2023年に日本初演を迎え、大きな反響を呼んだュージカル『マリー・キュリー』。新たにマリー・キュリー役に昆夏美さん・星風まどかさん、ピエール・キュリー役に松下優也さん・葛山信吾さんを迎え、2025年10月に再演が決定しました。
「私が誰かではなく、私が何をしたかを見てください」
2018年に韓国で初演され、「韓国ミュージカルアワード」にて、大賞をはじめとする5冠(演出・プロデューサー・脚本・音楽賞)を受賞、ロンドンでの上演も行った韓国発のミュージカル『マリー・キュリー』。
“男性科学者しかいない時代”に女性科学者として稀有な才能を見せ、ノーベル賞を受賞した彼女の生涯を、夫であり共同研究者であるピエールとの絆、親友アンヌとの友情などフィクションを交えて描いた作品です。日本では2023年に初演、エモーショナルな楽曲の数々に加え、演出の鈴木裕美さんによって繊細な人間描写に焦点が当てられ、大きな反響と感動を呼びました。
韓国で加えられた台本の創作部分を、「ありえたかもしれない」もう一人のマリー・キュリーの物語として捉え、Fact<歴史的事実>×Fiction<虚構>=ファクション・ミュージカルとなっています。
そして待望の再演が2025年10月に決定。新たにマリー・キュリーを昆夏美さん・星風まどかさんのWキャストで務めることが決定しました。

『レ・ミゼラブル』『ミス・サイゴン』『マリー・アントワネット』『マチルダ』など数々の名作に出演し、2024年は『この世界の片隅に』で主人公の浦野すず役を熱演、現在は『レ・ミゼラブル』にファンテーヌ役で出演中の昆夏美さん。その類稀なる歌唱力と演技力で魅了してきた昆さんが、本作の名曲たちを歌うと思うと楽しみでなりません。
昆さんは「「マリー・キュリーは観た方がいい。」という初演時の評判を今でも覚えています。観劇した際、マリーの信念や立ち向かう姿に心を寄せ、関わる人々との関係性に涙しました。その作品にマリーとして携わらせていただく事を感謝すると共に、大きな挑戦でもあるなと思っています。 演出の鈴木裕美さんをはじめとするスタッフの皆様と、ご一緒させていただくキャストの皆様と、私たちの「マリー・キュリー」をお届けすることが使命だと感じています。嘘なく演じたいです。よろしくお願いします」とコメントしました。
そして、宝塚歌劇団100期生として入団し、宙組・花組でのトップ娘役を務め、退団後は『ニュージーズ』『ラブ・ネバー・ダイ』などに出演、4月8日からミュージカル『1789 -バスティーユの恋人たち-』に出演する星風まどかさん。可憐な印象のある星風さんは、昆さんとはまた違う魅力のマリーを演じてくれそうです。
星風さんは「歴史に名を刻み、世界中の方が本や教科書で一度は目にする偉人。彼女は私たちが生きるこの現代では当たり前になっている化学物質を用いた病気の治療方法などを数々の偉業をなされました。当時の彼女の血のにじむような努力、信念、精神力が数多くの方々の命を救っているのだと思うと尊敬しかありません。敬意を払ってこの物語に生きる彼女の人生をまっとうしたいです。また、Wキャストの昆 夏美さんをはじめ、キャストの皆様、スタッフの皆様からもたくさんのことを吸収し努めて参ります」と意気込みを語りました。
マリーの夫で愛情深くマリーを包み込むピエール・キュリー役には、『ジョジョの奇妙な冒険』『ケイン&アベル』『キンキーブーツ』など話題作への出演が続く松下優也さんと、ドラマ・映画で活躍しながらも、2024年にはPARCO劇場で上演された『モンスター・コールズ』に出演するなど継続的な舞台出演で印象を残す葛山信吾さん。
松下さんは「運命の出会いをし、共同研究者として共にマリーと歩んでいく。そんなピエールを丁寧に演じることが出来たらと思っています」「このピエールという役を通して、新しい松下優也をお見せ出来たら」と意気込み、葛山さんは「今回、演出家 鈴木裕美さんからのご推薦という事で、またご一緒できる嬉しさでいっぱいです!」と出演の喜びを語りました。
マリーの親友・アンヌ役には、『ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル』『SIX』で歌唱力の高さが評価されている鈴木瑛美子さんと、『イン・ザ・ハイツ』『薔薇とサムライ2 海賊女王の帰還』『MEAN GIRLS』など舞台出演の度に好演が話題を呼ぶ石田ニコルさん。
鈴木さんは「時代や性別、自分が持って産まれたものを背負って生きる。夢や目標という希望を持って、真っ直ぐに生きる。その中で「愛」という存在は欠かせないと私は思います。この作品の中でどのような「愛」がお稽古中から育まれていくのか、今からとても楽しみです」と語り、石田さんは「前作を観劇した際に女性の葛藤や生き方、そして各登場人物間の友情やそれぞれの思いの強さが深く印象に残っています。その世界感の中に入れることを楽しみにしています」と語りました。
投資家・ルーベン役には、『ミア・ファミリア』『ロミオ&ジュリエット』などに出演し、4月9日からは『ウェイトレス』に出演する水田航生さんと、ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズの大典太光世役をはじめ、モデル、パフォーマーなど様々な顔をもつ雷太さん。
水田さんは「初演を観劇させていただいた際、事実と虚構の絶妙なバランスのストーリー、演劇的な表現、役者さんそれぞれの個性や熱量に胸を打たれ、客席で涙しました」と語り、雷太さんも「私自身も客席で拝見していたこの作品に出演させていただけることを大変光栄に、そして嬉しく感じると同時に、この物語をお届けする一員となること、改めて身が引き締まる思いです」と語りました。
<ストーリー>
「私が誰かではなく、私が何をしたかを見てください」
19世紀末、マリーは、大学進学のためパリ行きの列車に乗っていた。そこで出会ったアンヌと希望に胸を躍らせ、当時、少なかった女性科学者として、研究者のピエール・キュリーと共に新しい元素ラジウムを発見し、ノーベル賞を受賞する。ところが、ミステリアスな男・ルーベンが経営するラジウム工場では、体調を崩す工員が出てきて…。
ミュージカル『マリー・キュリー』は2025年10月25日(土)から11月9日(日)まで天王洲 銀河劇場にて上演。11月28日(金)から11月30日(日)まで梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演されます。公式HPはこちら