パルコ・プロデュース2025 東京サンシャインボーイズ復活公演『蒙古が襲来 Mongolia is coming』が、2月9日(日)よりPARCO劇場にて開幕しました。30年間の充電を経て、三谷幸喜さん書き下ろしの新作が上演されます。本作の開幕を前に、トークセッションが行われました。

今の東京サンシャインボーイズだから出来る新作

『蒙古が襲来 Mongolia is coming』トークセッションには、本作の作・演出を務める三谷幸喜さんと、東京サンシャインボーイズの相島一之さん、阿南健治さん、小原雅人さん、梶原善さん、甲本雅裕さん、小林隆さん、近藤芳正さん、谷川清美さん、西田薫さん、西村まさ彦さん、野仲イサオさん、宮地雅子さん、「劇団研究生」の吉田羊さんが登壇しました。

書き下ろしの新作となった本作について三谷さんは、「昔僕らがやっていた、みんなが一致団結してことに当たっていくコメディや、昔やったものをリメイクして上演することも出来たんですけれども、どうせみんなが集まってやるんだったらば、何か新しいものをやりたいなという気持ちが僕の中にありまして。当然みんなも30年歳を取っているので、以前みたいなパワーもなければ、バイタリティも昔よりは減っているわけで。でもみんなには今までの経験という蓄積があるわけですから、今の僕らができる芝居はないかなと思い、実は昔もやったことないような、すごく僕らにとって新しい題材で、今回のお芝居を作ってみました。
何にもない普通の朝、ある一家の日常生活を描く、そんな物語です。ただ一つ日常と違うのは、その日は海の向こうから蒙古が襲来するという、大事件が起ころうとしていること。対馬の漁村の和やかな朝の物語を作ってみました。僕らにとっても冒険なんですけれども、きっと楽しんでいただけるんじゃないかと思っております」と語ります。

2009年に上演された『returns』に客演として参加し、「劇団研究生」として本作にも参加する吉田羊さんは、「皆さん元々たくさん引き出しがおありになるところから、この30年間でまたさらに引き出しが増えていらっしゃるので、三谷さんが演出をするごとにどんどん変わって、そしてみるみる面白くなっていくんです。研究生の私は稽古場でこれを無料で見ていいんだろうかという本当に贅沢な気持ちで拝見させていただいて。皆さんの結束力、そしてお互いに愛と思いやりがありながら個々が自立していて、決してなれ合うことがないというところもまたサンシャインボーイズの魅力だなと思いながら、稽古場に参加しておりました」と稽古を振り返りました。

甲本雅裕さんは「30年、長いような短いようなあっという間だったような気がするんですけども、それよりも何よりもここに集まって、一つの芝居をこれからやるということに今精一杯、もうそこが100%で。ただ若い劇団には負けないぐらいのパワーでやります」と意気込みました。

本作には東京サンシャインボーイズのメンバーで2002年に亡くなった伊藤俊人さんも過去の舞台音声を使って声の出演があるとのこと。またテーマソングには甲本雅裕さんの兄であり、「パンクロッカーで一番東京サンシャインボーイズを観ている人」だという甲本ヒロトさんが手がけた「どんちゃんの歌」が使用され、最後に出演者で歌唱されることが明かされました。

またトークセッション後、三谷幸喜さんがその場で演出した特別な「場面風フォトセッション」を開催。作中にはないシーンということで、東京サンシャインボーイズが阿吽の呼吸で「婚礼シーン」を演じ、トークセッション限定の絵が完成しました。

撮影:鈴木文彦

また、『蒙古が襲来 Mongolia is coming』の舞台写真が到着しました。

撮影:細野晋司

パルコ・プロデュース2025 東京サンシャインボーイズ復活公演『蒙古が襲来 Mongolia is coming』は2月9日(日)から3月2日(日)までPARCO劇場にて上演。その後、岡山、京都、長野、宮城、北海道、大阪、愛知、福岡、沖縄にて上演が行われます。公式HPはこちら

Yurika

今や多くの作品で活躍されるメンバーばかりの東京サンシャインボーイズ。皆さんが久々の劇団を楽しんでいらっしゃる姿が印象的でした。