演劇・音楽・踊り・歌舞伎といった舞台芸術の楽しさを存分に詰め込んだ音楽劇『くるみ割り人形外伝』。2023年の初演で好評を得た作品の待望の再演が決定しました。初演では幅広い世代に高い評価を得た作品。一体どんな作品なのでしょうか?
「死ぬまで再演し続けたい」と劇作家・根本宗子が謳う作品 音楽劇『くるみ割り人形外伝』とは
2023年8月にKAAT神奈川芸術劇場で初演されたこの作品は、19歳で劇団、月刊「根本宗子」を旗揚げし、劇団公演の作・演出を務めるのはもちろん、数多くのプロデュース公演の携わり、はたまた映像の分野でも活躍する根本宗子さんが作・演出を務めます。世界中で上演され続けているバレエの名作『くるみ割り人形』をもとに、オリジナルストーリーとして作り上げられた作品です。
〈あらすじ〉
歌うことも踊ることも大好きで、感情ゆたかな少女だったクララ。ある出来事がきっかけで、自分の感情をぜんぶ心の奥底にしまい込むようになってしまいました。人前では、楽しいことにも、好きなものにも、何にも興味がないみたいなふりで膨れっ面を続けながら、大好きなうさぎの人形だけに本当の気持ちを話す日々をすごしていました。
そんな中でむかえたクリスマス。クララが自分の気持ちを隠してついたウソのせいで、世界中が大変なことになってしまった!クララはうさぎの人形と手を取り、一晩の大冒険へと向かう決意をします。クララとうさぎの冒険の先に待っているものとは…!
今回の再演について根本さんは、「主人公、少女クララと一緒にたくさんの子供も大人も、劇場で「演劇」の楽しさを体感していただける作品になっています。ここから何年も再演されていく作品になるようにしたいとクリエイティブチーム一同が思っていますので、2025年バージョンの『くるみ割り人形外伝』を応援していただけたら嬉しいです!」とコメント。今回の再演に留まらず、この先もより多くの人に愛される作品として育てていきたいという思いが伝わってきます。
そして、音楽と演奏をチャラン・ポ・ランタンの小春さんが前回に引き続き務めます。初演では、あらゆるジャンルの音楽を取り入れた無国籍サウンドを作り上げた小春さん。今回はよりブラッシュアップされた音楽を楽しむことができるのではと期待が膨らみます。
お子さんから大人まで、幅広い世代が楽しむことができる数少ない舞台作品。お子様の観劇デビューとして親子で足を運んでみるのもいいかもしれませんね。
各方面で活躍する個性豊かなキャストが集結!
舞台芸術を思う存分に詰め込んだこの音楽劇。ミュージカル、歌舞伎、音楽、踊りといったさまざまなジャンルの表現者のみなさんが集結しました。主人公の少女クララ役には、2023年の初演でも主演を務めた澤田杏菜さん、そして新キャストとして寺田美蘭さんの二人がWキャストとして出演します。お二人とも、ミュージカルをはじめとした数々の舞台作品に出演しており、今後の飛躍も期待されています。
2度目のクララ役となる澤田さんは、「前回学んだことを生かして、クララの気持ちや成長をもっと深く表現できるように頑張りたいです。そして前よりもパワーアップした姿をお届けできるように心をこめて演じます!」と。そして初めての出演となる寺田さんは、「クララのセリフを細かく分析し、表現しつつも、この物語で本当に伝えたいことを理解し、演じたいな、と思っています。」とコメントしており、お二人とも役と真摯に向き合っていこうという思いが伝わってきます。
そして大人のキャストは全員初演から続投です。歌舞伎界からは中村鶴松さん、演劇の世界からは一色洋平さん、舞踏の世界からは山之口理香子さん、そして歌の世界からはチャラン・ポ・ランタンのももさんが出演します。
音楽劇『くるみ割り人形外伝』は、8月23日(土)〜31日(日)まで東京・新国立劇場小劇場にて上演されます。詳しくは公式ホームページをご覧ください。

この公演では演劇では珍しい、おとな料金・こども料金そして親子ペアチケットが用意されています。せっかくの夏休みに、親子で観劇して良い思い出をつくるのもいいかもしれませんね!