宝塚歌劇団では、通常の公演とは別に「新人公演」が行われることをご存知でしょうか?新人公演は、若手のタカラジェンヌにとって大きく成長できる可能性を秘めた舞台です。今回は、そんな新人公演を見る方法や魅力について詳しく説明します。
宝塚歌劇団の新人公演とは
宝塚歌劇団には、宝塚大劇場と東京宝塚劇場で行う本公演と、全国各地の劇場で行う公演があります。このうち本公演でのみ観られる舞台が、新人公演です。新人公演は、本公演の期間中に宝塚大劇場で1回、東京宝塚劇場で1回の計2回上演されます。出演するタカラジェンヌはもちろん、新人公演を観たいファンにとっても、かなり貴重な機会といえますね。
新人公演に出演できるのは、宝塚歌劇団に入って7年目までのタカラジェンヌたち。タカラジェンヌは、入団してからの年数がわかるように「研究科〇年」と称され、略して「研〇」と呼ばれます。つまり、新人公演は研1から研7までに与えられる、期間限定のチャンスなんです。
新人公演は本公演と同じ作品を演じていて、衣装やオーケストラの生演奏に変更はありません。ただし、新人公演の上演時間は本公演より短くなります。本公演が芝居とショーの2本立ての場合、新人公演では芝居の方を全て演じる構成です。本公演が芝居のみの1本ものであれば、ストーリーを省略して上演されます。
新人公演を見る方法
本公演とほとんど変わらない条件で上演される、新人公演。公演回数が2回しかないので、チケットの競争率は高い傾向です。また、新人公演キャストのご家族や、本公演に出ている上級生が多く観劇に来られることもあり、チケットは一層取りにくい状況だそう。宝塚歌劇団の公式ファンクラブ「宝塚友の会」に入っていれば、抽選方式のチケット先行販売に応募できます。また、応援しているタカラジェンヌのファンクラブを通じてチケットを入手できるケースもあるようです。
さらに、宝塚歌劇の動画配信サービス「タカラヅカ・オン・デマンド」を利用するのも手段のひとつ。ライブ配信なら、東京宝塚劇場での新人公演を観られますよ。宝塚歌劇団のライブ配信について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
ちなみに新人公演のチケット代は、宝塚大劇場と東京宝塚劇場でそれぞれ下記の通りです。B席以外の座席料金は2劇場とも同一で、一般公演の半額程度の料金となっています。
宝塚大劇場 | 東京宝塚劇場 | |
SS席 | 5,300円(12,500円) | 5,300円(12,500円) |
S席 | 4,200円(8,800円) | 4,200円(9,500円) |
A席 | 3,000円(5,500円) | 3,000円(5,500円) |
B席 | 2,500円(3,500円) | 2,000円(3,500円) |
新人公演ならではの魅力
トップスターや研7以上のタカラジェンヌが出演する本公演と比べると、新人公演にはどうしてもクオリティに差が出てしまうもの。しかし、先輩の背中を追いかけ、真剣に演じる若手タカラジェンヌの熱意は、新人公演でこそ感じられるのではないでしょうか。
また、新人公演の主役となるタカラジェンヌは、新たな才能に期待されているともいえます。これまで以上に、歌劇団内部やファンからの注目を集めることとなるでしょう。もちろん、本公演よりも若手の出番が増える新人公演で、気になるタカラジェンヌと出会える可能性もあります。新人公演から推しの成長っぷりを見守っていくのも、ファンの醍醐味ですよね。このように、新人公演には本公演とはまた異なる魅力が溢れていますよ。
新人公演は、宝塚音楽学校から続く「人材を育てる」工夫のひとつなんだな、と筆者は思います。チケットはなかなか入手困難とのことなので、ライブ配信で観劇してみたいところです…!