宝塚ファン初心者の山里亮太さんが、 宝塚OGをゲストに迎えて宝塚歌劇の世界を深堀りしていくトークバラエティ番組『山里亮太の宝塚男子になってもいいですか?』。 “タカラヅカ沼”にハマっていく山里さんと、ここでしか聞けない貴重な宝塚OGのトークが人気の番組です。3月5日(日)には番組初のリアルイベントの開催が決定するなど、今話題の番組の魅力に迫ります!

山里亮太をタカラヅカ沼に落とした張本人・愛月ひかるが登場!

スカパー!で放送中の「山里亮太の宝塚男子になってもいいですか?」。3月11日と3月25日に前編・後編で放送される第7幕には、愛月ひかるさんと花乃まりあさんが登場!

愛月さんは、2021年に上演された星組の『ロミオとジュリエット』でティボルト役を演じ、まさに山里さんが宝塚の沼に落ちたきっかけを作った方。愛月さんは星組に組み替えになるまで2007年から2019年まで宙組生として活躍していました。


花乃まりあさんも2010年に宙組に配属され、4年間を愛月さんと共に宙組で過ごすと、2014年に花組に組み替え、そして2015年から2017年まで花組トップ娘役として活躍しました。(宝塚初心者の方の作品選びはこちらの記事へ)
そんなまさに番組にぴったりのメンバーでの収録を終えた3名に、番組と宝塚の魅力について伺いました!

写真:山本春花

−番組ももう第7幕ということですが、番組を通して知った宝塚の魅力はありますか?

山里「本当にみなさん宝塚がお好きで、それだけ愛しているから、こんなに凄い舞台が作り上げられるんだという、もう一個新しい感動が増えました。凄く細かいところまで考えてらっしゃって、最高峰の努力の良いところだけを観れているのが自分達が観劇している瞬間なんだなと思うと、より一層楽しめるようになりました」

−では、観劇する時に、OGの方々から伺ったお話のことまで考えて観るようになったりも。

山里「考えて観るようにはなったんですが、舞台が始まると、理屈が全部吹っ飛ぶくらい最高に楽しい瞬間なので忘れてしまうんです。でも、観劇する日を迎えるまでに、楽しみな気持ちも何倍にもなりました」

−山里さんは2021年に上演された星組の『ロミオとジュリエット』で宝塚の沼に落ちたという事で、「ストーリーがわかりやすい作品だから良かった」とお話しされていました。観劇初心者に向けて、おすすめポイントはありますか?

山里「本当に食わず嫌いが多いと思うんです。でも食べてみたら本当に美味しいので!
そのためには、本当に分かりやすい、知っている演目が絶対にあるので、それを選んだ方がいい。あと、細かい話を知らなくても、ベタなストーリーや、豪華絢爛な衣装、そして歌とダンスの素晴らしさがギュッと詰まった作品やショーもあるので、その辺を選んで観て頂ければ。
ぜひ、まずは一回足を運んで頂いて、観てみれば全て分かると思います」

写真:山本春花

−収録の観覧にも“宝塚男子”の方がいらっしゃいました。“宝塚男子”が増えた実感はありますか?

山里「自分がきっかけでは全然ないと思うんですけれど、劇場に行った時に男性の方によく会うようになってきたので、良いものはきちんと伝わっていくんだなぁと思いました。もっと加速していってほしいです。でも、もっとたくさん増えてほしい思いもありつつ、そうするとチケット争奪戦が難しくなってくるから、複雑ではありますね」

−初観劇作品が星組の『ロミオとジュリエット』。そして、山里さんの贔屓は星組生だった愛月さん。今も贔屓の組は、やはり星組でしょうか?

山里「愛月さんに宝塚の沼にハメて頂き、星組を観に行っていたんですが、色んな組を観に行ったら、その組ごとにまた魅力があって、今は箱推しです!」

−山里さんが今後観たい作品や気になっている作品はありますか?

山里「『王家に捧ぐ歌』(※)。ド派手な、昔ながらの演出の『王家に捧ぐ歌』が観たいですね」

−奥様の蒼井優さんと推し活を楽しまれていると思うのですが、推し活スタンスにおいて、心掛けていることはありますか?

山里「変なアピールをしないこと。観劇に行く前にSNSで「行きます!」というような、山里が行くから気にしてねというアピールをしている様に見えないようにすることですね」

※『王家に捧ぐ歌』:ベルディのオペラ「アイーダ」をもとに、宝塚版として演出家の木村信司さんによって新たにつくりあげられた作品。2003年に星組で初演。昨年、2022年には新演出で星組が上演しました。古代エジプトを舞台に、若き将軍ラダメスと、エジプト軍にとらえられたエチオピア王女アイーダ、そしてファラオの娘アムネリスの恋物語を重厚な音楽でドラマチックに描いた作品です。

「ジェンダー関係なく評価されている、目指されていることがすごく嬉しかった」

−本日の収録はいかがでしたか?
愛月「素直に楽しかったです。前回も本当に楽しませて頂いたのですが、前回の経験で絶対に山里さんがなんとかしてくれるという安心感のもと、今日も全てお任せしていました。当時のことや、自分が花乃ちゃんに対して言っていたこととか「私、そんな想いを持ってやっていたんだな」と今日新鮮に思い出すことができました。ファンの方も知らないエピソードもいっぱいあったのではないかなと思うので、見て楽しんで頂けたら」

花乃「私も、こんな機会はきっと二度とないから今日は楽しもうと思って。こんなに楽しいお仕事があって良いんだろうかという、ご褒美のような時間でした。愛様ファンの方は必見ですし、私が当時愛様に抱いていた想いを当時はあまり言えていなかったりので、自分の素の部分というか、青春の1ページを見ていただけると思います」

写真:山本春花

−宝塚は作品が映像として残っているから、退団後も現役時代の活躍を拝見できますね。

愛月「自分も色々なところで「オールドファン(※)なんです」と公言しているんですけれど、私も実際に生で昔の時代の作品を観ていた訳ではなくて、それこそビデオで観たことがきっかけなんです。
もちろん生の舞台の素晴らしさは言い表しようがないのですが、ビデオでは、観劇していた時に見逃してしまったところを映してくれている。見どころをピックアップしてくれている部分は、映像作品の良いところだなと思います」

※オールドファン:長年のファンのこと。

花乃「私は退団してもう6年経ちます。昨年ファンコミュニティを新しく立ち上げ直したのですが、入ってくださった方たちには、現役時代を見たことがないっていう方たちがたくさんいらっしゃって。現役時代は映像でしか見たことがないという方がとても多いんです。ずっと作品が映像で放送されているということは有難いことだなと思っています」


−収録でもお話がありましたが、お二人は宙組時代、2013年に『モンテ・クリスト伯』の新人公演(※)で主演のエドモンとメルセデス役で相手役として組まれていました。もし、またお二人で組むならどのような役をやってみたいですか?

愛月「『モンテ・クリスト伯』に関してはすごく複雑な関係性だったので、もっとシンプルなものがやりたいです。THE王道なフランスの王朝もので、貴族がいい。貴族と街の綺麗なお嬢さんで、階級の差が隔たりみたいな作品!」

新人公演:宝塚歌劇団に入って7年目までのタカラジェンヌたちだけでの公演。本公演の期間中に宝塚大劇場で1回、東京宝塚劇場で1回の計2回上演されます。若手のタカラジェンヌにとって大きく成長できる可能性を秘めた公演です。

−“宝塚男子”に対して、どのような印象を持っていますか?

愛月「すごく嬉しいです!年々増えているなというのはすごく感じていたので。私も男性のファンの方が多くて、お手紙をいただくこともあって。男性から見ても素敵っていいなと思います。女性だけの内輪受けじゃない、男性から見ても良いお芝居であったり、華やかなショーというのは凄く嬉しい。
20歳くらいの男の子から「愛月さんみたいな男性になるのが僕の目標です」という手紙を貰った経験が、一番衝撃的でした。ジェンダー関係なく評価されている、目指されていることがすごく嬉しかったです」

花乃「現役時代は、前の方のお席に男性の方が座っていると「誰の親戚だろう?」と思っていました。(笑)私自身、男性のファンが少なかったこともあり、男性のファンの方への印象は少ないのですが、オンラインサロンを始めてから男性の方もいらっしゃって。女性としての私がどうということではなく、「宝塚の現役の舞台姿を見た時に頑張っている姿を見て人生観が変わった」ということを言って下さることがすごく嬉しいです」

愛月ひかるさんと花乃まりあさんがゲストで出演される「山里亮太の宝塚男子になってもいいですか?」第7幕は、スカパー!番組配信で3月11日に前編、3月25日に後編が放送されます。

ミワ

筆者も宝塚にハマるきっかけになったのは『ロミオとジュリエット』でした。まだ観劇したことがない方にはぜひ一度、煌びやかな舞台セットや衣装、男役の格好良さ、娘役の美しさを劇場でも、スカパー!の放送で映像でも体験して頂きたいです!