2000 年に小椋佳氏主宰の「アルゴミュージカル」で制作されたオリジナルミュージカル『あんず~心の扉をあけて~』が、アルゴミュージカル卒業生である西川大貴さんの手によって上演されることが決定しました。タイトルロールのあんずを演じるのは、『あんず』初演時に子役として参加していた清水彩花さんです。
“不思議だね 孤独と孤独が手をつなぐ時 さみしさは幸せに変わる”
1987年から2008年にかけて、「愛燦燦」「夢芝居」などで知られるシンガーソングライターの小椋佳さんが企画主宰したオリジナル作品「アルゴミュージカル」。
出演者の大半を子どもたちが占めていることが特徴で、子供たちの持つ〈感じる力〉〈考える力〉〈夢見る力〉〈愛する力〉〈行動する力〉を大切にした作品作りを実施。20年間に渡り、毎年新作の国産ミュージカルを発表しました。
アルゴミュージカルは日本のミュージカル界に大きな影響を与えており、笹本玲奈さんや山崎育三郎さん、大山真志さん、内藤大希さん、清水彩花さん、中川大志さんなどを輩出しています。
そして今回、『あんず~心の扉をあけて~』の演出を手がける西川大貴さんも2002年から3年間に渡りアルゴミュージカルに出演していました。西川さんは本作について「僕はこの『あんず』という作品が本当に大好きで、いつかやれたら…と思っていました。本と音楽が良すぎて、一人で読んだり歌ったりしながら何度泣いたことか。多くの方にとって、かけがえない想い出の作品になると信じています」とコメント。本作の上演に今年「全コミットしてきました」と語るほど、思い入れの強い作品となっています。

初演版の魅力はそのままに、脚本・作詞の高橋亜子さん、作曲の甲斐正人さんが作品をアップデートし、新曲も追加。音楽監督・編曲は桑原まこさん・桑原あいさん、振付は吉元美里衣さんが務めます。
タイトルロールのあんずと、彼女の友人、遥香と周子の3人組を演じるのは、『あんず』初演時に子役として参加しており、その後もミュージカル『レ・ミゼラブル』コゼット役など主要キャストを演じてきた清水彩花さん、ミュージカル『SIX』日本キャストとして熱狂的ブームを生んだ皆本麻帆さん、ディズニー映画『塔の上のラプンツェル』でラプンツェルの歌唱を担当した小此木麻里さん。
子ども時代のあんずや仲間たちの兄貴分・哲也役には、西川大貴さんと、現在『キンキー・ブーツ』に出演中の聖司朗さんが W キャストで出演。そして哲也の恋人で、作品の鍵を握る真弓役は、NHK 連続テレビ小説「おむすび」への出演も記憶に新しい田村芽実さんが務めます。
大人キャストについて西川さんは「僕が全幅の信頼を置く俳優しかいません!そしてここがこだわりなんですが、全員、「子どもとの演劇作り」に縁があるメンバーです」とコメント。
「清水彩花さん。彼女はアルゴミュージカル『あんず』の 2000 年公演に子役として出演していました。今回は、大人になったあんず役として当時と同じメロディラインを歌います。胸熱です。そんな清水さんと、あんずの親友役を演じる皆本麻帆さん、小此木麻里さんは、『アニー』2001年公演の同期生です。そして実は私、西川大貴も同期生です。エモすぎです。僕と W キャストの聖司朗さんとは『ビリー・エリオット』で共演しており、彼はなんと海外で表現教育の現場経験があります。そして田村芽実さん。彼女はアルゴミュージカルを観て育ったそうで、自身で子どもたちの観劇招待を企画するなど、幅広い視点で演劇をみている稀有な俳優です」。
そして子ども時代のあんずと兄・翔太をはじめとする子役は、公募によるオーディションから 12 人の実力者たちが選出されました。兄・翔太役には、劇団四季『バケモノの子』名古屋公演で一郎彦(少年)役を務めた髙山大喜さん。子ども時代のあんず役には、2022年から24年まで劇団四季『アナと雪の女王』ヤングアナ役を務めた柴原紗良さん。
その他、齋藤みもりさん、小林さくらさん、名畑花音さん、岡田雪乃さん、木村美桜さん、本木麻由花さん、上田菫さん、佐野航太郎さん、長谷川楓さん、小鳥遊礼さんが出演します。
<あらすじ>
私 昔の自分を消してしまいたい!
あんずは、そんな思いを抱えて生きてきた。
理由は子供の頃、自分のせいで “お兄ちゃん” が死んでしまったから。
なんでそうなったのかは、よく思い出せない。
記憶の謎を解く手掛かりがあるかも……あんずは友達二人と共に子供の頃の遊び場を訪れる。
すると…?
ミュージカル『あんず~心の扉をあけて~』は2025年8月20日(水)から22 日(金)までタクトホームこもれび GRAFARE ホール(保谷こもれびホール)にて上演されます。公式HPはこちら