2009年にブロードウェイで初演されて以来、世界中で愛されている作品である『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』。日本でも2019年、2021年と上演され好評を博し、今回3度目となる上演が決まりました。

追いかけていたのは、君じゃなくて僕だった

音楽・作詞ニール・バートラムさんと脚本ブライアン・ヒルさんにより、2009年にブロードウェイで初演され、とても小規模な作品にも関わらず、ドラマ・デスク・アワードでミュージカル部門作品賞を含む4つの賞にもノミネートされたこの作品。ダイナミックで美しい音楽とともに、2人の生涯の友情を描いた物語として、多くの人に愛されてきた作品です。

<あらすじ>
人気短篇小説家のトーマス(牧島輝さん/小野塚勇人さん)は、幼なじみのアルヴィン(太田基裕さん/山崎大輝さん)の突然の死に際し、弔辞を読むために故郷へと帰って来る。葬儀が始まるというのに、アルヴィンへ手向ける言葉が思い浮かばないトーマスの目の前に、突然死んだはずのアルヴィンが現れ、トーマスを自らの心の奥深くへと導いていく。そこには延々と続く本棚があり、トーマスの思い出とふたりの人生の“真実の物語”を記した原稿や本が存在していた。アルヴィンは、その中から弔辞に相応しい2人の物語を選び、トーマスの手助けを始める。トーマスはそれを拒み、助けを借りずに弔辞を書くと言い張るがアルヴィンは気にもとめず、次々と物語を選び、語ってく。いくつもの物語が語られるにつれ、2人の間に存在した数々の埋もれてしまっていた小さな結びつきが明らかになっていく…。

ふたりの男が紡ぎ出す友情の物語であると同時に、お互いの人生を永遠に変えた二つの魂の物語として、美しい音楽とともに物語が紡がれます。

日本では、2019年に田代万里生さん×平方元基さんペアで初演、2021年には初演の二人に太田基裕さん×牧島輝さんペアが加わり、2ペアで再演して好評を博しました。そして今回は、2回目となる太田基裕さん×牧島輝さんペアに加え、山崎大輝さん×小野塚勇人さんペアで再々演を迎えることとなりました。

2回目の出演となる太田さんと牧島さん。公開されたコメント動画では、「今回は少し落ち着いて、もっと奥深くいろんな想像をもっとしながら演じていきたい(太田さん)」、「また違った雰囲気になるのかそれとも深まっていくのか、自分でもどうなるのかわからないが、どんなアイディアが出てくるのかすごく楽しみ(牧島さん)」と話しており、今回の再演で進化したアルヴィンとトーマスを観せてくれるのではないかと期待が膨らみます。

初めての出演となる山崎さんと小野塚さんは、二人だけで演じる作品ということもあり、「濃密な時間を過ごせると思っているんですけれども、いろんなトライをしてまた再構築してというのを何度も繰り返していけたら(山崎さん)」、「すごく充実した稽古が送れるんじゃないかなと思っているので、すごくそこが楽しみ(小野塚さん)」と話しており、これから二人で稽古を通して、ミュージカルを作り上げていくことへの期待を感じさせます。

演出を手掛ける高橋正徳さんは、「トーマスとアルヴィンの2人芝居のこの作品は、舞台上に2時間近く立ち続ける俳優2人が作り上げる世界によって成立します。2人の人生、友情、成長を通して、太田さん牧島さんペアは前回よりもさらに深い関係を、山崎さん小野塚さんペアにはこの作品に新鮮な眼差しをもたらしてくれることを期待しています」と話しており、それぞれのペアによって、この作品がどのように紡がれていくのか楽しみでなりません。

ミュージカル『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』は、11月5日(火)〜11月15日(金)まで東京・よみうり大手町ホール、11月22日(金)、23日(土)に大阪・サンケイホールブリーゼにて上演されます。東京公演では、アフタートークイベントやステージセット解説イベントも予定されています。詳しくは公式ホームページをご覧ください。

nan

PVを見た時に、流れるように綺麗な音楽が印象に残りました。作品が愛され、再演を重ねている理由がここにもあるのかなと思いました。