四畳半、といえば、森見登美彦さんの『四畳半神話大系』を思い出す小説ファンも多いのでは？でも『四畳半タイムマシンブルース』はこれと何か関係あるの？と思ったそこのあなた！

不毛と愚行の真夏の一日を描いた本作品は、内容はもちろん、その制作背景も裏話が詰まった、森見登美彦さん原作の新作アニメです！映画評価アプリであるFilmarksでも初日満足度ランキング1位！一体どんな作品なのでしょうか？

「宇宙消滅の危機を救うのは　コーラとリモコン！？」

月中旬、京都は暑さの真っ只中。おんぼろアパート「下鴨幽水荘」に住む大学生の「私」は、クーラー必須のこの季節に、なんとリモコンが水没…。そこに突如現れたタイムマシン。そして「私」は思いつく。「昨日に戻って壊れる前のリモコンを持ってきたらいいのでは」。

しかしタイムトリップ先で、悪友である小津たちが勝手に過去を改変！過去を変えたら歴史はどうなってしまうのでしょうか？回り回って宇宙消滅の危機を感じた「私」は昨日と今日を右往左往して、なんとかその危機を救おうとしますが…？

不毛と愚行の珍道中のなかで、「私」が密かに思いを寄せるサークルの一年後輩である明石さんとの恋の行方も必見です。

あったらいいなが実現！『四畳半神話大系』×『サマータイムマシンブルース』＝『四畳半タイムマシンブルース』

実はこれ、一流のクリエイターたちの「こんなことあったら面白いなぁ」というつぶやきを、彼ら自身の手で実現してしまった夢の作品なんです！

『四畳半神話大系』は、森見登美彦さんが2005年に発表した小説集。京都大学3回生である主人公の「私」が1回生のときに選んだサークルが自分の人生を変える可能性について検討する短編集で、2010年にはTVアニメにもなりました。

一方、『サマータイムマシンブルース』は上田誠さんが2001年にヨーロッパ企画という劇団で発表した戯曲。SF研究会のメンバーがタイムマシンで壊れたリモコンを取りに過去へ行き、今が消えてしまわないよう奔走するというストーリーで、瑛太さんと上野樹里さんで実写映画化もされました。

そう、小説『四畳半神話大系』と戯曲『サマータイムマシンブルース』がコラボしてできたのが、今回の『四畳半タイムマシンブルース』なのです。

しかもこの話はただの偶然のめぐり逢いでのコラボではありません。上田誠さんは森見登美彦さんの『四畳半神話大系』アニメ化の際に脚本を手掛けており、その後も複数の森見作品映像化に関わっているのです！

上田さんが森見さんの小説をアニメに書き換えて、今度は森見さんが上田さんの戯曲を小説にし、そしてその小説を元に上田さんが脚本を起こしたのが、今回のアニメというわけです。最初はほとんど冗談だったというのですから、一流のクリエイターはやることが違います。

『四畳半タイムマシンブルース』は9月30日から3週間限定全国ロードショー。公式HPはこちら。