2022年4月〜5月に上演が決まったミュージカル『ジョセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート』。アンドリュー・ロイド=ウェバーの処女作であり、トニー賞7部門ノミネートを記録した名作です。2020年に上演を予定していましたが、コロナ禍で中止に。ついに実現した日本版初上演について、詳細をご紹介します!

ミュージカルの巨匠が学生時代に生み出した原点となる作品

『キャッツ』や『オペラ座の怪人』を生み出したアンドリュー・ロイド=ウェバー。劇団四季にて、『劇団四季のアンドリュー・ロイド=ウェバー コンサート~アンマスクド~』が上演されるなど、日本でも多くの人々に支持されている作曲家です。彼が学生時代に、『エビータ』『ライオンキング』などの作詞を手掛けたティム・ライスと初めてタッグを組んで生み出した作品がミュージカル『ジョセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート』。ミュージカルの歴史を築いてきた巨匠たちの原点となる作品なのです。

旧約聖書「創世記」の「ジョセフの物語」をベースに、波乱に満ちたジョセフの人生を全編楽曲で描く本作。ロック、バラード、シャンソン、カントリー、ロカビリー…とジャンルを超えた楽曲で構成され、数奇な運命を辿るジョセフの人生を表現します。初の日本版上演にあたり、『ミス・サイゴン』(14)演出補、『ゴースト』(18・21)演出などを務めてきたダレン・ヤップが演出を務めます。

兄弟から妬まれ、奴隷になったジョセフの運命とは…?

カナンの地に住むジョセフは、12人兄弟の11番目。父ジェイコブが贔屓する一番のお気に入りでしたが、父からカラフルなコート(=テクニカラー・ドリームコート)を授けられたことをきっかけに、11人の兄弟の妬みを買うことに。結果、策を講じられて奴隷として売り払われてしまいます。

奴隷としてエジプトで暮らすことになったジョセフ。持ち前の真面目さで献身的に仕えるうち、主人に信頼されていくようになりますが、主人の妻から一方的に想いを寄せられたことで、投獄されてしまいます。牢獄でジョセフは、“夢を読み解く”能力を生かして登りつめていき、ついにはエジプト国王に仕える立場へ。しかしある日、かつて自分を売り飛ばした兄弟たちがジョセフの前に現れて…。

豪華実力派キャストが集結!主演は伸びやかな歌声が魅力の薮宏太

主人公・ジョセフ役を務めるのは、2019年のオリジナルミュージカル『ハル』(栗山民也演出)での好演も記憶に新しいHey! Say! JUMPの薮宏太さん。観客を惹きつける目力や存在感、伸びやかな歌声をたっぷりと堪能できる作品になりそうです。

物語の進行を歌で導くナレーター役は、声優としても幅広く活躍する平野綾さんと、パルコ・プロデュース2021『ジュリアス・シーザー』での怪演も話題になったシルビア・グラブさんのWキャスト。その他にも、小西遼生さん、小浦一優(芋洗坂係長)さん、日野真一郎(LE VELVETS)、元木湧(少年忍者/ジャニーズJr.)、村井國夫さん、原田優一さんなど多方面で活躍する豪華キャストが集結。公演は4月7日から日生劇場で行われ、愛知公演・大阪公演も予定されています。

Yurika

アンドリュー・ロイド=ウェバーとティム・ライスが学生時代に旧約聖書をどう捉えていたのか。どんな音楽を紡ぎ出したのか。そして、それを日本人キャストがどのように表現するのか。注目するポイントが多数ある作品です。海外バージョンとは全く異なる舞台装置や衣裳も登場するそうですよ。