Netflixで話題となった『全裸監督』など、話題のドラマや映画の脚本を多く担当する山田能龍さんが作・演出を手掛ける劇団「山田ジャパン」。今回は原嘉孝さんを主演に迎え、3月より新作公演『愛称⇆蔑称』が東京で上演されます。
田舎の中学校に突然交じった都会の新たな価値観が事態を一変させる
今回の公演名にもなっている「愛称」と「蔑称」。まさに本公演を表すタイトルになっています。
物語の舞台は、長野県佐久市の川北中学校という、問題児もおらず、みな素直で素朴な見た目、お互いを“あだ名”で呼び合う穏やかな中学校。教師歴5年を迎える畑中忠平は、田舎を出ることなく母校の教師となる夢を叶え、この年、学年主任に任命されます。優しい校長や口うるさくも指導する教頭など、癖の強い教師陣をまとめながら、充実した日々を送っていました。
そこへ忠平が担当するクラスに東京都中央区銀座の中学校から転入生がやってきます。いつもと同じような感じで日々を過ごしていましたが、転入1週間も経たないうちに転入生の親から1件の激しいクレームが入ります。その内容は「あだ名を禁止してほしい」というもの。東京都心の多くの学校が子どもをいじめから守るために“あだ名”を禁止にし、“さん付け”を義務付けていたのでした。このクレームが教員と親たちによる職員室での議論が始まります。
原嘉孝さんやいとうあさこさんなど、話題のキャストが社会派コメディに挑む
主演は、近年舞台やミュージカルなどに活動の幅を広げている原嘉孝さん。教頭役を務めるのは、劇団「山田ジャパン」の旗揚げメンバーであり、お茶の間の番組に引っ張りだこのいとうあさこさん。
校長役には芸歴40年以上、俳優以外にもボウリングやゴルフなどマルチな活躍をされている黒田アーサーさん。地元一筋、畑中の上司である教師役には、M-1グランプリのファイナリストで漫才のみならず、ドラマや舞台でも活動している、東京ダイナマイトの松田大輔さん。他、「山田ジャパン」の劇団員が“あだ名”をテーマとした社会問題をコメディタッチに彩ります。
2024年3月7日(木)~15日(金)六行会ホールで上演されます。一般発売は2月3日(土)AM10時から開始。A席は平日昼割という制度もありますので、ご予定が合うかたはぜひ公式HPをチェック!
いじめ防止として“あだ名”を禁止するのかという社会問題に切り込んだ今作。はっきりとした正解がないからこそ、舞台で表現されるテーマとして非常に関心をそそられます。