初めて観るミュージカル作品は、衝撃や感動が大きいほど強く記憶に残るもの。「何年経ってもあの感動が忘れられない。」「もう一度観たい!」という思いが、次の観劇に繋がりミュージカルにハマるきっかけとなるのです。
今回は、日本初演から35周年を迎えた現在も公演が続く『レ・ミゼラブル』を紹介します。ミュージカル1本目として、自信を持っておすすめできる作品です!
おすすめポイント①オーディションで選び抜かれた実力派揃いのキャストと生オーケストラ
ミュージカルの王道ともいえる『レ・ミゼラブル』。初めてのミュージカル作品としておすすめする理由は、とにかく想像を超えるほどの感動があるからです。毎回オーディションにより選び抜かれる『レ・ミゼラブル』のキャストは実力派揃い。息を飲む迫真の演技や心が震える力強い歌声には、何度も観劇している人でさえも気持ちが揺さぶられ涙が溢れます。初めて観劇する人にとっては、大きな衝撃と感動の連続になるのではないでしょうか。
また生オーケストラの演奏と共にストーリーが進行するのも『レ・ミゼラブル』の魅力。オープニングのイントロから圧倒され、オーケストラに役者の歌声が重なることで『レ・ミゼラブル』の世界に浸りやすいため初ミュージカルにおすすめです!
おすすめポイント②心が洗われる!無償の愛や人の優しさに触れるストーリー
『レ・ミゼラブル』の心が洗われるストーリーも、ミュージカル初心者におすすめしたいポイントのひとつ。貧困や死など壮絶な人生が描かれる中で、人から与えられた優しさや愛に触れる姿に温かい気持ちになります。ファンティーヌが我が子のコゼットを思う愛、エポニーヌが片思いのマリウスを思う愛など様々な愛の形が表現されていますが、ジャン・バルジャンが改心するきっかけになった司教の愛は涙なしでは見られません。無償の愛や人を許すことについて、深く考えさせられる作品です。
私の場合ですが、観劇後はいつも「今を大切に生きよう」「人に優しさを与えられる人間になりたい」という思いで劇場を後にします。心が少しモヤモヤしている時に観るのも気持ちがスッキリするかもしれませんね。
おすすめポイント③全てのセリフが歌で構成!耳に残る切ないメロディ
『レ・ミゼラブル』は初めてミュージカルを観る方の予想を少し裏切る、セリフが全て歌で構成されている作品です。一般的に想像されるミュージカルは、普通にセリフを話していたのに突然歌い出したというイメージが強いのではないでしょうか。『レ・ミゼラブル』はセリフが全て歌で構成されていながらずっと歌い続けているという印象はなく、言葉が自然にメロディに乗っているという表現が近いかもしれません。
また『レ・ミゼラブル』では、歌詞や歌う場面は違うものの、よく聴いてみると同じメロディの曲がいくつも存在します。劇中で何度も繰り返されることでメロディが耳に残り、ふとした瞬間にお芝居の場面がよみがえることも。記憶に強く残るので、初ミュージカルとして良い思い出になるのではないでしょうか。
おすすめポイント④予習がしやすい!ミュージカルが忠実に再現された映画『レ・ミゼラブル』
『レ・ミゼラブル』は観劇前に予習がしやすい作品としてもおすすめです。初めてミュージカルを観る場合、事前に内容を把握したくても長い小説を読むのが苦手な方もいますよね。『レ・ミゼラブル』は2012年にミュージカル映画が公開されており、ミュージカルのセリフやストーリーが忠実に再現されています。ストーリーがわかった上で観劇しても実際に劇場で観る生のお芝居はとても感動するので、少し落ち着いて観劇したい方には予習がおすすめ。
またミュージカルと原作の違いやもっと細かいストーリーを知りたい方は、1862年に発行されたヴィクトル・ユゴーの小説を読んでみてはいかがでしょうか。もちろん何も知らない状態で観劇するのも新鮮な気持ちで初ミュージカルを楽しめますよ。
個人的には、『レ・ミゼラブル』の観劇前にはさらっとあらすじだけでも目を通しておくことをおすすめします。役者の表情や歌声に心を掴まれて、きっと忘れられない作品となるのではないでしょうか。