「もしもビートルズを知っているのが、自分一人だったら……。」この設定が話題となった映画『イエスタデイ』。「ザ・ビートルズ」の名曲たちはもちろん、劇中のシーンや台詞に、ビートルズに関する様々なオマージュが盛り込まれた作品を紐解きます。

僕以外ビートルズを知らない世界!売れない歌手が一躍スターダムへ

舞台はイギリス南東部にある街、サフォーク。シンガーソングライターのジャックは、親友兼マネージャーであるエリーとともに活動していますが、なかなか売れない日々を過ごしていました。ある日、音楽フェスに出演するもお客さんがほとんど集まらず、音楽で売れる夢を諦めることをエリーに伝えます。その帰り道、世界中で大規模な停電が12秒間起こった影響で、ジャックは交通事故にあい昏睡状態になってしまいます。

病院で目を覚ますと、最も有名なバンド「ザ・ビートルズ」(以後、ビートルズ)が存在しない世界になっていました。友人たちに「イエスタデイ」を聞かせると、彼らは感嘆し、最初はバカにされていると思っていたジャックもビートルズが本当に存在しないことを実感。ジャックはビートルズの曲を、記憶を頼りにライブで披露したりすることで少しずつ話題になっていきます。そして、曲に惹かれたエド・シーランがジャックの自宅を訪ね、ツアーのオープニングアクトの話をもちかけてきました。そのパフォーマンスもSNSなどで話題になり、ついにメジャーデビューを果たします。一躍話題の人となり、夢を叶えたジャックでしたが……。

ビートルズがいなければ彼らも存在しなかった

「ビートルズが存在しない世界」では、ビートルズだけではなく、彼らに影響されたバンドやアーティストなども消滅している世界になります。劇中では、ビートルズに影響を受けたと公言している、イギリスの世界的ロックバンド「オアシス」も存在していません。(これを日本で考えると、「Mr.Children」なども存在しないか、存在しても今と異なる音楽性かもしれません…!)ということは、「オアシス」を敬愛していたアーティストも、この世界では存在しない可能性もあり、音楽の歴史が大きく変わっていると考えられます。改めて、「ザ・ビートルズ」の偉大さを再確認できる作品だと感じます。

おむ

この映画は音楽映画でありつつ、ラブコメ要素も強いため、ほとんどビートルズを知らない方でも楽しめるエンターテイメント作品だと思いました。ビートルズを知っている方であれば、彼らが残した名曲たちをジャックと口ずさみながら、ゆったりと観ることができます。(私は見終わった後、心がほっこりしました)