我慢や配慮が必要な毎日。時には、ただただ笑う劇団☆新感線ワールドに染まってみませんか?月影先生率いる劇団「月影花之丞」にはパロディありダンスありアドリブあり!Yellow新感線として実施された『月影花之丞大逆転』の観劇リポートをお届けします。(2021年4月・東京建物Brillia HALL)
月影先生の元に集まる個性的な劇団員たち
木野花さん演じる月影先生が率いる劇団「月影花之丞」。劇団員として所属するのは、殺し屋の塾頭剛太郎(古田新太さん)、保険の契約を目当てに入団した保険外交員・東影郎(阿部サダヲさん)、塾頭を追うインターポールのモスコウィッツ北見(浜中文一さん)、元女優の水林星美(西野七瀬さん)など。劇団員たちは『アルプスの傭兵ジイジ』という劇を演じるため、稽古を進めていきます。
『アルプスの傭兵ジイジ』を始め、劇団「月影花之丞」の年間ラインナップはどこかで聞いたことのある作品に似たものばかり。パロディの連続に、古田さん阿部さんがアドリブを加え、浜中さんはキレのあるダンスでさりげなくジャニーズらしさを披露、西野さんは可愛らしさ満点のアイドルダンスも!グッズにペンライトが販売されているので、歌のシーンでは一緒にペンライトを振って盛り上がることができます。
「舞台に過去はない。あるのは次のセリフだけ」
素っ頓狂なストーリーながらも、演劇を愛する月影先生の言葉は刺さるものがあります。中でも印象的だったのが、「舞台に過去はない。あるのは次のセリフだけ」という言葉。色々なことが起こる毎日。悲しいことも、しんどいことも、時にはあります。しかし私は舞台で「今」を目の当たりにする。俳優たちは舞台が上演されている時間にしか生きない「役」を生きている。その「生」の瞬間を観客として共に過ごすことで、「今日は楽しかった」とか「もう少し頑張ろう」とか思えたりするのです。
Yellow新感線とは、通常3時間以上・100名規模で演じられる劇団☆新感線を2時間程度・キャストスタッフを縮小して実施したもの。劇団☆新感線は気になっていたけれど、なかなか都合がつかなかったという方も踏み出しやすい上演時間ではないでしょうか。東京公演は4月4日まで東京建物Brillia HALLにて、大阪公演は4月14日から5月10日までオリックス劇場で行われます。公式サイトはこちら