トニー賞で12部門の最多優秀賞を獲得したブロードウェイミュージカル『プロデューサーズ』。演出に福田雄一さん、主演・マックスに井上芳雄さんを迎え“最高に笑えるミュージカル”が実現しました!(2020年11月9日〜12月6日東急シアターオーブ)
失敗作を目指す!?ブロードウェイミュージカル
『プロデューサーズ』の舞台はまさにブロードウェイ。失敗続きのプロデューサー・マックス(井上芳雄さん)は、会計士レオ(大野拓朗さん<吉沢亮さんとのWキャスト>)から舞台が失敗した方が利益を生むと言われ一念発起。
最悪の脚本である『ヒトラーの春』という作品で、ゲイで突飛な演出家ロジャー(吉野圭吾さん)と、英語が話せない女優・ウーラ(木下晴香さん)を起用。わざと大失敗作を目指すというドタバタ劇です。
コメディもミュージカルも超一流!
味の濃すぎるキャストたちが織りなす喜劇は、まさに福田組の魅力そのもの。脚本家フランツを演じる佐藤二郎さんと井上さんの掛け合いは、どこまでが台詞でどこまでがアドリブなのか疑うほど。時に観客に話しかけてくれるので、観客も置いて行かずに一緒に楽しめます。ゲイ・カップルを演じる吉野さんと木村達成さん、資金を提供するおばあさんホールドミー・タッチミーを演じる春風ひとみさんもキャラ抜群です。
また、彼らそれぞれに象徴する曲と振り付けが用意されているのも作品の愛すべきポイント。もちろん、井上さんや木下さんの歌声を堪能できるナンバーもたくさん!お二人の歌唱力と演技力はさすがとしか言いようがありません。笑いのたえない作品中で、お二人のナンバーは思わずため息をつきたくなるほどうっとりする歌声。木下さんはキュートな役柄を全うします。男性達をノックアウトする衣装にも注目!ミュージカルファンもしっかり満足できる作品です。
ブロードウェイでの作品上演を目指すストーリーなので、ブロードウェイを知る機会にも。「ブロードウェイ」「トニー賞」などの用語について、事前に予習しておくと良いでしょう!
演劇メディアAudienceにもこれらを紹介する記事がありますので、ぜひチェックしておいてくださいね。