舞台の公演スケジュールは昼公演、夜公演、またはその両方ということが多いですよね。観劇のたびに悩むのが、「ご飯いつ食べる?」問題。特に開演前にお腹を満たして劇場に向かう派の方は、時間がない中でサッと食べられる美味しいものを見つけたいですよね。ロンドンやニューヨークなど世界の劇場街では、そんな観客のニーズに応える「プレ・シアター・メニュー」なるものを見かけます。一体どんな仕組みなのでしょうか?
ゆっくりできなくてもしっかり満足感!選ぶだけのコースメニューで観劇体験を盛り上げる
「プレ・シアター・メニュー」とは、そのまま「観劇前の食事メニュー」ということ。お店ごとに設定された時間帯に注文でき、前菜やメインを数種類からひとつずつ選べるプリフィックスコースです。アラカルトで頼むよりもお手頃な価格でそのお店自慢の料理を楽しめるのが魅力的。近くの劇場の公演時間に合わせて、公演日の12時から19時頃に設定しているところが多く見つかります。
前菜にはスープやサラダ、メインにはお肉、お魚、ベジタリアンなどが選べ、さらにドリンクやデザートがつく場合も。2品コース/3品コースで予算や時間との調整ができるお店もあります。限られた時間でも、満足感のある食事を楽しみたい場合にぴったりです。
「プレ・シアター・メニュー」があるお店を探す際は、YelpなどのローカルガイドやGoogleマップで検索してみてください。ロンドンではコヴェントガーデンやソーホーに集まるおしゃれなレストランやパブ、ニューヨークではタイムズスクエア周辺のフレンチやイタリアンが候補に上がります。曜日や時間帯によっては注文できない場合もあるので、訪問の際は事前に確認しておくことをオススメします。
満足感があってお得!「プレ・シアター・メニュー」はメリットがいっぱい!
「プレ・シアター・メニュー」は観劇予定のある人にはもちろん、旅行の際にはぜひ利用したいと思わせるポイントがたくさんあります。1つ目は誰でも利用できるということ。「プレ・シアター・メニュー」はお店が設定しているものなので、観劇予定の有無に関わらず、誰もが気軽に選ぶことができます。もちろん、チケットの半券などの提示は必要ありません。
2つ目はお手頃な価格設定。メイン1品と同じくらいの値段でドリンクや前菜、デザートなどが付くコースを味わえます。旅行気分をさらに盛り上げる楽しい食事時間をリーズナブルに楽しむことができるなんて、利用しない手はありませんよね。物価の高いロンドンやニューヨークでは、レストランで頼むメイン料理は日本円で3000円程度から。同じレストランで食事をするなら、「プレ・シアター・メニュー」を選ぶ方がアラカルトで頼む時よりも食費を軽くでき、お得感まで味わえてしまうのです。
3つ目は選びやすさ。食品サンプルや写真付きのメニューがある日本とは違い、海外のレストランでは文字がずらりと並んだメニューが一般的。イメージがしづらいと、オーダーまでにも時間がかかってしまいますよね。「プレ・シアター・メニュー」で選べるメインは、そのお店の逸品。人気の料理を選択肢から選ぶだけなので、分からない単語を調べながらでも手早く注文することができます。
過去にロンドンでプレ・シアター・メニューを利用した際には、少しゆっくりしすぎて劇場に到着したのが開演ギリギリになってしまいました。筆者のようにならないよう、くれぐれも開演時間には気をつけていただけたらと思います。手っ取り早く食事を済ませるならファーストフードやカフェもありますが、観劇の前後に美味しい食事を楽しみながら家族や友人と過ごせたら格別の思い出になるのではないでしょうか。