劇団四季では、劇団創立70周年を記念してファミリーミュージカル『ジョン万次郎の夢』が9年ぶりに上演されています。幕末に活躍した実在の人物・ジョン万次郎を主人公にしたこちらのミュージカルは、小さなお子様から大人まで家族全員で楽しめる日本の歴史を題材にした作品です。今回は、4月末から全国公演が始まる『ジョン万次郎の夢』を紹介します!
日本開国への道を拓いた万次郎の壮大でハートフルな物語
「ジョン万次郎という名前を聞くのは日本史の授業以来だな」と思う方も多いのではないでしょうか?もしくは、名前だけだと万次郎が日本人か外国人かわからないという方もいるかもしれません。
そんなジョン万次郎の本名は中浜万次郎といい、高知県の漁村で生まれた少年です。『ジョン万次郎の夢』は、万次郎が14歳のときに初めて大人たちと漁に出るところから始まります。
大海原に心躍らせる万次郎でしたが、船が嵐に遭い、遠くの無人島へと流されてしまいました。そこへやってきて助けてくれたのは、アメリカの捕鯨船で付近を航行していたホイットフィールド船長たち。当時の日本は鎖国下にあり、アメリカの人は「鬼のような赤い顔をした南蛮人」と恐れられ、交流することも幕府の命令で禁じられていました。
しかし万次郎はホイットフィールド船長の心の温かさに触れ、アメリカに渡り西洋の文化、語学、思想を学びます。アメリカ人たちから「ジョン・マン」と呼ばれ、万次郎は立派な青年へと成長。万次郎はアメリカの仲間たちに再び戻ってくることを約束して日本へ戻り、頑なに外国との交流を拒む日本を開国へ導くために奮闘するのです。
歴史の話は少し難しいと感じるかもしれませんが、物語は日本とアメリカのジャーナリストたちが歌を交えて楽しく語ってくれますし、浅利慶太氏による台詞はどれも分かりやすく、お子様でも親しみを持って観劇できます。
時代を超えて愛される三木たかし氏による心温まる音楽、歌舞伎の伝統的手法を用いた躍動感のある海原の表現なども、『ジョン万次郎の夢』を語る上では欠かせない見どころです。
4月末から日本各地へ!万次郎に会う観劇旅行がおすすめ
ファミリーミュージカル『ジョン万次郎の夢』は、2023 年3月11日(土)から4月2日(日)までの東京公演を終え、いよいよ4月29日(土・ 祝)からは全国公演を開始します。北は北海道、南は沖縄県まで、巡演の旅は2024年3月まで続く予定です。お住まいの地域にも、万次郎がやってくるかもしれませんね!
また、万次郎が海を超えてアメリカへ渡り新しい土地の文化に触れたように、全国公演を期に地方へ遠征してみるのもおすすめです。ゴールデンウィークは関東・東海エリア、夏休みは中国・九州をはじめ様々なエリアで上演予定ですので、家族旅行を兼ねて観劇を楽しんでみてはいかがでしょうか?
全国公演の上演場所と日程は、劇団四季オフィシャルウェブサイトの全国ツアーマップから詳しくご覧いただけます。
慣れない場所へ行くのは少しドキドキしますが、万次郎のように心を大きく開いてみると素敵なものや人に出会えるかもしれません。劇団四季ファミリーミュージカル『ジョン万次郎の夢』全国公演は家族旅行にもぴったりですので、ぜひご家族で日本各地へ足を運んでみてください。