8/24(水)〜8/31(水)シアタークリエにて上演される『ダディ・ロング・レッグズ』。2012年の初演からジルーシャ役を務めてこられた坂本真綾さんに代わって、今年は上白石萌音さんが演じられます。長年日本で愛されてる作品『ダディ・ロング・レッグズ』をみていきましょう。

初演から続投の井上芳雄×本作初参加の上白石萌音、2年ぶりの再演に挑む

『ダディ・ロング・レッグズ』は、1912年に発表された、ジーン・ウェブスターによる同名小説が原作です。日本では『あしながおじさん』の名前で、アニメにもなるなど親しまれてきました。本作は、『レ・ミゼラブル』や『千と千尋の神隠し』などの演出を手掛けるジョン・ケアードが脚本を担当し、二人芝居のミュージカル作品になりました。

日本では、2012年の初演以来、何度も再演されている人気作品。初演から2020年までは、井上芳雄さんと坂本真綾さんで上演してきましたが、今年は坂本さんが出産後ということで、上白石萌音さんが新たに参加します。井上さんと上白石さんの共演は、こちらもジョン・ケアードの作品の『ナイツ・テイル』以来となります。上白石さんが主演を務めた『千と千尋の神隠し』の演出をジョンが担当しており、二作品続けての作品作りとなります。井上さん、上白石さん、ジョン・ケアードの御三方の最強タッグが生み出す新たな『ダディ・ロング・レッグズ』に期待が高まります。

紳士な若き慈善家ジャーヴィスと、孤児でありながら聡明で溌剌なジルーシャの恋物語

主人公の少女ジルーシャの一人称視点で書かれた手紙から成る原作を、ジルーシャと、ジルーシャの手紙の宛先であるジャーヴィスとの二人芝居の形式に翻案しているのが、ミュージカル『ダディ・ロング・レッグズ』。

知的で紳士、しかし時々子供っぽい一面が垣間見える若き慈善家・ジャーヴィスと、 孤児でありながら溌剌として聡明なジルーシャの恋の物語です。ある日、孤児院で暮らす少女ジルーシャの元へ「月に一度手紙を書くことを条件に、大学への進学と勉学を保証する」という手紙が届きます。手紙の送り主は、その夜に見た、車のヘッドライトに照らされる足長蜘蛛 “ダディ・ロング・レッグズ”のような影の人物。
影しか見たことのない相手でしたが、ジルーシャは心を躍らせて手紙を送り続けます。影の正体のジャーヴィスもまた、彼女に惹かれていくのでした。そしてジャーヴィスは、自分が影の正体であることを隠してジルーシャの前に現れます…。

慈善家のジャーヴィスは、人を救うことが仕事です。しかし、ジルーシャを助けているうちに、自分もまた救われていることに気づきます。「人を救うことは、自分を救うことでもある」ということを教えてくれる作品です。

本作は、二人芝居で、シンプルなセット。たくさんの箱を組み合わせて、山や部屋、建物にしていきます。セット転換も全て二人で行います。観客の想像力に委ねる演出も人気の一つになっているのではないでしょうか。

『ダディ・ロング・レッグズ』は、8/24(水)〜8/31(水)シアタークリエにて上演されます。前売り発売日は、7/9(土)から。公式サイトはこちら

ミワ

上白石さん演じるジルーシャは作中で、少女から徐々に大人の女性に成長していく様が描かれます。まさに年々美しくなっている上白石さんにぴったりの配役だと思いました。