「少年ジャンプ+」で2019年3月から連載されている大人気漫画をミュージカル化した『SPY×FAMILY』が3月8日(水)に帝国劇場で幕を開けました。今回は、ミュージカル『SPY×FAMILY』ゲネプロの様子をお届けします。
お馴染みのシーンが歌ありダンスありのミュージカルに!
精神科医ロイド・フォージャーに扮する凄腕スパイの<黄昏(たそがれ)>と、孤児院で出会ったエスパーの少女アーニャ、市役所勤めで実は殺し屋の女性ヨルが、お互いに秘密を抱えたまま“仮初めの家族”として生活する『SPY×FAMILY』。
ミュージカル『SPY×FAMILY』は、原作の中からいくつかのエピソードをピックアップして、彼らの出会いから名門イーデン校にアーニャが入学するまでが描かれています。
イーデン校での三者面接シーンや、ユーリがフォージャー家に結婚生活の偵察にくるシーン、フィオナがヨルより自分の方が妻に相応しいと会いにくるシーンなど、お馴染みのシーンが目の前で演じられるので、“わくわくっ”すること間違いなし!
ロイド役は森崎ウィンさんと鈴木拡樹さん、ヨル役は唯月ふうかさんと佐々木美玲さん、ユーリ役は岡宮来夢さんと瀧澤翼さんのそれぞれWキャスト。3月8日に行われたゲネプロは、ロイド役が鈴木拡樹さん、ヨル役が唯月ふうかさん、ユーリ役が瀧澤翼さんで行われました。
原作から飛び出してきたかのようなメインキャストに、物語世界を支える変幻自在のアンサンブル
幕が開いてすぐに、物語世界の再現性の高さと、ミュージカルへの落とし込みの巧みさを感じました。全く違和感なく、「SPY×FAMILY」の世界観に歌やダンスが入っているのです。
何よりも驚いたのは、ごく自然に芝居から歌へと移行していくこと。ミュージカル初心者の方、子供と家族でミュージカルを楽しみたい方でも楽しめる作品になっているのではないでしょうか。
また、<黄昏>の幼少期を思わせるシーンがあったことで、なぜ<黄昏>がこんなにも任務にひたむきなのかが、より共感しやすくなっていました。
「アーニャをしるとせかいがへいわに!」をはじめ、お馴染みの台詞がたくさん登場。台詞やシーンだけでなく、フランキーの売店やロイドたちが暮らす家など、舞台セットも原作に忠実に再現されていました。
舞台セットの転換がかなり多く、まるでアトラクションのよう!観客を飽きさせない工夫が随所にみられます。
本作で大きな役割を果たしている、超能力の演出や、ロイドとフィオナの実際に口にしている内容とは異なる本心を読唇術で読み取っているという演出、ロイドが別人に変装しているという演出の仕方など、舞台ならではの表現方法で描き出していました。
また、ロイドとヨルによって繰り広げられる、圧巻のアクションシーンは必見です!
そして、まるで原作から飛び出してきたようなメインキャストそれぞれのキャラクターの再現度の高さはさることながら、変幻自在のアンサンブルが物語の世界を彩ることで、作品に厚みが増しています。
街の人々から、諜報員、秘密警察、ヨルの同僚、イーデン校の教員など、様々な人物を次から次へと演じていきます。公式ツイッターには、アンサンブルキャストがどの役を演じているかの紹介が載っています。
気になるキャストを見つけた時に調べられるのがとても良いですね!
ミュージカル『SPY×FAMILY』は3月8日(水)〜29日(水)に帝国劇場で上演中です。公式HPはこちら。
ジャズ調のかっこよく耳に残る楽曲の数々に、ぜひCD化して頂き何度も聞きたい!と思いました。アニメのストーリーが進んだら、ミュージカル版も続編が制作されるのか、期待してしまいますね。