2020年10月6日にPARCO劇場で開幕した『獣道一直線』。北海道、京都、福岡、沖縄など各地で12月まで上演されます。生瀬勝久・池田成志・古田新太のユニット「ねずみの三銃士」が宮藤官九郎とタッグを組み今だからこそのブラックユーモアを生み出しました。
笑いを堪えるのに必死!?クドカン×コメディアン!
生瀬勝久さん・池田成志さん・古田新太さんが結成した「ねずみの三銃士」による企画公演。今回脚本を手がけたのは、ドラマ『あまちゃん』や『ゆとりですがなにか』でも知られる宮藤官九郎さんです。
彼らが集まれば、やはり魅力はコメディ満載のひととき!演じている彼ら自身も時に笑いを堪え、生の演劇だからこそ生まれるアドリブ合戦に魅了されます。
今年しか観られない!?時代を映すブラックユーモア
しかし、ただ単に「おふざけ」だけではありません。物語の中心は殺された独身男性3人が、婚活サイトで出会った1人の女性・苗田松子と関係を持っていたという事件。それはかつて話題となった保険金殺人事件を思い出させます。松子を演じる池谷のぶえさんの怪演が圧巻!男たちと同様、どんどん惹きこまれていく感覚を味わいます。
また、自粛警察やSNSでの誹謗中傷などまさに今の時代を反映したセリフも散りばめられた本作。松子の「みんな自分が正しいと思ってる」というセリフにハッとさせられました。ひとしきり笑った帰り道、ふと色々と考えさせられる作品でした。