ミステリー小説家といえば必ず名前があがるほど人気の東野圭吾さん。ガリレオシリーズや白夜行などドラマ化された作品は数多くありますが、実はキャラメルボックスの成井豊さんの脚本・演出により舞台化もされています。今回は東野圭吾さん原作の舞台化された作品を紹介します!

3度目の再演!過去と繋がる不思議な空間『ナミヤ雑貨店の奇蹟』

舞台『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は、2022年2月26日から3月6日まで東京・サンシャイン劇場にて上演された作品です。初演は2013年で、2016年に続き今回が3度目の再演となっています。

原作となった『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は、2012年3月に発行された東野圭吾さんとしては珍しいファンタジー小説。2017年9月にはHey!Say!JUMPの山田涼介さん主演で映画化されたことでも話題になりました。

3人の少年が悪事を働き逃げ込んだ廃屋で、シャッターの郵便受けから投函された封筒。それは時空を超えて過去から届いた悩み相談の手紙でした。このナミヤ雑貨店の店主が悩み相談を受けていたことに気付いた3人は、店主の代わりに相談主に返事を出すことに。届いた悩み一つ一つと向き合う3人の姿に温かい気持ちになる作品です。
照れくさくなるほど温かい。成井豊が描く令和版『ナミヤ雑貨店の奇蹟』観劇リポートはこちら

不器用な愛と真実に涙が溢れる『容疑者Xの献身』

舞台『容疑者Xの献身』は、2021年5月に東京シアター1010、7月に兵庫県立芸術文化センター中ホールにて上演されました。2009年・2012年に続き今回が3度目の再演です。

原作となった『容疑者Xの献身』は2005年8月に発行されたミステリー小説。2006年には直木賞を受賞し、東野圭吾さんの作品の中でも名作と言われています。福山雅治さん主演のガリレオシリーズとして映画化もされているので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。

一人娘と暮らす隣人の花岡靖子に好意を抱いていた高校教師の石神哲哉。ある夜靖子が衝動的に前の夫を殺害してしまったことを知り、石神は彼女と娘を守るために殺害計画を企てます。事件解決に挑むことになった大学時代の友人である湯川との友情と、不器用な石神の見返りのない愛に涙する作品です。

隠れた名作!予想外の大どんでん返しに魅了される『仮面山荘殺人事件』

舞台『仮面山荘殺人事件』は、2019年9月から東京サンシャイン劇場、10月に大阪サンケイホールブリーゼ・新潟りゅーとぴあにて上演されました。成井豊さんによって舞台化された東野圭吾さんの作品としては、3作品目となります。

原作の『仮面山荘殺人事件』は約27年前の1995年3月に発行されたミステリー小説。少し古い作品ではありますが、ラストの大どんでん返しには「さすが東野圭吾さん!」と心を持っていかれるほどのおもしろさがあります。

3か月前に事故で亡くなった森崎朋美を忍ぶため、朋美の父親である森崎伸彦の山荘に集まった8人の男女。逃亡していた銀行強盗の突然の侵入により、外部との連絡が取れなくなってしまいます。怯える中で起きた殺人事件。犯人は強盗犯ではない可能性が高くなり、残された7人は疑心暗鬼になっていきます。密室で事件が起こるというミステリーの王道とも言える設定は、舞台向きで世界観に入り込みやすいのではないでしょうか。

かずちぃ

東野圭吾さんの小説は人物描写が豊かで、まるで目の前で役者が演じているかのような感覚に陥ることがあります。物語と人物のキャラクターを丁寧に演出する成井豊さんと、東野圭吾作品との相性は抜群。作品のファンにとっても楽しめる空間です。2019年に活動を休止していた劇団キャラメルボックスは、2021年に活動を再開。今回紹介した3作品に続き、他の作品の舞台化にも期待が高まります。