版潤色・演出のジョン・ケアードさんは、初演のマリウス役:野口五郎さん、同じく初演コゼット役:斉藤由貴さんと同窓会に!
1997年以来長きにわたり、マダム・テナルディエを演じる森公美子さん、コゼット、エポニーヌ、ファンテーヌを演じた知念里奈さん、コゼット、エポニーヌを演じ、2024-2025公演でファンテーヌに挑む生田絵梨花さんの対話も、ファンテーヌ役の変化など作品の歴史を感じさせる座談会となりました。
『エリザベート』『モーツァルト!』主演が勢揃いする奇跡の座談会
2000年に初演した『エリザベート』、2002年に初演した『モーツァルト!』は、21世紀に生まれた帝劇ラインナップの代表的2作品。当書籍のために『エリザベート』主役を演じた歴代キャスト8名、『モーツァルト!』主役ヴォルフガング役を演じた歴代キャスト5名が、帝劇にはじめて一同に揃い、同じ役を演じた思い出を語りました。
『エリザベート』座談会参加者(敬称略)
一路真輝 涼風真世 朝海ひかる 瀬奈じゅん 春野寿美礼 花總まり 蘭乃はな 愛希れいか
『モーツァルト!』座談会参加者(敬称略)
井上芳雄 中川晃教 山崎育三郎 古川雄大 京本大我
大地真央が語るイライザの心意気、神田沙也加への思い
1973年に東京宝塚劇場で初演した日本初のブロードウェイ・ミュージカル『マイ・フェア・レディ』。 1990年から主役イライザ役を演じた大地真央さんは、役へのアプローチ、その華やかさでその後のイライザ役に大きな影響を与えました。大地さんの姿に憧れイライザ役を引き継ぎ、惜しくも亡くなった神田沙也加さんへの大地さんの思いも紹介します。
20年目の『DREAM BOYS』
『DREAM BOYS』といえば最旬のアーティストが演じ継ぎ、そして鳳蘭さんと紫吹淳さんとの競演、心の通い合いが見どころのミュージカルです。現・帝劇最後の主演を担った渡辺翔太さんと森本慎太郎さんが、ジュニアでバックで出演していた時からの鳳さん、紫吹さんとの微笑ましい楽屋裏でのエピソードを公開。舞台の大先輩の鳳さん、紫吹さんから舞台人としての教えを乞い、20年間演じ継いだ作品の魅力を語りました。
ユーミンとバズ・ラーマンが語りつくした『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』
『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』の初演時に開催された、原作映画『ムーラン・ルージュ!』 の監督のバズ・ラーマンと劇中歌「YOUR SONG」訳詞を提供した松任谷由実さんが2023年の『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』日本初演当時に初対面を果たし、芸術へ向き合う姿勢について、互いに共鳴した対談がノーカット版にて掲載されます。
黒柳徹子が語るミュージカル草創期
『屋根の上のヴァイオリン弾き』『ラ・マンチャの男』『スカーレット』と、大作ミュージカルの初演に必ず出演されていた黒柳徹子さんが、1960年代のミュージカル草創期の貴重な証言、ミュージカルへの熱い思いについて語っておられた「徹子の部屋」(2020年8月14日放送)の抄録を、懐かしい舞台写真と共に紹介します。
『ダンス オブ ヴァンパイア』来年の上演に向けて
2006年初演で、帝劇を熱狂の渦に巻き込み千穐楽に1500名のお客様が当日券を求めて列をなした、ゴシックホラー的大作ミュージカル『ダンス オブ ヴァンパイア』。その主演山口祐一郎さんと、来年5月に東京建物 Brillia HALLでの再演に山口さんとWキャストで再演に出演する城田優さん、演出家・山田和也さんの対話。二人が出演した『エリザベート』などについても語りあいます。
同時代クロストーク
帝国劇場の歴史において、同じ時代を共有した俳優たちのクロストークです。(参加者敬称略)
●2020年・2022年『ミス・サイゴン』のメンバー、新型コロナ禍を経験しながら——
高畑充希 昆夏美 屋比久知奈 海宝直人 小野田龍之介
●2000年前後から『レ・ミゼラブル』『ミス・サイゴン』を支えた俳優たち
石川禅 岡幸二郎 今拓哉 髙嶋政宏 橋本さとし 別所哲也
●2000年代以降に帝劇に紹介された数々の海外ミュージカルに出演した俳優たち
浦井健治 甲斐翔真 加藤和樹 田代万里生
●宝塚歌劇団からキャリアをスタートし、帝劇でのミュージカルに出演した俳優たち
朝夏まなと 望海風斗 明日海りお
●『ビューティフル』のメンバーが語る帝劇の想い出
水樹奈々 平原綾香 伊礼彼方 ソニン
●帝劇にニューウェーブを巻き起こした、新世代の俳優たち
有澤樟太郎 岡宮来夢 松下優也 三浦宏規 宮野真守
西田敏行さんが7月に語った、テヴィエ役で大切にしたこと
1967年の初演以来、上演を積み重ねる『屋根の上のヴァイオリン弾き』。900回演じられた森繁久彌さんから、1994年にテヴィエ役を引き継がれた西田敏行さんに、 今年7月下旬にインタビューが実現。テヴィエ役の演技について西田さんが大切にされたこと、上條恒彦さんや本田美奈子さん、駒田一さんら共演者への温かい思い、帝劇の楽屋裏でのカンパニーの思い出が語られました。
蜷川幸雄さんと東宝の挑戦
商業演劇に新風を吹かせた蜷川幸雄さん演出作品の成り立ちを、当時を知る、浅丘ルリ子さん、本田博太郎さん、大門伍朗さん、照明家の原田保さん、中根公夫プロデューサーの貴重な証言で紹介。
菊田一夫演劇賞を受賞した俳優スタッフ75名の想い出の帝国劇場
現・帝国劇場を作った、当時の東宝役員で劇作家・演出家の菊田一夫さんの名前を冠した、菊田一夫演劇賞を受賞した俳優・スタッフの皆さんと、演劇賞創設(1975年)以前から帝劇で活躍された伝説的な俳優の皆さんが、帝劇の想い出を語りました。
<75名(敬称略)>
浅丘ルリ子 麻実れい 安宅忍 渥美博 荒井洸子 有馬稲子 石井一孝 石井ふく子 石坂浩二 石丸幹二 泉ピン子 今井清隆 ウォーリー木下 内野聖陽 大川婦久美 大空眞弓 大竹しのぶ 大塚千弘 岡本健一 尾上菊五郎 甲斐正人 風間杜夫 勝柴次朗 木下晴香 木の実ナナ 栗山民也 小池修一郎 小池徹平 香寿たつき 堺正章 坂本真綾 咲妃みゆ 佐久間良子 笹本玲奈 下山田ひろの 謝珠栄 シルビア・グラブ 瀬戸山美咲 竹内幸子 玉野和紀 剣幸 十朱幸代 土居裕子 冨田恵子 中田喜子 夏木マリ 波乃久里子 新妻聖子 倍賞千恵子 橋本環奈 濱田めぐみ 坂東玉三郎 富司純子 藤真利子 藤田俊太郎 保坂知寿 堀内敬子 堀尾幸男 堀越真 前田美波里 マキノノゾミ 松井るみ 松平健 マルシア 水谷八重子 村井國夫 村田美佐子 森公美子 杜けあき 山路和弘 山本富士子 柚希礼音 吉野圭吾 米倉涼子 竜真知子
帝劇神棚の灯籠に名前のあるレジェンドインタビュー
帝劇楽屋口を入ったところの神棚は、俳優が入りと出で、舞台の安全を祈る場所。 その天井に、1966年の二代目中村吉右衛門襲名公演のときに賛助した俳優さんが祀った灯籠があります。35名の灯籠のなかで、今も現役でおられる俳優が6名いらっしゃいます。その6名である、松本白鸚さん・浜木綿子さん・北大路欣也さん・草笛光子さん・林与一さん・司葉子さんに帝劇についてインタビューが行われました。
『帝国劇場アニバーサリーブック NEW HISTORY COMING』は2024年12月20日(金)に、帝劇窓口にて先行販売予定。10000部限定で、書籍の裏表紙にもなっている、書籍に登場する191名の俳優・スタッフの名札を掲げた「着到板オリジナルクリアファイル」が特典としてプレゼントされます。
全国書店販売は2025年1月15日(水)からを予定。Amazon公式サイトでの販売のみ、限定で「帝劇内外観オリジナルクリアファイル」の特典が付きます。Amazonのサイトはこちら