『クランク・イン』(2022 年、眞島秀和主演)、『カモメよ、そこから銀座は見えるか?』(2023 年、黒島結菜主演)、『峠の我が家』(2024 年、仲野太賀主演)など、数多くの話題作を発表し、高い評価を得てきた、劇作家・演出家・俳優の岩松了さん。舞台制作会社『M&Oplays』と定期的に実施しているプロディース公演の最新作が10月11日(土)より東京・本多劇場で上演!

今回は岩松さんがスティーブン・ミルハウザーの短編小説『イレーン・コールマンの失踪』にインスパイアされ生まれたサスペンス劇になっているとのこと。主要キャストには、勝地涼さん、河合優実さん、小泉今日子さんが出演。今回は注目作『私を探さないで』を取り上げます。

かつて失踪した少女との再会から蘇る記憶と深まる謎を解き明かす、“岩松流サスペンス劇”

今回の物語は、岩松さんがコメントで語っている通り、現代アメリカ作家のスティーブン・ミルハウザーの短編小説『イレーン・コールマンの失踪』を読み、「失踪した本人もさることながら、それがまわりの人間を被害者的な感覚に陥れるという視点に興味を惹かれた」ことで着想を得たとのこと。

背景を現代の日本へと置き換え、岩松流のサスペンス劇に仕上げたという本作。主人公と、里で失踪した一人の少女との再会から展開される各登場人物の想いや感情。ノスタルジックでありながら、不穏な雰囲気が漂う世界観に注目です。

<あらすじ>
結婚が決まり、その報告のため、郷里の町に帰省した古賀アキオ(勝地涼さん)。この町をなつかしく思うと同時に、高校の時に失踪した三沢アキラ(河合優実さん)のことを思い出します。教室の隅にいつもポツンといるような少女だったアキラ。彼女が失踪したのは、自分にも原因があるのではないか、という思いにとらわれていたアキオは、高校の時の担任で、今は作家になった大城ユイ子(小泉今日子さん)と再会しますが――。
過ぎた日に、ある日突然姿を消した少女。長い不在の末に帰省した故郷で、その少女と再会した男。彼女は本当にあの時の少女なのか。それとも抱き続けた贖罪の気持ちが見せた幻なのか。深まる謎を解き明かそうとするほどに不安が大きくなってゆく男のたどり着く先は――。

勝地涼、河合優実、小泉今日子 3人が体現する人生模様

帰省した故郷で過去の記憶と向き合う古賀アキオ役には、舞台『いのち知らず』以来4年ぶりの岩松作品参加、直近6月まではブロードウェイミュージカル『ビートルジュース』に出演し、舞台やドラマと幅広く活躍中の勝地涼さん。

重要なキーパーソンとなる謎の失踪を遂げた少女、三沢アキラ役には、今回岩松作品には初参加で、現在連続テレビ小説『あんぱん』でヒロインの妹役を好演中、第48回日本アカデミー賞 最優秀主演女優賞をはじめとした、数々の映画賞に輝いている河合優実さん。

そして、アキオとアキラの高校時代の担任、現在は作家になっている大城ユイ子役には、2016 年の舞台『家庭内失踪』以来、9年ぶりとなる岩松作品への参加。演技や歌手活動のみならず、舞台『ピエタ』ではプロデューサーも務めるなど、幅広いフィールドで活躍し続けている、小泉今日子さん。

ユイ子の作家活動を支える助手役には、今作で3回目の岩松作品への出演。ドラマ「晴れたらいいね」、舞台『Medicine メディスン』『ワタシタチはモノガタリ』など、舞台やドラマ等ジャンルの垣根を超えて活躍する富山えり子さん。

アキオとアキラの高校の同級生役は、舞台『ボクの穴、彼の穴。W』やドラマ「御上先生」、「アポロの歌」などの俳優活動にとどまらず、バンド「貉幼稚園」でギター・ボーカルおよび作詞・作曲も務めている、篠原悠伸さん。

加えて、『峠の我が家』、『帰れない男~慰留と斡旋の攻防~』など岩松作品にも出演し、安定した演技力を誇る、新名基浩さん。

そして、岩松さんも出演されるということで、非常に濃密な演劇体験が約束されているかと思います。

東京公演は、本多劇場にて、2025年10月11日(土)~11月3日(月・祝)まで。その後、大阪、富山、愛知、広島、岡山と巡演します。公式HPはこちら

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出演者が非常に豪華&本多劇場で観劇できることもあり、非常な貴重な機会ではないかと思います……!また大阪公演以外はU-25チケットがありますので、もし該当する方はお得に観劇できるチャンスです。