少しずつ賑わいが戻ってきたニューヨーク。ブロードウェイの劇場も、すっかり盛況のようです。その人気をさらに押し上げる、新たな観光スポットが登場します。あるようでなかった、ミュージカルの聖地にふさわしい「ブロードウェイ博物館」です。

活気が戻ってきたブロードウェイを勢いづける!ミュージカルファン待望のミュージアム

世界の大都市ニューヨーク。その人気観光スポットのひとつがミュージカルの聖地、ブロードウェイです。ストレートプレイやミュージカルを中心に、舞台芸術を世界に発信してきたこの場所は、劇場が立ち並び、世界中からやって来た観客がひしめき合います。

ブロードウェイは世界的な演劇文化の中心的な存在。にもかかわらず、形に残らない舞台というものの特性なのか、これまで、その歴史や作品群を讃える博物館や施設がありませんでした。そんな状況を変えたいと動いたのは、ブロードウェイで活躍しトニー賞受賞経験もあるプロデューサー、ジュリー・ボードマンさんと共同設立者のダイアン・ニコレッティさん。2人の奔走の甲斐あって、2022年11月15日、「Museum of Broadway(以下、ブロードウェイ博物館)」が開館します。

場所はタイムズスクエアの南側、7番街とブロードウェイが交差する45丁目のライシーアム劇場のとなり。このエリアを観光するときに便利な地下鉄タイムズスクエア−42丁目駅や当日券販売のTKTSから徒歩5分以内という好立地です。

ミュージカルファンがその歴史を体感できるのはもちろんのこと、舞台になじみがない方も、世界に発信されてきたミュージカル文化に触れることができ、ブロードウェイ巡りが一層楽しくなること間違いなしのスポットの誕生です。

ミュージアムでは何が見られる?撮影OKの没入型・体験型ミュージアムの展示内容とは

公式ホームページによると、ブロードウェイ博物館は、ブロードウェイの歴史と文化を伝える、没入型・体験型のイマーシブ・ミュージアム。プロジェクションマッピングや、有名な作品の世界に迷い込んだかのような空間演出で、まるでミュージカルを見ているかのようなワクワク感のある楽しい展示となっています。

インスタグラマブル(インスタ映え)でイマーシブ(没入型)な展示は、写真やビデオの撮影ももちろんOK。楽しい体験をSNSで共有することができます。

ブロードウェイで上演されてきた作品やその歴史を、衣装、小道具、原画、貴重な写真、ビデオなどの展示物を通してじっくり味わうことができます。『ジーグフェルド・フォリーズ』『オクラホマ!』『ウィズ』『アイント・ミス・ベヘヴィン』『レント』など、人気の高いものを中心に、1700年代から現在まで、500以上の作品の展示を予定しているそうです。

こうした展示をキュレーターとして監修しているのは、長年ミュージカル制作に携わったプロフェッショナルたち。その視点から、舞台裏で活躍する仕事を紹介するコーナーもあります。作品が作られる過程や、公演期間にどのようなセクションがどのような役割を担っているのか、などを学ぶことができます。

開館時間
グランドオープンの11月15日(火)以降、毎日午前10時から午後10時(最終入館は午後8時30分)まで開館します。執筆時点の情報では、休館日は不定期のようです。すべての展示を見て回るには、1〜2時間程度をみておけばよさそうですが、じっくりと見て回りたい方は早めの来館がオススメだそう。

チケット
チケットは2種類。いつでも入れるフレキシブルチケットは53ドル (手数料込み)。15分刻みの時間指定チケットは43ドル (手数料込み)と、時間指定チケットの方が10ドル安くなっています。マンハッタンの他の博物館に比べるとやや高めの価格設定かもしれませんね。4歳以下は無料、12歳以下のお子さまは18歳以上の大人の同伴が必要です。

注意点
入館時は他の博物館と同様に手荷物検査があります。手荷物を預けるクロークはないので、荷物はコンパクトに、持ち込み過ぎにはご注意ください。もちろん、撮影用のスマホやカメラをお忘れなく。

10名以上の団体や学生には割引もあるそうです。詳しい情報やチケットのご予約は、公式ホームページをご確認ください。

Sasha

舞台に関心が高い方ならきっと、ブロードウェイの、どこを見回しても劇場がある風景だけでもとても気分が高揚するはず。その劇場群で紡がれてきた、大小さまざまな舞台作品の歴史を、ブロードウェイの地で体感できる、そんなブロードウェイ博物館の誕生は、ニューヨーク観光への憧れを一層強くするものになりそうです。