石川県の小松空港を貸切に、深夜24時から始まる演劇。前代未聞の作品『夢路空港』が4月16日に配信されます。主演は独特の世界観のコントが魅力のジャルジャル。さらに、前田敦子さん、荒牧慶彦さん、清宮レイ(乃木坂46)さん、坂口涼太郎さん、平田敦子さんという豪華キャストが集結しました。今回は一足早くゲネプロリポートの様子をお届けします!
15台のカメラが見守る、空港を舞台にしたヒューマンコメディ
空港で、なかなか出てこない荷物を待ち続ける毛利(福徳秀介さん)。一向に搭乗しようとしない、パイロット服の川端(後藤淳平さん)。空港に流れるのは、迷子のアナウンス。小学2年生のゆうくん(坂口涼太郎さん)が親の目を盗み、自ら迷子になったのです。
謎の女性きな子(前田敦子さん)、航空整備士の足立(乃木坂46 清宮レイさん)、売店に勤める大桑(平田敦子さん)、さらには2.5次元ミュージカルで活躍中の天翔(荒牧慶彦さん)まで加わり、人々が忘れかけているもの、毎日の奥底にある想いが紐解かれていきます。それを静かに見守る15台のカメラと私たち。深夜の静けさも相まって、夢の中でぼんやりと物語を見ているような感覚に陥ります。本作はアーカイブ配信もあるため後日ゆっくり観ることも可能ですが、生で深夜の空港の空気を体感できるのもまた“演劇らしさ”のように感じました。
ジャルジャルらしい空気感と掛け合いが物語にマッチ
ジャルジャルと言えば、YouTubeでも多くの人を魅了する独特な世界観のコント。本作でも2人の掛け合いは健在で、どこまでが台詞でどこまでがアドリブなのか、共演者は笑いを堪えるのに必死なのではないかと思わされます。深夜に静かに見ているはずが、思わず声を出して笑ってしまう場面も。キャラの濃い2人のやり合いは唯一無二の面白さです。
「夢」の先に待っているもの
小学校の作文で「夢」を書くよう言われ、困ったゆうくんは空港の大人たちに夢とは何かを問いかけます。夢は叶ったのか、その夢は必ず叶えなければいけないのか、叶った先には何を感じるのか。登場人物たちは、それぞれの視点で「夢」への回答を導き出していきます。“子どもの頃の夢を叶えるなんて、綺麗事だ”という冷めた感情がよぎった筆者のことも優しく包み込んでくれるような作品でした。 『夢路空港』は4月16日24時から生配信。5月1日までアーカイブがあります。チケットの購入はこちら
本物の空港を貸切にした上、70分生配信を届けるという何とも贅沢な作品。アーカイブ配信を見る方も、ぜひ深夜に観ることをお勧めします。