ディズニーの名曲を生演奏で楽しむ日本最大規模のオーケストラ・コンサート「ディズニー・オン・クラシック 〜まほうの夜の音楽会 2025」。2025年は映画『ライオン・キング』をメイン演目として、9月から12月まで約3ヶ月半にわたって全国各地を巡演します。
ディズニーの音楽を満喫できる「ディズニー・オン・クラシック」
「ディズニー・オン・クラシック」は、ディズニーのアニメーションや映画、テーマパークなどから生まれた音楽を、フル編成のオーケストラとヴォーカリストが生演奏で届けるコンサートです。
実は2002年に日本で誕生した音楽イベントで、初回は3公演からスタート。今では全国で毎年100公演近く行われるまでに成長し、幅広い世代から人気を集めています。
例年、5月から6月には日本人ヴォーカリストが出演する「夢とまほうの贈りもの」、9月から12月には海外ヴォーカリストが来日する全国ツアー「まほうの夜の音楽会」を開催。このほかDisney on CLASSIC Premiumとして、ディズニーの映画作品にフィーチャーした特別なステージも企画しており、最近では2025年3月に『アラジン』イン・コンサートが上演されました。
公演ごとに内容が変わり、進化し続けているコンサートだからこそ、初めての方はもちろんリピーターの方もワクワクしながら参加できるのではないでしょうか。
気になる2025年のプログラムは?
23回目を迎える今年の「ディズニー・オン・クラシック」では、アニメーション映画『ライオン・キング』がプログラムのメインに。「Circle of Life 〜愛を感じて」をテーマに、“愛”にまつわるディズニーの名曲を奏でる2部構成となっています。
第1部は、2019年のミュージカル映画『メリー・ポピンズ リターンズ』より「メリー・ポピンズ リターンズ序曲」、「幸せのありか」、「小さな火を灯せ」の3曲で幕開け。大切な人を失った家族の心に寄り添い、希望をもたらすメリー・ポピンズの愛情に思いを馳せてみては。ちなみに、この映画にはブロードウェイミュージカル『ハミルトン』や『イン・ザ・ハイツ』の生みの親であり、ディズニー映画での作曲も多数手掛けてきたリン=マニュエル・ミランダが出演しています。
<愛を奏でる>セレクションでは、さまざまな愛の形を描いた4作品から1曲ずつ披露。2025年3月に公開された実写版『白雪姫』で白雪姫が歌い上げる「夢に見る 〜Waiting On A Wish〜」に始まり、ミュージカル映画『魔法にかけられて』の切ないバラード「そばにいて」、実写版『美女と野獣』で野獣が想いを吐露する「ひそかな夢」と続きます。ディズニー・オン・クラシックでは初登場となる、映画『ブラザー・ベア』の壮大なナンバー「グレイト・スピリット」もお聴き逃しなく。
さらに<シンフォニック・ドリーム>では、オーケストラが映画『ベイマックス』より「ビック ヒーロー シックス」、「リブート」、日本版エンドソングである「Story(English Version)」を演奏。臨場感ある音の響きと映像が組み合わさり、観客を物語の世界へ引き込みます。
なお全国ツアーの期間中、一部の公演では<シンフォニック・ドリーム>に代わって特別プログラムが用意されています。
<ミステリアス&ダーク・スペシャル>は、個性豊かな悪役にフォーカスした10公演限定のプログラム。実写版『シンデレラ』より「パンプキン・パーシュート」、映画『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』より「サリーのうた」、東京ディズニーシーⓇ「ミステリアス・マスカレード」(エディット・バージョン)の曲目で、スリルと迫力満点のステージを演出します。
12月には、クリスマス・シーズンに聴きたい<クリスマス・スペシャル>を6公演限定で開催。実写版『わんわん物語』より「メイン・タイトル(ベラ・ノッテ)/世界に平和を」のほか、パークのショーを彩る楽曲としてディズニーランドⓇ「ディズニー・クリスマス・ストーリーズ“フォンド・フェアウェル”」(エディット・バージョン)と、東京ディズニーシーⓇ「ビリーヴ!〜シー・オブ・ドリームス〜」より「エブリ・ウィッシュ・ディザーヴ・ア・ドリーム」(English Version)を演奏します。気になる方は、公式HPより対象公演をチェックしてくださいね。
第2部ではいよいよ『ライオン・キング』の物語が生演奏とスクリーン映像、照明による豪華な演出のもとで紡がれていきます。演奏予定の楽曲は「サークル・オブ・ライフ」、「王様になるのが待ちきれない」、「準備をしておけ」、「ヌーの暴走」、「ハクナ・マタタ」、「愛を感じて」など。映画公開から30年以上経て今なお愛される名作の魅力を、五感でじっくりと味わいましょう。
キャストは海外で活躍する指揮者や俳優!
今回オーケストラを率いるのは、5回目の参加となるリチャード・カーシーさんです。ブロードウェイではミュージカル『オペラ座の怪人』の音楽監督と指揮を長年担当し、多数のオペラ作品でも指揮者を務めてきました。一方でピアニストや俳優、作詞家、編曲家としての顔を持ち、アメリカのみならず世界各国へと活動の場を広げています。
そんなリチャードさんと共演するのが、オーケストラ・ジャパン。2015年に創立し、「ディズニー・オン・クラシック ~春の音楽祭 2015」にてデビューして以来、公演に欠かせない存在に。10周年を迎える今年も、演奏を通じて観客をディズニーの世界へ連れて行ってくれます。
そして、オーディションで選ばれた8人のヴォーカリストたちにも注目です。
オースティン・リヴァースさんはNYを拠点に活躍するマルチアーティストで、演技や歌、ダンスの実力は確かなもの。「ディズニー・オン・クラシック」への出演は2018年以来です。
ビアンカ・カリシさんは、舞台と映像の両分野で積極的に活動。『メリー・ポピンズ』では主役を演じた経験があり、本公演でも『メリー・ポピンズ リターンズ』の楽曲を披露する予定です。
コーリー・リングナーさんは、ミュージカルを中心にブロードウェイや全米ツアー、海外の舞台に出演。「ディズニー・オン・クラシック」には2023年に続いての参加となります。
デカルロ・ラズベリーさんはミュージカルやオペラの舞台に立ち、力強い歌唱力と豊かな表現力で高く評価。なんとディズニー・クルーズラインでのショーにも出演されているんです。
また、エマ・バシーさんは、ミュージカルに限らず多彩なステージで存在感を発揮しています。
全米各地の舞台で経験を積んできたケネディ・マキャラスターさんは、合唱団や音楽監督、ヴォーカルコーチとしても音楽に深く携わっている方です。
メルヴィン・ロドリゲズさんは、クラシックにポップス、ゴスペルとジャンルを問わず歌いこなす声で、ディズニーの楽曲を情感豊かに表現。
最後に、現代ミュージカルからクラシック作品まで幅広く出演するティアナ・マリー・ウィリアムスさんのパフォーマンスにも期待が高まります。
「ディズニー・オン・クラシック 〜まほうの夜の音楽会 2025」は2025年9月13日(土)から12月28日(日)まで、全国31都市52公演を開催。公演スケジュールや最新の情報については、公式HPをご確認ください。

筆者は今年「ディズニー・オン・クラシック」を初体験し、ディズニー音楽に包まれる至福の時間を過ごしました。海外ヴォーカリストのパフォーマンスが見られる「まほうの夜の音楽会」もぜひ足を運びたいです。