2026年3月、ミュージカル『ジキル&ハイド』の再演が決定しました。2001年の初演以来愛され続けた本作が、新演出版として生まれ変わります。主演には 2023年公演で鮮烈なジキル/ハイド像を作り上げた柿澤勇人さんと、類まれな歌唱力でミュージカル界を牽引する佐藤隆紀さんがWキャストで挑みます。
新演出版として美術や振り付けが大きく一新
イギリスの作家ロバート・ルイス・スティーヴンソンの小説「ジキル博士とハイド氏」を元に、作詞・脚本をレスリー・ブリカッス氏、作曲をフランク・ワイルドホーン氏が手がけたミュージカル『ジキル&ハイド』。
医師であり科学者のジキルが自身を実験台にすることを決意する「時が来た(This Is The Moment)」や、別人格のハイドとの演じ分けが見どころの「対決(Confrontation)」などの名曲・名シーンが彩る作品です。日本では2001年に初演され、ジキル/ハイド役を鹿賀丈史さん、石丸幹二さんが演じてきました。
そして2023年にバトンを引き継ぎ、人間の内に潜む闇を暴き出す鋭い芝居と爆発的なエネルギーを見せて第31回読売演劇大賞優秀男優賞を受賞した柿澤勇人さんが本役に再び挑みます。
更にWキャストで新たに本作に参加するのは、ボーカルグループ「LE VELVETS」のメンバーとして活動し、『レ・ミゼラブル』ジャン・バルジャン役など、圧倒的な歌唱力でミュージカル界を牽引する俳優の一人・佐藤隆紀さん。人情味溢れるバルジャンを創り上げた佐藤さんは、ミュージカル界屈指の難役ジキル/ハイドにどのように挑むのでしょうか。

ジキルとハイドの狭間で翻弄されるヒロインで娼婦のルーシー役には、『ラブ・ネバー・ダイ』など数多くの作品でヒロインを務め、2023年公演にも出演した真彩希帆さんと、宝塚歌劇団を退団後も『SIX』などの話題作に出演する和希そらさん。
ジキルの婚約者でもう一人のヒロイン エマ役には、前回公演での好演が記憶に新しいDream Amiさんと、『レ・ミゼラブル』『屋根の上のヴァイオリン弾き』『スウィーニー・トッド』など数々の名作への出演を重ねる唯月ふうかさん。
ジキルの親友・アターソン役に竪山隼太さん、ジキルと対立するストライド役に章平さん、ジキルに仕える執事・プール役に佐藤 誓さん。エマの父 ダンヴァース・カルー卿役は前回公演に引き続き栗原英雄さんが決定しました。
また今回は新演出版として美術や振り付けが大きく一新されるとのこと。演出は引き続き山田和也さんが担当します。
<ストーリー>
19 世紀のロンドン。
医師であり科学者であるヘンリー・ジキル(柿澤勇人/佐藤隆紀)は、「人間の善と悪の両極端の性格を分離できれば、人間のあらゆる悪を制御し、最終的には消し去ることが出来る」という仮説のもとに研究を重ね、作り上げた薬を生きた人間で試す段階にまで到達した。
ジキルは病院の理事会で人体実験の承諾を得ようとするが、彼らはこれを神への冒涜だと拒絶。ジキルの婚約者エマ(Dream Ami/唯月ふうか)の父親で理事会の議長でもあるダンヴァース卿(栗原英雄)のとりなしもむなしく、秘書官のストライド(章平)の思惑も絡み、理事会はジキルの要請を却下した。ジキルはその夜に開かれたエマとの婚約パーティーで、親友の弁護士アターソン(竪山隼太)に理事会の連中は全員偽善者だと怒りをぶつける。
アターソンはジキルを連れて上流階級の社交場から抜け出し、たどり着いたのは場末の売春宿「どん底」。男どもの歓声の中から、現れたのは娼婦 ルーシー(真彩希帆/和希そら)。「(私を)自分で試してみれば?」というルーシーの言葉に天明を受けたジキルは、研究室に籠り、薬の調合を始める。きらめく調合液をひとり乾杯して飲み干すジキル。そして全身を貫く激しい痛みが襲い、苦痛に悶えるジキル。腰が曲がり、声はかすれ、まるで獣のよう。この反応は一体何なのか!そして、とうとうジキルの中に眠っていたもう一つの人格 エドワード・ハイドが解き放たれる。
時を同じくして街では次々とむごたらしい殺人が起こる。謎に満ちた恐怖の連続殺人事件にロンドン中が凍りつく。果たしてこれはハイドの暴走なのか。エマや執事 プール(佐藤 誓)の心配をよそに研究に没頭していくジキル。
ひとつの体に宿った二つの魂“ジキル”と“ハイド”の闘いは、破滅へ向けて驚くべき速さで突き進んで行く…。
ミュージカル『ジキル&ハイド』は2026年3月、東京国際フォーラム ホール Cにて上演。4月には大阪、福岡、愛知、山形にてツアー公演が予定されています。公式HPはこちら